故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

剪定と人間模様

2020-03-24 01:46:05 | よもやま話

昭和記念公園で見たヒマラヤ杉の「雄姿」(タイトル)です。
伸びた木は、公園では雄姿ですが空き家では厄介者です。


今日のタイトルは、「剪定と人間模様」です。
空き家の伸びきった木の剪定をしました。

横浜の自宅には子供たちが住んでいます。
彼らにとって、庭の木の剪定は難しい。
危険だからでもないし、道具が無いからでもありません。
切った木を決められた日(ウィークデー)にゴミ捨て場に捨てることだったのです。
私は、新品の剪定用鋸をリュックサックに入れて帰りました。
庭に穴を掘るのが、私の仕事です。息子は、伐れる鋸で喜んで剪定をしていました。
伐った枝を短めにして穴まで運ぶ。息子にとって、剪定のハードルが下がった瞬間です。

私も捨て場を確保してから剪定を始めます。
初めは、塹壕次はクリーンセンター、今回は地域の友人の山でした。
枝を落とすのは手鋸だけです。それも新品の鋸を使います。
チェーンソーも持っていますが使いません。
チェーンソーは両手で使わなければなりません。足場を作らなければならないし危険です。
脚立は、3本脚のものを使います。二本足は、木肌で滑ったりして安定しません。
右利きが使えるスペースを確保し、落とす方向の反対側から脚立に乗りアプローチします。
木の枝が予期せぬ方向に倒れても、逃げる用意ができる場所です。
伐る順番は、落とす側の枝からにしています。
木は、360度自由に枝を伸ばします。
落す方向と反対側に広がった枝は、落とす側と反対側に切れ目を入れて押し倒します。
生木の枝は、手の力でむしれます。乾いたらしなり簡単には折れません。
ここまでが、剪定の作法です。

剪定をしていると、通りがかりの人と会話ができます。
オープンスペースで仕事をする気楽さもあり、会話を楽しめます。
今日は寒いから畑に出ない年寄りが、身体がなまらないように散歩しています。
ゴルフ好きの定年者は、こんな寒い日は身体を鍛えるための散歩はしません。
年寄りは、暇ゆえにいろんな話をしていきます。
「よお働くな、奥さんも働き金がたまってしょうがあんめい」とばあちゃんが笑っています。
「貯まりすぎて困っているから、あなたの家の蔵を貸してください」と
冗談で返そうとしたら、ばあちゃんはすでに歩き去っていました。
犬の散歩で通りがかった若い女性は、2日続きでそんなにやったのかと感心しています。
また、他のお年寄りは空き家の元の持ち主も喜んでいるだろうと言う。
現在の持ち主は、見て見ぬ振りです。お礼も言わない。
持ち主の心の負担が少なくなればと勝手に思っています。

木の根は今まで通り、水分を吸い上げ栄養を送っています。
樹液が伐った所からこぼれ少し可哀そうです。
屋根まで伸びて瓦を落とすあんたが悪いと勝手に決めている。
やっと、移住4年目にして気がかりであった空き家の木の剪定ができました。
葉が伸び日陰ができたら、木に名札をつけ鳥の巣箱を取り付ける計画です。
剪定は、面白い。それだけです。

空き家策 隠すことより 見える化だ

2020年3月24日
コメント
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