さっぷいさっぷい外語学院(生徒:ゴタ、張るカイロさん)

ご一緒に学習を!
私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

3528番:ボヴァリー夫人(19)

2024-03-01 23:21:35 | 日記


Gustave Flabert
Madam Bovary
ボヴァリー夫人

ボヴァリー夫人(19)

       
———————————【19】—————————————————
                                
   ——Restez  donc  tranquilles !
continuait  le  professeur  indigné,   et  s'essuyant  le
front  avec  son  mouchoir  qu'il  venait  de  prendre
dans  sa  toque: Quant  à  vous,  le  nouveau,  vous  
me  copierez  vingt  fois  le  verbe  ridiculus  sum.   
   Puis,  d'une  voix  plus  douce:  
   ——Eh !  vous  la  rertrouverez,  votre  casquette;
on  ne  vous  l'a  pas  volée !

 


———————————(訳)—————————————————

  「静かにしていろってば.」
先生は憤慨して、帽子から取出したハンカチで額の汗を
拭いながら言い続けていた.
 「新入り君、君のことだが、動詞リディクルス スム
(我は滑稽なり)を20回、書き写しなさい」
それから、さらに優しい声で、
いいかい、帽子は出て来るよ.誰も取ったりしていない
からね.」

 
———————————《語句》————————————————
       
indigné(e):(形) 憤慨した;
  <indigner [アンディニェ](他) 憤慨させる
    s' indigner (pr) [de, contrer に] 憤慨する       
toque:(f) 縁なし帽    
quant à ~ :~に関しては、~はどうかといえば、
  Quant aux enfants, ils iront en colonie de vacances.
    子供たちのほうは林間学校に行くことになっている.
  Tout le monde est satisfait quant aux résultats.
    結果については皆が満足している.
  Quant à moi, je suis d'accord. / 私としては賛成です.
  Quant à finir avant ce soir, c'est impossible.
    今晩までに終えることは不可能だ.         
quant à vous:あなたについては  
ridiculus sum:(ラテン語) ridiculus=ridicule (形)
   こっけいな; sum = je suis 私は~である.
   ridiculus sum=je suis ridicule. 私は滑稽だ.
            (私は道化者)      
copierez:[コピレ](単純未来2敬単での命令)
   「君は~の書き取りをするんだよ」 
   < copier (他) 書き写す、コピーする
on ne vous l'a pas volée !:誰も君から盗んじゃいないよ.
      vous は「奪格」と呼ばれるもので「君から」
      次のl' は「帽子」のこと.どちらもvoler の
      目的格補語で、vous が間接目的語、l' =casquette
      が直接目的語
      
    

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3527番:野性の女(1)(学習放棄前科3犯なので要注意)

2024-03-01 23:15:56 | 日記
La Sauvage

野性の女(1)
ジャン・アヌイ



—————————【1】——————————————————


PREMIER ACTE


Une salle de café de ville d'eaux*¹. Décor*²
médiocre*³ et prétentiux.*⁴ La scène*⁵ est
presque entièrement*⁶ occupée par l'estrade*⁷
de l'orchestre*⁸. D'un côté *⁹ la porte de l'office,*¹⁰
que les garçons poussent du pied, les bras
chargés de leur plateau.


—————————(訳)——————————————————

 温泉街の喫茶店の客室広間.凡庸でちょっと気取った
室内装飾.舞台はほとんど完全に楽団のひな壇で占めら
れている.一方に料理場のドアがあり、それを手が料理
を持ってふさがっているボーイたちが足で押し開けてい
る.


..————————⦅語句⦆——————————————————

*1) ville d'eaux:温泉町
*2) décor:(m) ❶(劇・映画などの) 舞台装置、
❷(家屋、室内の)装飾
décors, costumes, et accessoires / 装置と衣装と小道具
changement de décors / 舞台転換
*3) médiocre:(形) 平凡な、凡庸な、ぱっとしない、
つまらない 
*4) prétentiux, se:(形) 気取った、うぬぼれの強い、
          もったいぶった、きざな 
*5) scène:(f) 舞台、❷(芝居の) 場、場面
*6) entièrement:(副詞) 全く、すっかり、完全に
*7) estrade:(f) 壇、演壇、教壇
*8) orchestre:(m) オーケストラ、管弦楽団
*9) d'un côté:一方で、一方に
   La tour penche d'un côté. /
塔は一方にかしいでいる.
*10) office:(m) 厨房、料理場、調理場、配膳室、
台所;
   [この意味では、かつては女性名詞で、男性名詞の
ときは「事務所」という意味で使い分けた]
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3526番:トニオ・クレーガー(1)(2度投げたので学習同席ご注意)

2024-03-01 23:12:03 | 日記
トーマス・マン 
『トニオ・クレーガー』

THOMAS MANN

TONIO KRÖGER


————————————【1】————————————————

 Die Wntersonne stand nur als armer Schein, milchig und
matt hinter Wolkenschichten über der engen Stadt.

