花男の物置部屋 引っ越して3箇所目

備忘録的に食ったもん、読んだもん、聴いたもん等を書いてます。

「川に死体のある風景」 アンソロジー

2010-06-05 19:02:00 | 活字もすっげえたまには読むぞ


「川に死体が・・・」をテーマに、本格ミステリィの作家たちが短編で競演。

名のある人たちが集っただけあり、つまらない物は無かったが・・・どれも短編なりの軽口テイスト。全体を見渡した場合には・・・有機的なシナジーは・・・感じられず。中では綾辻作品が一番楽しめたかな・・・どれも悪くは無かったですよ。

普通でした。

「繁殖」 仙川 環

2010-06-05 18:53:00 | 活字もすっげえたまには読むぞ


すべては善意に基づいて行われていた・・・

聡美=幼稚園の先生、もうすぐ結婚。事は自分の提案した行事から始まる。実習の一環で幼稚園児たちに振舞われた合鴨農法の成果、鴨鍋やら無農薬有機野菜やら・・・そしておにぎり・・・が悪かったのか、翌日の食中毒?こんな時期におにぎりなんてありえねえよと診断した医師・・・ん?でもなんか違和感が・・・ほんとにおにぎり??治療しても回復しない約1名の園児・・・そして色々調べていくと・・・・てなお話です。


これまで読んだこの人の作品の中で一番すぽっとつぼに入った感があり。人とか一切死なない系も、それはそれとしてスリルもスピード感もあり・・・善意がベースゆえの人間模様やら気の使いっぷりやらも良いスパイス。そして終盤の「バタバタバタッ」と収まりに向かうストーリー展開は快感。終盤のみちらほら登場の脇キャラながら関口が好き。

大変面白かったです。


「パレード」 吉田 修一

2010-06-05 18:41:00 | 活字もすっげえたまには読むぞ


なんか若い男女が4人で暮らすマンション。そこへまた一人居ついたのは最年少、自分の体を切り売りする少年で・・・??それぞれが色々抱える問題もなんとなくかる~く過ぎて行って・・・いいのか?・・・そんなお話だった・・・かな?

なんと言うか決して軽くは無いそれぞれの現実と、軽い4人が居つく空間のリアルなのにバーチャルな感じに癒されてる若者たち・・・・なんですか?4人の中にあって常に妙なポジティブさと「作りじゃない」馬鹿っぽさを振りまく良介がいい感じ。ああ・・・そうかと言うラストも・・・・花男は好きです。夢にしろお芝居にしろそれは未だ続く?

面白かったです。

「Killer Xシリーズ」 二階堂 黎人 & 黒田 研二

2010-06-05 18:34:00 | 活字もすっげえたまには読むぞ


女子供に人気(?)のポップな殺し屋キャラのマスコット「Killer X」が微妙に絡む連続殺人物ミステリィのシリーズ・・・

「Killer X」
「千年岳の殺人鬼」
「永遠の館の殺人」

の三作。

真っ向、真っ当ミステリィで・・・出てくるキャラクタ達もいい味出しており、それぞれ独立した作品としても楽しめるし、シリーズ通しての謎も少しあったりで・・・まあなんと言うか面白かったです。ストーリーの構成や設定もさることながら、多分文章が惹きこまれやすかった・・・んだと、個人的に。

面白かったです。