
絵のタイトルは、「わっ」です。
出会いは、いつも突然です。
狼狽えることはないのです。
今日のタイトルは、「出会い」です。
私達は、多くの人や物語と出会ってきた。
出会うために生きて来たと言ってもよい。
出会いだけでなく、多くの人と別れても来た。
母は、脳内出血で入院した。
夜、付き添いををした。
その頃は、看護婦さんが母の手をベッドの柵にひもで固定していた。
小さな身体のどこにあるのか、力技で柵をはずした。
私は、母に語りかけた。
隣りのベッドですすり泣く声が聞こえた。
表情が無くなった母との「出会い」であった。
コーヒーに入れた氷砂糖が融ける「プチプチ」という音がした。
私は、後にかみさんになる女性と待ち合わせをしていた。
待ち合わせは、蔦が覆う銀座の喫茶店。
木製の階段を上がるハイヒールを待ち焦がれた。
目が覚めたら、隣のベッドに寝ていたかみさんはいなかった。
出てこない我が子を待っていたかみさんは、歩いて産室に向かった。
小さな産声が聞こえた。
大きな力が湧いてきた。
娘との出会いである。
出会いを書けば、枚挙に暇(いとま)がない。
第一印象をよく覚えている人のことは、忘れない。
こんな人だったんだ。
存在自体が大きくなっていくことを抑えられない。
心の中で、何度も会うことになる。
申し訳ない。
ありがとう。
初恋の人に妻と一緒に会った。
50年ぶりの想いを伝えた。
思い残すことは、何もない。
出会いは、いつも初舞台。
出会ったのちは、発見の日々である。
歓びも後悔も刻々と過ぎていく。
口約束など忘れた。
ただ、共に生きなければならない。
新しい人柄にまた出会う。
都度、元気が出る。
嬉しい。
ありがとう。
そんな人とは、長い付き合いになるのでしょう。
2022年3月14日
<<あとがき>>
恋人を幸せにできるかと自問する。
多くの場合、自信が無い。
自信がある人など一人もいない。
自分が幸せになれるかだけは、解った。
それで、いいんじゃない。
(筆者)