「2℃シナリオ」とは、気温上昇を産業革命前に比べて2℃未満に抑制する可能性の高いシナリオということで、シナリオの目標値を言うには、分からない標語となる。2℃にするシナリオ、というふうに、表現が続くと、これは2度を達成値にとらえてしまう。「2℃」シナリオと、括弧をつけてその数値の内容を、「2℃未満」にする意味を持つと強調しなければならない。いまは、1.5℃で、1℃を超えてさらにプラス1℃となるのが、大きな問題なのである。2℃シナリオには、2℃未満であることを、1.5℃に、0.1℃も加わってはならないのであるから、シナリオの語の表現法にも問題があるかもしれない。目標数値を下回っている状態をシナリオとするには、計画を実現するための筋道としては、2℃になってしまってはいけないのである。 . . . 本文を読む