おでかけ大好き

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ナンバーワン江袋教会、哀しきスカスカ青砂ヶ裏天主堂

2019-11-15 23:02:00 | お泊り
宿のお部屋の畳の縁も椿。


朝ごはんもたっぷり。
ヨーグルトの受け皿、椿の花のカタチ。



そしてお刺身の醤油ダレ漬け。
朝からおごちそう。



メザシ。

朝からお腹いっぱい食べて、8時にレンタカー屋さんのお迎えが宿まできてくれ、宿をあとにします。

女将さんは朝でかけるので見送りできないとのこと、なので昨晩中にお会計を
…という話だったのですのが、待っても待っても全く声がかからない。

こちらからお金を払いにいくと、「まだ会議中?だから」と。
えーっ、もしや物凄い高額請求!?

なんてことは全然なく、とっても安かったです。計算間違えてないかな?

二日目は、有川港近くのレンタカー屋さんから、出発です。

まずは、有川港で帰りの長崎行きのフェリー(予約済み)の手続きを済ませようと寄るも、窓口空いてない。どこも出港30分前にならないと窓口開かないのね。



まずは一番奥まで行って、引き返しましょう。と、中通島を北上し、女将さんオススメの江袋教会を目指します。
お天気はまずまず。

途中、高級リゾートホテル「マルゲリータ」を横目に通り過ぎます。いやいや、我らは前田旅館派ですから。

マルゲリータのあたりは、椿油の作業場が多いようです。



海を臨む高台に瓦屋根の小さな教会がありました。



十字架があるから教会とわかるけど。



2007年に焼損するまで、五島で最古の木造教会だったと。2010年に全国の支援を受けて復元。



側面はシンプルなステンドグラス。



外見は、普通の公民館な風情。



引き戸を開けて玄関で靴を脱ぎ、更に引き戸を開けると。



まず真っ暗な堂内にびっくり。
そして両側の鎧戸から差し込む光が、ステンドグラスを通って、色鮮やかに木製の椅子や床を照らしている。

目が暗闇に馴れるまでの、ファーストインプレッションが素晴らしい。

ステンドグラスの模様は、ネットで見ることができますが、あの引き戸を開けた瞬間は、まるで別世界に来たような感動でした。

この旅で一番インパクトあった教会内部でした。

こんな長閑な集落ですが、激しい迫害があったようです。五島のキリシタンは、大村藩外海からの移住したものの、元々住む仏教徒から離れ、耕作などに適さない厳しい土地に住む他なく、後に「五島崩れ」といわれる厳しい迫害。

「五島やさしや土地までも」の五島キリシタン唄は、実際は「五島は極楽、来てみて地獄」と言われるようになったとか。

五島の自然の美しさや複雑な地形、素朴な教会、人の優しさは、哀しい歴史とともにある。



春はツツジに囲まれるようですが、コレは一本の木なんですよ。

ステンドグラスが美しいのは江袋より先の仲知教会だそう。(これもネットで見れます)今回はタイムアウトなので、ここで引き返します。



途中の展望台から対岸を望む。



対岸は矢堅目の塩で有名な矢堅崎。おにぎり型(の上の巨石?)は、矢堅目の岩だそう。

このあたりに展望公園があるそうで、強風絶景だそう。



海が凪、鏡のよう。



向こう岸は島ではなく、繋がっていて湾なんです。



全く知らなかったのですが、赤ダキ断崖という名勝地だそう。地質的に面白いところなんですって。

下ると漁港になってます。赤く見える崖は火山性のもので、海の碧、木々の緑とのコントラストが見どころだそうです。

さすがKさん本能で察知して停まってくれたのですね。



有川港に向かって戻っています。レンガ造りの天主堂は、青砂ヶ浦天主堂です。



鉄川与助、設計施工。明治43年完成。外国から資料を取り寄せたそうで本格的だそう。



隣の建物から教会関係者のおじさんがでてきて説明してくれました。

色々説明してもらえ、質問にも答えて頂きよかったです。

修繕に何百万円もかかったとか。足場を組むのにお金がかかる。その修繕作業の際、天井裏を覗いてびっくり!
スカスカの骨粗鬆症でいつ崩れてもおかしくない。などなど。

長崎県内?の教会の修繕計画の3番目に決まってはいるけど、いつになることか。
それまで持つか。外の煉瓦も先日台風で落ちてしまった。
など、哀しい話もたくさんありました。

いつか行けると思っていたら、無くなってしまうモノもたくさんあるんですよね。



外見は立派だけど、110歳だもん。立ってるのが奇跡だよね。

五島の教会は、どこもほぼ拝観料無料(寄付金のみ)。教会はいつでも扉を開けているけれども、地元の年配の少数の信者たちが、掃除や戸締まりなど管理しているのです。

帰り際、教会の有川港の売店で、売上が寄付金になる教会スタンプラリーの台紙を売ってました。先に知ってたら参加したのに。

世界遺産なのに、週末というのに訪れるヒトも少なく、お金の落ちどころもなく。

地元の支援者は年配の方ばかりで、仕事がないので若い人は島内に留まらず。ご当地に仕事があって、お金が回らないものか。

今のままでは、五島の地域に根付いた信仰、良心を表す清貧な教会は、20年後には無くなってしまうのではと心配になりました。

青砂ヶ浦の管理者の方のオススメが、ステンドグラスの素晴らしい仲知教会。そして今回頭ヶ島天主堂の見学ができないことを伝えると、通行許可証を貸そうかと。五島の人、皆さん善意のヒト。

やっぱり会話をすると記憶が残りますね。

長くなったので、一旦切ります。
まだ2日目午前中よ!