分節 さくら の はな を捉えて、文法機能辞にも、形式を自立させる言語と違って、日本語は自立と付属の接合になるから、その語を連続するとどうなるか。桜の花が において文節を原理として、桜の 花が と分けるのは作業として単純語を、桜 花 と導き出す。原理に沿えばそうであるが、桜の花 という単語を認めて文節とすると、そこに文節があるのは、1語ではなくて、2語の結合を処理する文節の原理が立たないという。時枝の入れ子型はこれを二重にして桜の花プラスが という段階を模式図化した。ここに、橋本文法として、教科目の学校文法に立場をおく国語学、国語教育のかかわり持つ研究者たちが、この連文節の処理を考えない文節原理のままに、理論構築をストップしている。連文節を文節相当に解析しないのである。 . . . 本文を読む
>史的言語学
してきげんごがく
historical linguistics
いかなる言語も時間とともに変化するが,その言語の変遷を研究する学問を史的 (歴史) 言語学という。分野別に分けるときには,史的音韻論 (音韻史) ,史的文法論 (文法史) ,史的意味論などという。 19世紀には,H.パウルにその典型をみるように,史的言語学のみが科学とみなされていたが,20世紀に入ってソシュールにより共時言語学の独立,それと通時言語学との峻別が提唱され,さらに R.ヤコブソン,N.トルベツコイ,A.マルティネらによって構造的史的言語学が打立てられた。これにより,以前のような個々の言語要素の変遷ではなく,言語の体系・構造の変遷がより全体的にとらえられるようになった。なお,史的言語学を共時 (記述) 言語学から区別するのは,あくまでも言語そのものの総合理解のための方法であって,言語そのものが2つの面に分裂していることを主張するものではない。 . . . 本文を読む