「今の(採点方式で)GOEの幅が増えたっていう現状で、一番点数が安定してとれるんじゃないかなということもあって、この構成にしました」
「でも正直に言ってしまうと、はっきりいって点数とかどうでもいいなと思っていて、何より自分がこのプログラムで何を表現したいか、どういうふうに曲を感じたいかということを一番大事に、このプログラムのこの構成を選びました」
こちらのスポーツ報知記事より、羽生選手の演技後の会見一問一答抜粋。
―今日の振り返りとフリーに向けて? 「今日はすごく気持ちよく滑れました。曲に気持ちをすごく乗せることができて、なんかフィギュスケートって楽しいなって思いながら滑ることができました。明後日のフリーはまた違ったストーリーのプログラムなので、また違ったフィギュアスケートができたらいいいなと思います」
―「オトナル」の時と違って、今日は考えずに滑ったと。その理由は? 「なんかこのプログラムはやはり自分のプログラムで、もうこれで数え切れないくらい試合で滑ることになっていますけど、自分のなかではワインとかチーズみたいなもので。今までこういうかたちのフィギュアスケートってなかったけど、なんか滑れば滑るほど、時間をかければかけるほど熟成されていって、いろんな深みが出るプログラムだなというふうに思っていて。それがなんか、とても自分らしいというか、とても心から曲に乗せてジャンプしたりステップしたりできるのが一番の理由かなというふうに思います。『オトナル』はやはり、自分がウィアーさんの『オトナル』を見て、やりたいって思ったプログラムなので、やはり憧れの気持ちが強かったのかなという気持ちがあって。だから自分のスケートにならなかったんだと思います」
―プログラム変更で得られた成果は? 「えっとお、とにかくまた自分のスケートをできたなっていうのが大きいです。やっぱり競技としてこのプロをやるからこそ得られる経験だとか、幸せっていうのがあると思うので、やっぱり続けていてよかったなとか、変更してこれが自分だと思えるような演技ができてよかったと思います」
―ジャンプの構成について。 「前半に4回転を2本入れたのは、これが一番自分が表現仕切れるプログラムであって、今のGOEの幅が増えた現状で、一番点数を安定して取れるんじゃないかなっていうのもあって、この構成にしました。正直に言うと、はっきりいって、点数とかどうでもいいなと思っていて。なにより自分がこのプログラムで何を表現したいか、どういうふうに曲を感じたいかを一番大事にこの構成を選びました」
―新しい衣装の意図は? 「あまり大きく変えすぎず、みなさんの記憶を大切にしながらも、なんかちょっと、見た感じで、あ、変わったなと思ってもらえるように工夫しました」
―フリーの「SEIMEI」のこだわりは。 「もちろん特別なこだわりはあるんですけど、でも平昌五輪でやったからとか、ここが韓国だからとかではなく、やはり自分にとってこのプログラムはすごく特別で。また、ファンの人たちや、スケートを見ている方にとっても五輪の印象が強い。だからこそ、自分もそれを大切にしたいという気持ちはもちろんあるし、だからこそクリーンな演技がしたいという気持ちはあるんですけど、今日『バラード第1番』をやってみて思ったけど、やはり違ったものになるなって思ったんです。やはりあのときとは経験値が違いますし、音の感じ方とか、間の取りか方とか、あとはどういう風に表現したいとか全然違うので。だから、また違ったものにしたいなっていう気持ちでとりあえず今はいます」
こちらスポニチ記事 記者会見一問一答より 「なんか久しぶりですね。これまでのバラード第1番の中でホントに一番良かったんじゃないかと自分の中で思っています。やっぱり、オトナルをやったからこその表現の仕方というのは深みとかもやっぱり、増えたと思っていますし。何より、やっぱり曲をすごく感じることをしながらも、すごくクオリティの高いジャンプを跳べたっていうのは、なんかやっぱり、このプログラムならではなのかなっていう感じもしています」
――得点については 「得点はまあ、できれば112いけるようにという風には思っていました。ほんとに感覚も全て良かったので、あとは、0・2というのは、まあ、あと誤差というか、まあ、ついたりつかなかったりするくらいの点数だというくらいと今回については思っているので、いつでも0・2点、超えられるようないい演技をできる準備をしていきたいなと思います」
――自分らしく滑れたか 「いや、なんか、やっとサルコー、ホントに今シーズンも先シーズンもそうなんですけど、やっぱりサルコージャンプ、え~、トーループ、アクセルもそうなんですけれども、違う入り方ですけれでも、やっぱり苦戦していたっていうか、なんかうまく入りきらなかったっていうところがあったので。やっと、自分らしいジャンプが本番で跳べたなっていう風に思っています」
――サルコーは練習で苦しんでいた 「なんかやっぱり、あの~、本番になったらたぶん、音と跳べるフォームがたぶん、一緒に記憶されているんだろうなと思って。まあ、とにかく、あの、曲自体のプログラムを信じて跳んだっていうのが一番大きいですかね」
――滑りながら考えていたこと 「あの、久しぶりに考えずにいけました。なんか、最近ずーっと、ま、フリーはそういう風にいかないかもしれないですけど、最近ずっとなんか、ジャンプ跳ぶ前にこれをやって、こうやって、こうやって跳ぶみたいなイメージをすごく作りながら跳んでいたんですけど、今回はほんとに最初から最後まで、もう、なんか、気持ちのままにというか、スケートが行きたい方向に全て乗せられたなという感覚が一番、強いです」
――表情が晴れやか 「とにかく、その、一番良かったなと思うのは、やっぱりジャンプだとかステップだとかスピンだとかに、何回、回ってとか、ここ注意してとかが全然なかったので自分の中では。もう、なんの雑音もなく滑り切れて。で、最後までその1つの、1つの、なんだろ、気持ちの流れみたいなものを最後の音が終わって、自分が手を下ろすまでつなげられたというのが一番、心地よかったっていう気持ちでいます」
――平昌の時のように、か 「平昌の方がもうちょっと狙っていたかもしれないです。やっぱり後半に4回転3回転があるので、なんか、スピンをちょっと回転数をちょっと遅くしたりとか、目が回りすぎないように、とかって色々コントロールしていたんですけど、今回は後半アクセルだけなので、もう思い切って全部できたなっていうのがあります。これはアイスショーではできないですし、やっぱりなんか、競技プログラムとして、競技をやっている中で、これをできるというのはほんとに幸せだなっていう風に思っています」
――「秋によせて」も同じピアノ曲だが、何が違った 「やっぱり自分って思えるからですかね。やっぱり、なんか、すごくオトナルをやっている時はジョニー・ウィアーさんを追いかけているままだったんで。それがやっと、自分にストンって戻ってきた感じで。自分の中から出せるっていうのがあります」
――プレッシャーは 「プレッシャーはすごくありました。だけど、自分が滑っていく時にみなさんの歓声が聞こえて、やっぱり、なんだろ、すごくプライドを持って滑ることができました」