
沖縄の真玉橋です。
橋の向こうには、産みの母がいる。
年老いた母を時々訪ね、戻る。
こうだったら、人生が変わったんではないかと誰しも思う。
試練が自分を育ててくれたと、気づくのはいつのことだろう。
今日のタイトルは、「仕事で精いっぱい」です。
故郷、江田島市に海軍兵学校があった。
当時、東大や京大よりも入学するのが難しいと言われた学校である。
稀代の海軍軍人の功績より、彼らが残した書や絵画の素晴らしさに驚いた。
天才が秀才になる。秀才を続け天才になるのか分からない。
天は二物を与えたのである。
そうだろうか。
「プロフェッショナル」という番組をよく見る。
私が好きな職人ワールドである。
仕事で一流と言う方は、多くいる。
この頃、それだけでよいのかと思うようになった。
子供が転機になると、迷い悩み、私に相談を持ち掛ける。
仕事人間で、家ではくそ親父だった。
得意ではない似顔絵を描く。
やったことがない料理を作る。
苦手な接客をやる。
話したくない人とは、距離をおいてきた。
カフェをやるからには、逃げられない事柄です。
カフェの周りの草刈や剪定は、いわば息抜きです。
今日も剪定した枝を置く場所を確保するために、山の下草と無駄に伸びた木を伐採しました。
チェーンソーの刃研ぎをする。篠竹の林に巣くっているスズメバチの巣を落とす。
目的があるからできることです。
仕事だけをやっていたかったという方は多い。
結婚しなければよかったと思われる方も多い。
そうだろうか。
仕事人である前に、人間である。
人として生きていかなければならない。
人として、葛藤からは逃れられないのである。
葛藤こそが、自らの道であり、結果として仕事にも生きる。
総料理長樋口宏江さんが言う
プロフェッショナルとは、
覚悟をもって、その道を進み
挑戦を続ける。
具体的に表現できる人のことである。
地球温暖化で海藻が育たなくなり、アワビが採れなくなった。
ホテルは、他にない高級食材を使った料理を看板メニューにしたい。
世の中の変化(アワビが採れない)は、ホテルの経営に響くのである。
近くで採れるもので、時には地元の人しか知らない、あるいは捨てる食材を使う。
臨機応変さが求められる。
樋口さんの言われる「具体的に表現できる」ことである。
仕事人は、孤高の人であってはならない。
口だけで仕事をする文化人であってもならない。
人として生きられる人が、仕事を残せる。
仕事ができる人は、悩み葛藤をする。
私のように、「仕事で精いっぱい」では、情けない。
鶯も 切羽詰まって ホーホケキョ
2019年10月25日