

恩師夫妻の似顔絵です。
もう一枚は、故郷の山から見た風景です。
私には、兄が三人いる。上と下の兄は、亡くなった。
真ん中の兄でさえ、もう70歳を超えている。
今日のテーマは、「家を継ぐ」です。
再婚どうしの長兄夫婦には子供はいない。
長兄が亡くなったのは、この夏のこと。
長兄が亡くなる前は、家を継ぐ気満々だった次兄であった。
この兄が、家を継ぐことを躊躇した。
家を継ぐと言うことは、先祖代々の墓守にもなることです。
息子に相談をした。
家を継ぐことになるかもしれない。
お前は、私のあと家を継ぐことができるか。
家を継ぐことは、どういうことか息子に説明した。
息子は解ったと言ったが、どうだろう。
どこに住んでもよい。
自分が建てた家を出た時から、覚悟した浮き草人生である。
終の棲み処探しの途中である。
頼りにしていた次兄が降りたら、自分がやるしかない。
(ここで、中断。風呂に入り朝ごはんをたべました。)
こんな田舎嫌だ。と東京の大学に入りました。
良かったのか、悪かったのか。
どちらとも言える。
毎日、坂を上って下りての生活でした。
海の近くに住みたかった。途方もない段々畑の中腹に家はありました。
時が経ち、私には夢ができました。
稲や麦で描いた地上絵のことです。
ドローンとか上の方からしか分からない地上絵です。
段々畑に花で描いた地上絵を出現させたい。
毎日、広島へ通う皆さんに海上から見て欲しい。
花が咲いたら、その花を一輪ずつ摘んで持ち帰ってほしい。
私は、葉を育て増える球根で、生活したい。
やぎを飼い、耕作放棄地の草を食わせたい。牧草も畜舎も不要です。
増え続ける猪の駆除は、友人に任せます。
私は、お花畑の周りにおおかみの小便を撒きたい。
猪がお花畑に入らぬ工夫です。
お花畑の真ん中に無料(あるいは安い)の露天風呂を造りたい。
昔、ほいと(広島では乞食のことをいう)が温泉で食べ物を洗ったから、温泉が冷めたと聞きました。
掘ったら温泉が出るかもしれない。
出なくてもよい。バイオエネルギーで沢の水を沸かせばよい。
足立美術館で見た借景の真似事もしてみたい。
荒れ行く島の山を借景にしたお花畑も面白い。
浮草人生には夢がある。
どこに住もうと夢が持てる。
どこまでできるかは、その人次第です。
浮草は 去る者追わず 来る拒まず
2019年12月6日
(あとがき)
この度の旅行で亡くなった恩師の家を訪ねた。
土産のりんごは渡せなかった。留守であったから。
ご高齢の奥様は、子どものところへ行かれたものと思った。
その奥様から車エビが届いた。
住所は、恩師の家のものだった。
頑張っているんだなと安心した。
(筆者)