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洛北・深泥池との縁は、一年半前になるいつもの一日めぐりの歩きであった。
何故か惹かれる小栗判官の話は、この池が大きく絡むが、
ミドロガイケとばかり思っていたこの池の名前が、正しくはミゾロガイケとこの時に知る。
ジュンサイがよく取れますよと池の前の家の人が言っていたが、
明るい感じの大きい池で、とても大蛇がいそうな不気味な空気はなかった。
立松和平「伊勢発見」の中で『小栗判官』を初めて読み日本の風景を感じたが、
このたびまた出合わす縁を得た。それはこのことで、
『小栗往還記』松本徹著は、新刊でありながら全文が歴史的仮名遣ひ且つ総ルビ付きと
現代の枠を超え、現実離れした中世の物語をよく表しているように思う。
歌舞伎や能狂言、浄瑠璃ではどのように描かれているのだろうか。
