こんにちは。
公開予約で更新しています。
先日、ようやく『残像に口紅を/筒井康隆・著』を読み終わりました。
ボクが想像していた内容とは大分違いましたがとても読み応えがありました。
感想は『失っていく(年を取る)ことは残酷なことだな。』ということ。
時間が進むにつれ言葉、そしてその存在も消えてなくなる。
それは記憶の奥底にあるものの、思い出すことが出来ずに消えてなくなる。
どうしても思い出せないから違う言葉を引き出して表現してみるも、そこには本来の感情がなくなっている。
結局、残っているわずかな言葉だけで、あり余る感情を表現するも、出来ずに落胆する。
きっと『年を取って物忘れが酷くなっていく有様』はこれに近いのかなと思った。
認知症高齢者の介護を生業としているから感じるんだと思うけど、きっと人間って晩年は色々な選択肢が減って来て、そのわずか少ない選択肢の中から何かを選ぶのはささやかな幸せ、そして苦しみを含んでいるんだろうね。
以前、研修に行った時に、脳神経外科ではかなり有名な医師が『痴呆(知識が侵され、赤子のように寝たきりになる)という言葉は、その症状を的確に表した優秀な漢字表現だ。』と言っていたのがとても印象深くて。
しかし『痴呆』という言葉は「侮辱的な意味合いもある」との厚生労働省の指摘から、平成16年から『認知症』と名称変更されました。なので『痴呆』という言葉は今や死語ですね。
なので敢えてタイトルにしてみました。
さて。このブログが公開される頃はきっと入浴介助でもやっていることでしょう。
頑張れ。オレ♪
ケセラセラ☆
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