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「銀河ヒッチハイクガイド」に引き続き読みました。読みやすくてさらっと読めましたね。
全体的な感想としては、やはり「銀河ヒッチハイクガイド」同様、映画ほど「最高!」というわけにはいきませんでした。
映画を観た時には、「訳がわからない」「どこが面白いのかわからない」という感想を読むと、「えー、あれが面白いのに」なんて思いましたが、小説を読んで、映画でそう思った人たちの気持ちがちょっとわかったような気がしました(汗)
いや、個別に面白いエピソードはたくさんあって、楽しめはしたのですが、なんか「えっ、これで終わり?」みたいな後味の悪さがあるというか・・・ある意味「文学だなあ」と思いました(?)
このシリーズ全体に言えると思うのですが、非常に皮肉で風刺に満ちているのですが、映画では笑わせるために皮肉っている、と思えたのですが、小説を読むとむしろ真面目な???風刺小説かな、と思わせたりして・・・
要するに、映画よりもブラック度が高いんでしょうね、多分。
ディナー用の牛が自分の肉の宣伝をした後ピストル自殺したり(でもステーキ4枚に牛一頭は多すぎじゃないか・・・(汗))、マーヴィンが太陽に突っ込む宇宙船に取り残されてしまったり(えええ~!! と思いましたが、続編で実は生きてたりしないかしら・・・?←願望(汗))、クジラの墜落すらかわいそうだった私としてはちょっと素直には笑えないかなー、というところはありました(汗)
ラストもなんだか後味悪かったし・・・。続編が気になってしまうのですが、邦訳はもうないんですよね。昔新潮社で3巻までは出ていたらしいのですが。ユーズドで探すかなあ。
でもまあ、個別のエピソードでは結構笑えるのもありました。レストラン内での出来事は、牛の自殺も含めて(汗)珠玉のエピソードというか。ちょっと映画でも見たいなあと思ってしまいました。
宇宙の終わりに現れる預言者が一瞬だけ現れるとか(笑)マーヴィンが何億年も待っていたというのもおかしかったし。
地球の人類の祖先が、役立たずの移住者の子孫、というのも皮肉が利いてて面白かったです。またその役立たずの人種というのが、サービス業とか営業とか、の職種の人たち、だというのが面白かったですね(笑)
一番面白かったのは、アーサーが無意識に刻まれているらしい「42」に対する問いを導き出そうと文字ブロックを無作為に取り出したら、「6×9は」という文章になったというところでしたね(笑)ここはちょっと声出して笑ってしまいました。
でも6×9は54だと思うんですが・・・?(汗)間違ってるのもギャグなんでしょうか?
訳者あとがきによると、原作者のダグラス・アダムズは、小説を書くにあたって、元のラジオドラマをかなり構成しなおしているのだそうです。そのために完成度はラジオドラマよりも高いとか。
映画もダグラス・アダムズ自身によって再構成されて、オリジナルのエピソードも加わっているので、作者自身による改訂版と言ってもいいのではないかと思います。まあ、映画向けにしている部分もあると思いますが・・・
そういう意味では、この続編もダグラス・アダムズ自身の脚本で映画で見たかったなあと思います。もう実現できないのが残念なことですが・・・