「こぼれ落ちる欠片のために」 本多 孝好

 

捜査一課の和泉、モブ顔男子30代だがチーム内では最若手。明るくふるまっているが実は人が怖い・・・今までバディを組んで、イロハを教えてくれた聴き取りの達人が妊娠して、部署を変わることになる。今度のパートナーはまた女性。しかも目を見張るほどの美女。しかし、先日たまたま現場であった彼女はコミュ障をこじらせたような・・・とても警察の仕事をこなせるとは思えない感じで・・・それでも命令には従わざるを得ず一緒に仕事をしていくと彼女の特別な能力に気づくことになり・・・な感じですか。

 

久々の新作ですね。そんな二人が(他の刑事たちも)真実と都合が良いストーリーや落としどころとのギャップに悩む感じが描かれたお話です。淡々と笑いなしですが、決して重苦しくはなくクールな手触りと優しさが同居するような読み心地は作者ならではと言う感じがします。地味と言えば地味なんですけど、なんかグッと入り込んで読ませていただきました。続編出れば是非読んでみたい。

 

非常に面白かったです。