ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

魔笛(ネタバレ)

2007年08月24日 | 映画
オペラは全然見ないし、モーツァルトもそんなにすごく好きなわけではないのですが(でもミュージカル「モーツァルト!」で魅力を再発見しましたが・・・劇中でちょっと流れたら「いい曲だな~」と思ったんですよね)、見てきました。
オペラ見ない私ですが、「魔笛」はダイジェスト版を2回見たことがあります。
台詞は日本語、歌はドイツ語で字幕なし、だったせいか、今ひとつ話がよくわからず、映画見たらわかるかなあ、という不純な動機?で見に行きました。
結果的には、舞台を現代に近い設定にしたために、多少はわかりやすくなったかなと思いましたが、根本的にそんなに辻褄が合う話ではないんだなあと・・・まあオペラってそんなもんですかねえ。
ストーリー重視の私はどうも音楽だけ楽しみにオペラを観に行く気にならないのでした・・・
そんなわけで観にいったのですが、冒頭のシーン良かったですねえ。花畑が広がるのどかな原に塹壕が広がるミスマッチさと、モーツァルトの軽快な序曲とともに展開される戦闘シーンのミスマッチさが斬新でいい感じでした。
こういうの見ると、映画っていいなあと思いますね。音楽を映像が引き立てているというか。
歌詞が英語でびっくりでした。ということは、パパゲーノの最初の歌は歌詞の内容変えてるんでしょうかね。鳥刺しが鳥をかわいがる人に変わってたんで。
パパゲーノは最後の方は牢屋入りしてたりして(なんで入れられてたんだろう・・・)、全く役に立ってなさが浮き彫りになってましたね(汗)
あ、パミーナ助けてたか・・
パミーナとパパゲーノのコンビがなかなかかわいくてよかったです。パミーナも写真だけ見た時は「そんなに美人か?」と思ったけど(汗)なかなかかわいくて良かったかな。
そういえば、「タミーノとパミーナ」なんですね・・・なんか「タミーノとタミーナ」か「パミーノとパミーナ」と思ってしまう・・・
ある時は看護婦、ある時は女兵士・・・と神出鬼没な三人の侍女も面白かったです。最後の落っこちるところまで面白いというかどこかかわいく思えましたね。
3人の童子もかわいかったなあ。本当にボーイソプラノなのも感動だったし。天使みたいな姿ではなくて、みすぼらしい普通の男の子の格好なのがまたかわいかったなあ。あの悪戯っぽい笑顔が、普通の男の子じゃない感じがしたかなあ。
コミカルなところがしっかりコミカルに描かれていたところは良かったと思いました。このあたりも映画ならではでしょうか。いやでも監督のセンス次第ですよね、きっと。
ザラストロが佐山陽規さんに似てた・・・なんか佐山さんがやってるような気がしてなりませんでした(汗)
墓場の墓碑に日本人の名前がやけにたくさんあったのにびっくりしましたね。しかも同じ名前がダブって使われたりしてましたけど・・・
最後の試練のあたりは、戦争を絡めたことで多少わかりやすくなってたような気もしますが、やっぱりよくわからないかな・・・(汗)
「沈黙を守れ」の試練が、どこまでが喋って許されるんだかさっぱりわからん・・・というのは舞台を観てた時も思ったような。
そして魔笛吹いてないし・・・(汗)舞台では吹く真似くらいはしてたような・・・
というわけで、話はやっぱりわかったようなわからないような(汗)
でも、モーツァルトのコミカルさがよく出ていたのと(いやモーツァルトそんなに知らないんだけど(汗))、音楽の美しさを活かす映像が随所にあったところが、なかなか良かったんじゃないかなーと思います。

てなわけで今年見た映画の順位
1.恋愛睡眠のすすめ / 2.ディパーテッド / 3.それでもボクはやってない / 4.パリ、ジュテーム / 5.ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 /6.300 / 7.魔笛 / 8.ストリングス / 9.バベル / 10.マリー・アントワネット / 11.ボビー / 12.あるスキャンダルの覚え書き / 13.墨攻 / 14.ハッピーフィート
こんな高順位でいいのか? 自分でもよくわかりません(汗)前に見た映画の印象がどんどん薄れていく・・・(汗)
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トールキンのユーモア

