昭和記念公園で見たヒマラヤ杉の「雄姿」(タイトル)です。
伸びた木は、公園では雄姿ですが空き家では厄介者です。
今日のタイトルは、「剪定と人間模様」です。
空き家の伸びきった木の剪定をしました。
横浜の自宅には子供たちが住んでいます。
彼らにとって、庭の木の剪定は難しい。
危険だからでもないし、道具が無いからでもありません。
切った木を決められた日(ウィークデー)にゴミ捨て場に捨てることだったのです。
私は、新品の剪定用鋸をリュックサックに入れて帰りました。
庭に穴を掘るのが、私の仕事です。息子は、伐れる鋸で喜んで剪定をしていました。
伐った枝を短めにして穴まで運ぶ。息子にとって、剪定のハードルが下がった瞬間です。
私も捨て場を確保してから剪定を始めます。
初めは、塹壕次はクリーンセンター、今回は地域の友人の山でした。
枝を落とすのは手鋸だけです。それも新品の鋸を使います。
チェーンソーも持っていますが使いません。
チェーンソーは両手で使わなければなりません。足場を作らなければならないし危険です。
脚立は、3本脚のものを使います。二本足は、木肌で滑ったりして安定しません。
右利きが使えるスペースを確保し、落とす方向の反対側から脚立に乗りアプローチします。
木の枝が予期せぬ方向に倒れても、逃げる用意ができる場所です。
伐る順番は、落とす側の枝からにしています。
木は、360度自由に枝を伸ばします。
落す方向と反対側に広がった枝は、落とす側と反対側に切れ目を入れて押し倒します。
生木の枝は、手の力でむしれます。乾いたらしなり簡単には折れません。
ここまでが、剪定の作法です。
剪定をしていると、通りがかりの人と会話ができます。
オープンスペースで仕事をする気楽さもあり、会話を楽しめます。
今日は寒いから畑に出ない年寄りが、身体がなまらないように散歩しています。
ゴルフ好きの定年者は、こんな寒い日は身体を鍛えるための散歩はしません。
年寄りは、暇ゆえにいろんな話をしていきます。
「よお働くな、奥さんも働き金がたまってしょうがあんめい」とばあちゃんが笑っています。
「貯まりすぎて困っているから、あなたの家の蔵を貸してください」と
冗談で返そうとしたら、ばあちゃんはすでに歩き去っていました。
犬の散歩で通りがかった若い女性は、2日続きでそんなにやったのかと感心しています。
また、他のお年寄りは空き家の元の持ち主も喜んでいるだろうと言う。
現在の持ち主は、見て見ぬ振りです。お礼も言わない。
持ち主の心の負担が少なくなればと勝手に思っています。
木の根は今まで通り、水分を吸い上げ栄養を送っています。
樹液が伐った所からこぼれ少し可哀そうです。
屋根まで伸びて瓦を落とすあんたが悪いと勝手に決めている。
やっと、移住4年目にして気がかりであった空き家の木の剪定ができました。
葉が伸び日陰ができたら、木に名札をつけ鳥の巣箱を取り付ける計画です。
剪定は、面白い。それだけです。
空き家策 隠すことより 見える化だ
2020年3月24日