森信雄の写真あれこれ

日々の生活や散歩、旅の写真を掲載しながら、あれこれ思いを語ります。

花山院

2006-01-08 20:27:03 | 日々の写真
久しぶりのドライブで三田方面に行く。花山院(かざんいん)に寄ることにした。みぞれがちらつき始めて、坂道が不安だったが、何とかたどり着く。
 花山院は西国33ヶ所観音霊場の番外札所。昔、花山天皇が即位後2年、19歳で法皇となって京を離れて、33ヶ所の霊場を回り、この地で隠棲生活を送った。
「有馬富士 ふもとの霧は海に似て 波かと聞けば小野の松風」と詠んだ。
 花山法皇を慕って、多くの女性が都からこの地に移り住み、尼になり住み着いたというから、女性にもてた、悲劇の、魅力的な人物だったようだ。その歴史を紐解くと、ずい分面白そうだが、破天荒な人でもあったのかもしれない。
花山法皇は、平安時代、権謀術数渦巻く藤原氏に利用されて悲哀を味わっている。歴史の勝者によって、敗者はどんな処遇や評判も仕方が無い面がある。
 この地を初めて訪れたとき、気品があって庶民的な雰囲気が不思議だったが、その謎が少しわかった気がする。
 花山院からは、三田の有馬富士、その背後には六甲山系、千丈湖のかなたには小豆島や家島群島も見える。恐らく千年前も似たような風景だったろう。
 お守りを買って帰る頃には、みぞれも止んでいた。正月の三ヶ日ではないが、参拝客は少なかった。
 歴史上で興味をそそられる人物の中で、花山法皇の存在も大きい。きな臭い時代にあって、どう生き抜くかは、永遠のテーマでもある。
 花山法皇は何かを残して、何かをが伝わってくる人物に思える。
 
 
コメント (2)
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