—————————————(訳)—————————————————

冬の太陽は.それは、ただ弱々しい光として厚い雲の背後から、
狭苦しい町の空に乳白色にくすんだ姿でたたずんでいた.


—————————————〘語句〙———————————————

stand: (過去形) <stehen (自)ここでは「立つ」という意味が
  薄れ、sein 存在している、という意味にほぼ近い.
armer (1格)<arm (形) ❶貧しい ❷乏しい、わずかな、貧弱な
der Schein {(_e)s/_e} ❶(複ナシ) 輝き、光(Lecht)❷(複ナシ) 外見、見せかけ 
milchig (形) 乳白色の、白く濁った
matt (形) ❶ぐったりした、疲れ切った ❷くすんだ、曇った
Wolkenschichten = Wolken + Schichten =厚い雲の層
Wolken (複) < die Wolke {_/_n} 雲
schichten (複)  <die Schcht {_/_en} 層
über (前置詞3,4格支配)(ここでは3格支配) 
engen (形)(女弱3格)<eng  狭苦しい
形弱は男1、女中14は「e」、あとすべて「en」
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番外:「ニーベルンゲンの歌」.よくもまあ学習しようとしたこと!

2024-03-01 23:07:43 | 日記
ニーベルンゲンの歌
Das Nibelungenlied
学習開始2021年6月27日(日)
学習頓挫;その後まもなく

————————————【1】————————————————

Erstes Abenteuer

Wie Kriemhilden träumte

Viel Wunderdinge melden・die Mären alter Zeit
Von preiswerten Helden・von großer Kühnheit,
Von Freud'und Festilichkeiten・von Weinen und von Klagen,
Von kühner Recken Streiten・mögt ihr nun Wunder hören sagen.

————————————【訳】————————————————

    「第一歌章」
クリームヒルトの夢見た様子

いにしえの時より伝えられている多くの驚嘆すべき話がある.
誉れ高き勇者の伝説、大胆な行為の数々の伝説
喜びと宴、涙と悲嘆の話
勇敢な戦士たちの戦いの話
今やおん身らは驚異の話の数々が語られるのを聞けるであろう.


