乾いた地面がちりちり焼けて
キアゲハがひらり
百日草の花の庭にやってくる
入道雲が湧く山の稜線は
雲の群れに身をゆだね
何処からともなく一斉に
アブラゼミ啼く夏休み
絵日記を描くとクレパスが
指の間で油くさく匂った昼下り
花瓶に生けた花たちが
眠そうに揺らいでいた昼下り
旧盆の飾りの大きな花瓶に
グラジオラスとダリアとユリ
そして鮮やかな色とりどりの百日草が
菓子箱の上で笑うのだった
菓子箱の中身はセロファンにくるまれた
都会の珍しいお菓子たちなのだった
父さんの許しがあるまで
食べれない先祖様のお菓子なのだった
菓子箱たちをじっと眺め
縁側にゆくと
アスターにホウセンカに松葉ボタン
竹垣で支えた花の群れ群れに丈高く
赤く桃色に白く色鮮やかに
夏のいつもの友だち 百日草が
黙ってじっと見つめているのだった
キアゲハがひらり
百日草の花の庭にやってくる
入道雲が湧く山の稜線は
雲の群れに身をゆだね
何処からともなく一斉に
アブラゼミ啼く夏休み
絵日記を描くとクレパスが
指の間で油くさく匂った昼下り
花瓶に生けた花たちが
眠そうに揺らいでいた昼下り
旧盆の飾りの大きな花瓶に
グラジオラスとダリアとユリ
そして鮮やかな色とりどりの百日草が
菓子箱の上で笑うのだった
菓子箱の中身はセロファンにくるまれた
都会の珍しいお菓子たちなのだった
父さんの許しがあるまで
食べれない先祖様のお菓子なのだった
菓子箱たちをじっと眺め
縁側にゆくと
アスターにホウセンカに松葉ボタン
竹垣で支えた花の群れ群れに丈高く
赤く桃色に白く色鮮やかに
夏のいつもの友だち 百日草が
黙ってじっと見つめているのだった