奥さん 「妹さんから来てるよ」
への次郎 「お中元かぁ」
包みを解いてみると、
木箱に素麺の文字。
故郷広島県から、東に県境を越えたところにある岡山県鴨方町。ここは古くから小麦がとれたところで、それを原料に鴨方素麺が作られていました。
木箱を開けてみると、
奥さん 「揖保乃糸と違う」
への次郎 「微妙に、微妙に太い」
説明書がついていました。読むと、
この蔵追囲(くらおいがこい)というのは、十月から三月の寒期に製造し、蔵で一年間じっくりと熟成させ、コシと弾力のある素麺に仕上げたものだそうです。
さっそく、いただいてみると、
確かに! 確かにコシと弾力は、いつも食べている揖保乃糸とは異なりました。
子供の頃のわが家では、夏休みの昼ご飯といえば素麺か冷や麦でした。涼をとるのに、よくて扇風機、まだまだウチワが主役の時代。腕で汗を拭きながら、素麺をすすったあの頃のお昼を思い出しまた。