ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

最後の台詞

2005年12月01日 | 指輪物語&トールキン
先日原作を読み終わったところですが、ふと、登場人物たちの最後の台詞というのが気になって、読み直してみました。
主要キャラクター全員書き出しても面白いんですが、メチャ長くなるので(汗)旅の仲間9人に絞ってみます。
最後の方から行くと、まずはサム。サムの最後の台詞であるだけでなく、物語最後の台詞でもある、有名な台詞ですね。
「さあ、戻ってきただよ」
この台詞についてはもう言うことはないでしょう。
その次はガンダルフ。結構長い・・・
「一人で帰るよりも、三人で帰った方がまだましじゃろうと思ったのでな。では、親愛な友人たちよ、いよいよここなる大海の岸辺において、中つ国でのわしらの仲間の絵西が終わることになった。恙なく行かれよ! わしはいわぬ、泣くなとはな。すべての涙が悪しきものではないからじゃ」
これも有名な、感動的な台詞ですね。個人的な記憶では、「では、親愛なる友人たちよ」から始まるような気がしていましたが、映画の影響かも。
その直前がピピンの台詞です。これもちょっと長い。
「今度はもう少しで成功するところだったんだけど、やっぱりまた失敗したんですよ。だけど今度あなたのことをすっぱぬいたのはサムじゃなくて、ほかならぬガンダルフ自身なんですからね!」
これもまたいい台詞ですね。
そしてその前がようやくフロドです。これはあまりにも長いので全部引用するのはやめますが(汗)最後の部分だけ・・・
「さあ、わたしと一緒においで!」
実はフロドは灰色港でもひとつも台詞を発していないんですよね。灰色港に向かう途中のここでの台詞が最後です。主人公の最後の台詞としてはとても不思議な気がします。
そして、最後の台詞が、「旅の仲間」でサムと二人きりの旅を始めようとした時に行ったのと同じ台詞だということが、なんとも言えない悲しみを誘います。
で、その前はメリーなのですが・・・
「どこか一箇所を苗床に選んで、そこの植物にどんなことが起こるのか見てみたら?」
なんじゃこりゃ、ですよね(汗)サムが奥方の贈り物をどう使うか悩んでいた時の助言なんですが、これが最後の台詞って~(汗)もちろん旅の仲間中もっともひどい扱いと言えましょう(汗)これならまだ「ホビット庄の掃蕩」の台詞が最後の方がよかった・・・
でも、よくよくこの台詞見ていると、後に本草学の本を書くことになるメリーの科学的思考が伺えて、やっぱり賢いんだなあなんて思いました(笑)ピピンは「風のある日に撒き散らしたら?」なあたりと比べると余計に・・・(笑)
その前はアラゴルンになるんですが、これも台詞長いので後半だけ・・・
「それからホビット庄の親しい友人たちよ。わが領土は北にもあることを忘れないように。だから、いずれはわたしもそちらに行くことがあるだろう」
この部分だけだとわかりづらいんですが、その前のピピンに向けた台詞など、王様というよりは馳夫さんらしい言葉なのが嬉しいです。
最後の言葉らしくもないし、明るい別れなのが、アラゴルンの治世の前途の明るさを示しているようにも思えます。
でも、この明るさが、実はフロドとは今生の別れなんだ、という事実と照らし合わせてみると、かえって切ないようにも思えます。
その前はギムリですが、これは名台詞ですね!
「ではご機嫌よう、ホビットさんたち! あなた方もこれでもう家まできっと無事に帰れるよ。それでわたしも、あなた方の危険を気遣って、目を覚ましてることもないだろうよ。機会があれば便りをするからね。われわれのうちの何人かはこれからも時々会えるかもしれないし。だけど全員が集まることは二度とふたたびあるまいなあ」
この台詞、単にギムリの最後の台詞なだけでなく、旅の仲間の解散の台詞でもあるんですよね。それをギムリに言わせてくれたあたり、嬉しいなあと思います。
で、その前がレゴラスなんですが。
「今度こそファンゴルン殿の許しを得て、わたしはエントの森の奥深いところを訪ね、中つ国のどこにも見つからぬような木々を見るつもりだよ。あんたは約束を守ってわたしと一緒に来てくれよ。こうしてわれら二人は、闇の森のわれら自身の国まで、そしてさらにそれを越えて、ともに旅を続けることにしよう」
これ、レゴラスとギムリがしばらく二人で旅を続けて行くんだなあ、と思うといい台詞だなあと思いますが、レゴラスの最後の言葉、。そして旅の仲間との別れの場面での言葉とするとなんだかなあ、な部分もあるような(汗)まあ、レゴラスらしい気もしますが(笑)
この場面では、レゴラスとギムリ二人で1セットの扱いと考えられるかもしれません(笑)
そして、最後・・・というか、最初に「最後の台詞」を迎えたのはボロミアでした。
「おさらば、アラゴルン! ミナス・ティリスに行き、わが同胞を救ってください! わたしはだめだったが」
この部分だけ見るとあっさりしていますが、あっけなさがかえって悲しいようにも思えます。

こうして書き出して見ると、メリーの扱いのひどさが目に付くのは私だけでしょうか・・・(汗)実は今回確かめてみるまで、あれがメリーの最後の台詞だという事実にも気付いていなかったのですが(汗)
あと、結構長い台詞が多かったのが印象的でした。最後にあたって、色々と喋らせたかったのかなあなんて思ってしまいます。
自分でやっていて結構面白かったので、時間があったら旅の仲間以外の人たちの最後の台詞も書き出してみたいなあと思います。
コメント (2)
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