ほんの少し前まで、安倍さんも小池さんも「この一二週間が瀬戸際」というようなことを言っていたのではなかったか。 あの「瀬戸際」は一体どこへ行ってしまったのか? 先日は緊急事態宣言が発出されて、5月6日まで他人との接触機会を7,8割減らせと言う。「7,8割」がいかなるものかは極めてあいまいだが、その結果5月6日にはどのような判断を下すのだろうか?
5月6日に感染者数が減っていたら、緊急事態宣言を終息させるのか? えっ、そんなことしたら、また感染者数が増加するのではないだろうか? そもそも、一か月後に感染者数が減るなどということが考えられるだろうか? 東京新聞によれば、ある個人病院で働いている女性は「医師が新型コロナを疑い、PCR検査が必要だと判断した患者が三月以降四人いた。しかし、保健所に断られるなどして一人も検査を受けていない。」と憤っている。このことは、森三中の黒沢さんもPCR:検査の要求を何度も断られたという話と符合する。要するに、検査数は意図的に抑制されているのは間違いない。今発表されている感染者数は実態よりかなり少ないはずである。ところが、安倍さんが言うには、これからは検査数を一日2万件に増やすと言っている。そしたら、感染者数は激増するに決まっている。
現時点で実態把握ができていないのだから、判断基準などないのではないか。少なくとも明確な展望を我々に見せてくれてはいない。他国に比べて極端に検査数が少ないことの理由を誠実に語る義務が政治家にはあると思う。そして、あらためて市中感染率の実態調査をするべきだ。それなくして正しい判断は下せないはずである。責任感ある政治家ならそうする筈だと私は考える。
アビガンの認可申請は早ければ6月中に認められるという話だが、それまでは自分たちの不手際のボロが出なければよい、と思っているのだろうとしか考えられない。