灯りを消すと
薄明かりさす窓外には煌々の月あかり
見やる夜更けの西の空には
まことまん丸のお月さま
今は週末の麗しい夜なのだった
満月の照らす街は眼下に広がり
静かな眠りに落ちてはいるが
何やらさざめく声が聞こえる
見えない夜の生き物の
吐息がひそかにしている
月明かりにそれは姿も見せないが
あなたは一体どなたですか―
蒼く静まる木々や梢に隠れて
たしかになにかの気配がするのです
もしや愛しい人が月明かりに誘われ
たしかに たしかに そっと訪れ
優しい瞳で見つめているような
いのちの饗宴の青葉茂る季節の前触れ
または過ぎてきた歳月の
ほんの一幕の物語
春のおぼろの夜の空に
幕を密かに開けるのは
ただ独りの客のためにだけ ですか
いえきっと月を観る人みんなの月明かりの窓辺では
同じ気配同じ吐息がするのでしょう
薄明かりさす窓外には煌々の月あかり
見やる夜更けの西の空には
まことまん丸のお月さま
今は週末の麗しい夜なのだった
満月の照らす街は眼下に広がり
静かな眠りに落ちてはいるが
何やらさざめく声が聞こえる
見えない夜の生き物の
吐息がひそかにしている
月明かりにそれは姿も見せないが
あなたは一体どなたですか―
蒼く静まる木々や梢に隠れて
たしかになにかの気配がするのです
もしや愛しい人が月明かりに誘われ
たしかに たしかに そっと訪れ
優しい瞳で見つめているような
いのちの饗宴の青葉茂る季節の前触れ
または過ぎてきた歳月の
ほんの一幕の物語
春のおぼろの夜の空に
幕を密かに開けるのは
ただ独りの客のためにだけ ですか
いえきっと月を観る人みんなの月明かりの窓辺では
同じ気配同じ吐息がするのでしょう