————————————【語句】————————————————

Kriemhild (人名)クリームヒルト(叙事詩ではクリエムヒルトですが一般読みに
                 従います)
wie Kriemhilden träumte 人名が格変化しているのにたまげました。
    これが1格か4格かで意味がかわるのですが、どうせ、こっちは
    無知・無教養の輩.1格ということで...
   (女性名詞の単数は変化しないはずなのですが私の理解を越えています)
träumte(過去形)<träumen (自) 夢を見る
Wunderdinge <das Wunderding {_(e)s/_e} 素晴らしい事物、《複数形で》不思議なこと 
melden (他)~を報道する、報告する
die Mären (複)<die Mär [メーア]{_/_en}お話、言い伝え
   これに縮小辞がつくと、おなじみの単語、das Märchen です.
alter Zeit (2格)(形容詞は強変化)(f)古代の~(言い伝えに続く)
das Abenteuer {_s/_} 冒険;冒険的な企て
  auf Abenteuer ausgehen 冒険に出かける
Erstes Abenteuer は「第一冒険」となるが、一般的には
 「第一歌章」と訳されているので、慣例に従います.
  「冒険」を「歌」と訳したのでは少なくとも独検では
  不合格答案になりますが、この物語の特異性からそれは、
  承認されるものだろうと思います.全てが頭韻、あるいは
  脚韻の韻律でもって歌われているからです.
Kriemhilden < Kriemhild [クリームヒルト] ジークフリートの妻
   岩波文庫の「ニーベルンゲンの歌」にはクリエムヒルト
   と訳されています.一般にはクリームヒルトですが、中世叙事詩の
   読みは、クリエムヒルトになります.ジークフリートの名も、
   中世叙事詩では、ジーフリトとなります.
träumte 過去形
von がたくさん出てきます.これらは、先行するdie Mären(お話)
 の内容を展開する導入辞です.「~の話」「~な話」etc.
preiswert (形) お買い得な
Helden → Held (m){弱} ❶英雄、勇士、❷(物語の)主人公
preiswerten Helden お買い得な英雄? → preiswert をもう一度
  調べる必要あり.「岩波文庫訳」と照合すると、preiswert は
  「誉れ高き」そこで博友社大辞典を引くと、「賞賛すべき」という
  意味がありました.よくみると、この辞書の編者と岩波文庫の
  翻訳者は同じ先生です(相良博士)
großer <groß (形) 大きい
die Kühnheit {_/_en} ❶(複ナシ)大胆、厚かましさ、❷大胆な行為
Freud' (縮約形) < die Freude 喜び
die Festilichkeiten {_/_en} ❶お祭り気分、華やかさ、荘重、華麗
      ❷祝祭、饗宴、祭典 
Klagen (複)<die Klage {_/_n} 嘆き、悲嘆
Weinen (辞書不掲載) 推測しますと:Wein(酒)の複数はWeine なので別.
  動詞weinen (泣く) の名詞化だと考えます.
von Weinen und von Klagen 「涙と悲嘆の話」と訳しました.
kühner <kühn (形) ❶大胆な、勇敢な、思い切った、あつかましい
  Ich bin so kühn, zu fragen. / 失礼ですがお尋ねいたします.
Recken (複) <der Recke {_n/_n}(詩) 英雄、勇士、戦士(とくにゲルマン伝説の)
Streiten (複) <der Streit {_(e)s/_e} 口論、争論、争い、けんか
   (古語)戦闘
mögt ihr nun Wunder hören sagen 主語はihr (諸君)、知覚動詞 hören は
不定詞 sagen と結合して 「語られているのを聞く」
  mögt は ihr の定動詞で動詞群hören sagen を文末に従える.
das Wunder {_s/_} 驚くべきこと、不思議なこと
「今や、諸君は驚異(に満ちた話)が語られるのを聞くことができるでしょう.」

 

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3525番:難破船(1)(題名のとおり難破沈没1回)

2024-03-01 23:05:28 | 日記
難破船 L' épave (モーパッサン作)


難破船(1)
L' épave


—————————【1】——————————————

C' était hier, 31 décembre.

Je venais de déjeuner avec mon vieil ami Geor-
ges Garin. Le domestique lui apporta une lettre
couverte de cachets et de timbres étrangers.

Georges me dit:

——Tu permets ?

——Certainement.


—————————(訳)————————————————

 12月31日、昨日のことである.
 私は旧友のジョルジュ・ガランと昼食を終えたばかり
であった. 使用人が封印と外国切手のたくさんついた
1通の手紙を友人にもってきたのです.

  ジョルジュが私に言いました:

  「君、失敬していいかい?」

  「もちろんいいさ」



—————————⦅語句⦆————————————————

épave:[エパーヴ](f) 漂流物、漂着物、
   les épaves d'un naufrage / 難破船の漂流物;
   タイトルは定訳に従って難破船としたが、難破は
   naufragé、難破船はnavire naufragé である.
vieil ami:旧友;vieil は「昔からの」の意.
   尚、「年老いた友人」と言いたい場合は
   un ami vieux と形容詞は後方に置く.
domestique:[ドメスティック](名) 召使い、使用人
couverte:(p.passé) < couvrir (他) 覆う、包む
cachet:[カシェ](m) 封印
timbre:(m) 郵便切手
étranger(ère):(形) 外国の
permets:(直現2単) permettre (他) 許す、許可する
   ここでは手紙をこの場で読んでもいいかい?
   といっています.
certainement:(副) ①確実に、たしかに、❷もちろん
これはtu permets に対する許可の返答.
   「読んでもいいですよ」
    友人とふたりでいるときは、手紙はあとで読む
    というのが相手を無視しないための最低限の
    マナーですが親しい場合は別なのでこういう
    許可表現になります.  



—————————《ひとこと》—————————————————

「私は」で始めましたが、実はje を「ぼくは」にしよう
かと迷いました.結論は、現段階では。この語り手が男
性である保証がないので、男女共通の「私は」で訳しま
した.
 それと「使用人」domestiqueですが、公式呼称は
employé de maison です. 


——————————≪学習書≫ —————————————————

1:テキスト:17 - La petite Roque et 9 autres histoires
     に収められている“ L' épave”
2:参考翻訳書:「難破船」(モーパッサン全集11より)

 

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