寝られない、という症例は私のところに来られる方でけっこう多く、また楽になられる確率も高いのですが、今回はかなり重度の方の例を紹介します。
Tさん(20代男性)は日本の資格試験の中でも難関なものに何年もかけて挑戦中の方です。5年目の挑戦となった去年の秋にはじめて当院に来られた時には、不整脈で心臓にカテーテルを入れる手術をしたがあまり改善はせず、慢性的な不眠ということで睡眠薬を常用している状態でした。
私は医師ではありませんので、薬の飲み方について指示することはできませんが、本人がどうしても睡眠薬に頼ることをやめたい、とおっしゃるので急には止めないことを条件に協力することにしました。最初の施術後に「なんだか緊張が取れて楽になった感じです」ということだったので週一回で継続して来院してもらうことになりました。
2回目3回目と施術の度に心臓の動機もだんだんとおさまってきて4回目の施術のあと、
「睡眠薬がこれまでの4分の1でよくなりました!」と報告してくれました。
そして週一の施術が3か月経ったとき「睡眠薬を飲まなくても平気になりました」
という状態になったのでその後の施術は2~3週間に一度にしました。
そのころから施術中もグーグーいびきをかいて寝るようになってきました。
不眠というのはとにかく頭も体も緊張状態にあるので、その緊張状態を和らげる必要があります。
でも緊張状態の真っただ中に入っている本人にはそこから抜け出せなくなっているんですよね。
なんとかしよう、寝よう、寝たい、寝なければと焦れば焦るほど、寝られない悪循環。
そして薬の力を借りて、寝ることは寝ても、睡眠の質が悪く、起きてからも頭がボーっとしてシャンとしない。
心臓や胃にも負担がかかって体調が悪い・・・
その後、半年たってもこの方は睡眠薬が必要なくなり、心臓の動悸もほとんど気にならない程度になり、資格試験もあったのですがその試験もこれまでにない平常心で受けることができたそうです。これまではとにかく通りたい、結果を出したいという思いばっかりで気合が入りすぎて考えられないポカをしたり、だったらしいですが・・・
試験に際して私からのアドバイスは
あなたはもう十分努力したのだから、これ以上頑張らなくていいんですよ
結果がどうなるかは、考えてもどうにもならない
あなたにできることは、これまでやって来たことを100%出すということ
それができれば、すべてOK!
自分に無いものは出せない.あるものしか出せない
あるものを100%出せたら、あとは運を天に任せるのみ!
あなたがその仕事をやることになっているのであれば、合格という結果がくるだろうし、
万が一不合格という結果になったとしたら、
あなたがダメということではなく、あなたにとってこの道はベストではなく、ほかの道を行きなさいという意味ですよ
そのときには今までやったことが無意味になるのではなく、人生にとって貴重な財産になります
どちらの結果になったとしても、無駄になることはひとつもないので
試験の最中は結果を気にすることなく、自分にあるものを出すだけ
通るかどうかは、天が決めること!