
*2015年5月25日撮影
イネ科の雑草のなかでもひときわ大きくて目立つカモガヤが花盛りです。
英名のひとつをオーチャードグラスといい、こちらの名前は牧草として有名です。
明治時代に優れた牧草のひとつとして導入され、いまや全国どこにでも生えている文字通りの雑草でもあります。
大きくて(高さ1mくらい)、風貌になかなかの存在感があるので、私の好きな草のひとつです。

*2015年5月25日撮影
カモガヤという名は、英名のひとつコックズフットグラス(鶏の足の草)のコックズをカモと誤訳したものといい伝えられています。
はたして真相はどうなのでしょうか。
「鶏の足」というのは花穂を構成する小穂の形を鶏の足に見立てたものと思われます。
鴨と鶏は足の形もずいぶん違います。

*2015年5月25日撮影
イネ科の植物はごく大雑把に言って、春に花を咲かせ夏に枯れてしまうものと、夏から秋にかけて花を咲かせ冬に枯れてしまうものとに分かれます。
麦と稲をイメージしてもらえばいいと思います。
この仕組みは観察しているとじつに劇的で、感動的でもあります。
夏になると枯れてしまう春の草にかわって、秋に咲く花が夏に伸び始める。
花といってもイネ科の花は地味で、まさに雑草なのですが、これがまたふしぎに味わい深いものです。