駄楽器駄日記(ドラム、パーカッション)

ロッキンローラーの打楽器日記

イアン・ペイスのツーバス

2008年01月14日 | ドラム&パーカッション
ウチのPC、なんだかよく分からないけどDVDを選り好みをしやがる。
最近日記のネタになったアメグラのDVDが観たくなったから、押入れの中を探して久し振りにDVDをPCに入れたんだけど、5分待っても10分待っても、どんだけ待っても再生してくれない。
「いかほど~!ついにPC壊れたのかなあ」って感じだったけど、他のDVDならどうかと思い、年末に借りたディープ・パープルのDVDを挿入してみた。
すると、なんともなく普通に再生するじゃあ~りませんか。
「やなかんじ~っ!」
ということで、PC壊れてないじゃん。
で、逆にアメグラのDVDが壊れてる?みたいで、ものすごく不快だったんだけど、ディープ・パープルの1曲目の「ハイウェイ・スター」が始まっちゃったのでアメグラは一瞬で諦めた。
そこからは一気にぐいぐいと引き込まれてしまった。

ためしに入れたDVDは、1972年のディープ・パープル「デンマーク・ライブ」なんだけど、これは同じ音楽教室でギターのT講師が貸してくれたものだった。
彼と空き時間に待合室で世間話をしていて、ディープ・パープルの思い出を懐かしく話していたら数枚のCDやDVDを貸してくれたものだ。
このライブ映像は初めて見たけど、映像はカラーじゃない。モノクロで時代を感じる。
さすがに35年も経っているので仕方がないが、逆に画像がカラーよりはっきりしており輪郭が鮮明で観やすい。
この時期はライブイン・ジャパンと同じ頃のツアーだから曲目は殆んど同じで、曲の構成もライブイン・ジャパンと酷似している。
しかしまあ、モノクロであろうが何だろうが72年当時のパープルを観たのは初めてで、ライブイン・ジャパンのライブの音源を思い出しつつ比べながら、興奮してしまった。
イアン・ペイスは若々しくて躍動感に満ちている。
さすがにテクニックはルーディメンツをしっかりこなしてきている人だけあって完璧だ。
ロールがやたらと早い。
更にすごいのはそのパワーだ。オールド・ラディックの大型ドラムセットを、完璧に抜ける音で全曲叩ききっている。
不思議に感じるのが全曲マッチド・グリップで叩いている点だ。
勝手な想像なんだけど、イアン・ペイスはレギュラー・グリップなんじゃないかと思っていたふしがあって、何となく違和感が残る。
それと、彼はサウスポーでドラムセットを左右逆にセッティングしているので、映像を見ると鏡に映っている画像みたいに何だか変な感じがして、実感が湧かなかったりする。
更に彼の使用しているスティックが、妙に細く感じるんだけど、ドラムセットが大型キットでイアン・ペイスが大男ならば、スティックは細く見えるのは当然であろうけどね。

「ストレンジ・カインド・オブ・ウーマン」とか「チャイルド・イン・タイム」「ザ・ミュール」のドラム・ソロなど、構成が聞き慣れたライブ・イン・ジャパンと殆んど変わらなくて、何となく安心して見ちゃったりして。
でも、やっぱりリッチー・ブラックモアは、いつでも何となく危なっかしい神がかり的なスタイルだ。これは存分に演出なんだろうけど、当時は画期的なんだろうなって気がする。今じゃ流行らないもんね。

そんな中、驚いたのはアンコールだった。
本編が終わり汗まみれのメンバーが楽屋に引っ込んでいる間、観客はアンコールの手拍子を休めず、スタッフはドラムセットにベードラをもう1台追加しているではないか。
そして、メンバーが集まり、イアン・ペイスが叩き始めたドラムのイントロは、ツーバスで「ファイヤー・ボール」のピック・アップ・ソロだった。
そしてお決まりのフレーズを何小節か繰り返した後、イアン・ギランが合図して歌い始める。
いやあ、初めて観ました。
たぶん「ファイヤー・ボール」をレコーディングしたばかりの頃だったのでしょう。どのフレーズもどのサイズもどの音色もレコードのまんまでした。
こんな凄い映像、みんな知ってました?
今更驚くほうがアホかもしれないけれど、オレは映像で初めてでした。
曲の間中、かなり速いツーバスを踏み倒すイアン・ペイスはカッチョイイ。
だけどベードラをアンコールの間に一瞬のうちにセットしちゃうスタッフも凄いなと思った。

そしてその後にはあのオールド・ロッキンロールの名曲「ルシール」である。
バスドラのサウンドはよく聞き取れなかったけど、この曲はツーバスは踏んでいないと思うが、それにしてもサービス過剰である。
この後に「ブラック・ナイト」でやっとこさで終了である。
いやあ、凄いねイアン・ペイス。今でもバリバリ現役だし。
う~ん、いいね!
コメント (2)
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