
タイトルは、「田植え後」です。
倒れた苗をおこし、抜けた個所に新たな苗を植える。
いただきますと手を合わせる。
隣りのおばあちゃんが、畑を鋤いてくれと依頼に来られた。
この地に来て4年目にして、初めて地域の方から頼まれたのです。
許可をいただいて、空き家の草刈も剪定も続けています。
しかし、直接依頼されたのは初めてのことです。
80歳を過ぎたおばあちゃんの畑(2反はあろうか)は草一本ありません。
家族が食べる量は知れているので、各畑に一筋だけ作物を植えられています。
ほとんどの作業が草取りです。朝から晩まで草取りをされている姿を見ています。
家族からは、身体が心配だからやめろと言われ続けています。
続けておられるから、背中もしゃんと伸び、里芋も引っこ抜かれます。
もう草がとれないと、草ごと鋤いてくれるよう頼まれました。
私は、喜んでカンリキ(耕運機)で鋤きました。時間にして一時間半でした。
私が望んでいたことが起こったのです。
私は、ここにきてずーっと「期待されない人」でした。
代金を払うと来られたおばあちゃんに、いただけませんと丁重に断りました。
単に鋤いただけですが、拝むようにお礼を言われました。
期待されないのも自由で喜ばしいことです。
たまに、頼まれることも同じように嬉しいことなのです。
こうして、地域の一員になっていくんだろうなと思います。
台風19号がもたらした被害は甚大です。
氾濫した水で浸水した家や畑は多い。道も寸断されています。
ここでは、近所の人総出で助け合っている姿を見ます。
被害にあわれた方も肩を落とす暇などないのです。
これが日本の底力なんでしょう。
寒い朝 おはよの声が 温かい
2019年10月18日