
硝子梟 retouch 7
古老が語る人々の生活はなんと痛快であることか。
著者宮元常一(M40,1907-1981)が、各地を聞き歩き明治半ば以降の
民間伝承を残したもので、昭和35年の初出を経て昭和59年に文庫出版されている。
100年くらい前の我国の普通の人の生活が垣間見ることができ、
「女の世間」や「土佐源氏」ででてくる女の強さ、男のたくましさや、
田んぼ仕事、漁師の生活、中でも、女の生活力の旺盛さに圧倒される。
活き活きと浮かんでくる庶民の生活は、今では想像もつかない。
おおらかで真面目な生き様に日本人の生活力を教えられる。
M41年生まれの我が親父に、誠に残念ながら昔話が聞けなかった。
18の年に親から離れ、盆暮れの里帰りで暇ぁーな時に聞いておけばよかった。
聞けてないのが情けない。