2007年08月24日 | 指輪物語&トールキン
このタイトルですでに何度か書いてるような気がしますが・・・(汗)
原作読書、「王の帰還」上終わりました。中途半端なところで中断してたので感想書いてなかったんですが、時間経ったら感想忘れました・・・一番面白かったところの感想書けないかも。
で、「王の手は癒しの手」を読んでたんですが、なんかすごいなあと・・・
だって、ファラミアもエオウィンも死んじゃうかも、な緊迫したシーンなのに、ヨーレスとか本草家の噛み合わない長話が延々と続くという・・・(汗)
こういう場面でああいうギャグ?を入れるなんて、なかなか思いつくことじゃないですよねえ。やはり、根っからユーモア好きでないと思いつかないのでは。
まあ、ギャグ?の内容も含めて、不思議な感覚だなあとも思いますけど(笑)
ファラミアやエオウィンが助かるだろう、という明るい雰囲気はあるのかな。初めて読んだ時どうだったかな・・・そういえば二人が死ぬとは全く思ってなかったような気がします。メリーはもちろんですが。
また、ヨーレスや本草家の長話に対するアラゴルンの対応も絶妙。あくまで穏やかに、でもさりげなーく嫌味も入った対応が。
それに全く気づいていないヨーレスと本草家・・・(笑)
そしてとどめにガンダルフが怒鳴りつけて、というパターンがおかしいですねえ。きっとガンダルフ、アラゴルンがやんわり対応している横でイライラしまくっていたんでしょうね(笑)「ヨーレスを後ろに乗せて飛蔭に急ぎの意味を教えてやろう」ってのが最高(笑)
このパターンが、ヨーレスで一度終わったと思ったら本草家でもう一度繰り返されるというのがまたすごい・・・(笑)
以前はガンダルフのキレっぷりばかりが印象に残ってたんですが、今回はアラゴルンの反応が面白いなあと思いながら読みました。
その場にいなかったメリーに、ネタとして?本草家の話をするなんて、よっぽどイライラしていたのか、はたまた面白がっていたのか(笑)なんかやっぱり馳夫さんていいなあと思いました(笑)
こんなシーンが、ファラミアやエオウィンが目覚める感動的なシーンの前に来ても違和感がないというのがすごいなあ・・・。ていうか必要あるのかこんなシーン!?
あ、でも、メリーが目覚めた時の「お腹がぺこぺこだ」に通じるものもあるかな? このメリーの台詞は読むたびにうるうるしてしまいますが・・・なんかすごくホッとしますよね。
トールキンにとっては、ファラミアやエオウィンは生死を彷徨っているけれど、このあたりはすでにホッとするシーンとして描かれているんですね。ヨーレスや本草家もそういうホッとする人々として描かれているのかも。そう言えばこの人たち、ちょっとホビットっぽいかも・・・
よく、悲劇作家に喜劇を書くのは難しいけれど、喜劇作家は悲劇も書ける、と言いますが、ユーモアが染み付いている(?)人だからこそ、こんな書き方ができるんだろうなあと思います。
「ホビット」を読むとわかりますよね。最初はひたすらおかしい話が、だんだん感動的な話になって行くのが全く不自然でなくて。
このユーモアの感覚が、「指輪」にもしっかり残っているところがすごいなあと・・・それも最初の方ではなくて、こんなクライマックスの後で。あのペレンノール野の戦いの後でですよ・・・
やっぱりトールキンの感覚は不思議だなあと。この不思議さが、他の作家にはない独特の味わいにもなっていると思います。
そんなことを考えていると、「ホビット」の映画化で、あのおかしさがちゃんと出せるかなあ、というのも心配になって来たりして。
ああ、「ホビット」はユーモアのセンスがある監督にやって欲しいような気もして来ました、なんか(汗)
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