さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

ダビドサナエ

2015-05-24 22:16:42 | 昆虫

*2015年5月24日撮影

 トンボたちの姿がちらほらと見られるようになってきました。
 今日川沿いで出会ったのはダビドサナエ。交尾中でした。
 サナエトンボというのは田植えの頃に出てくるトンボたちということで、早苗の名をつけたとされています。
 サナエトンボにはたくさんのトンボが含まれています。
 みなヤンマを小型にしたような姿をしていて、なかにはウチワヤンマのようにヤンマの名をつけられているものもいます。
 ダビドサナエも黒い体に黄色い縞という典型的なサナエトンボの姿をしています。
 上が雄で下が雌です。





*2015年5月15日撮影

 これは少し前に撮影した、ダビドサナエの雌です。
 雄よりも腹部が太くて黄色い線が入っている(雄の腹部は黄色い点々)のが特徴です。

 名前のダビドというのは何だろうと思って調べたら、フランス人の生物学者の名前だそうです。
 なぜそのフランス人の名前が日本固有のこのトンボに名付けられたのかは、結局わかりませんでした。

オオジシバリ

2015-05-21 22:21:06 | 草花

*2015年5月21日撮影

 一見タンポポに似た黄色い花ですが、オオジシバリといいます。
 タンポポよりは花が少し小ぶりで、花びらの数が少ないし、茎がかなり細いのが特徴です。
 水田の畦など少し湿った場所に生える、ごくありきたりの雑草です。





*2015年5月20日撮影

 水田の畦は農作業の開始にともなってきれいに草が刈られました。
 ところが、刈られた草がいつのまにかまた生えてきて花を咲かせたりします。
 このオオジシバリもそうやって復活して咲いている花なのです。
 茎が地をはってあちこちに根を張り増えていくという、まさに雑草の強さを示す草です。





*2015年5月13日撮影

 茎が地をはって根を出すという姿が地面を縛っているようだというので「地縛り」という名がつきました。
 じつはジシバリというよく似た草があって、オオジシバリとの違いは葉の大きさです。
 もちろんオオジシバリのほうが大型の葉をしているわけです。
 ジシバリもオオジシバリも同じようなところに生える同じような花なのでたいへんまぎらわしいわけです。

マイマイガの幼虫

2015-05-20 22:22:16 | 昆虫

*2015年5月20日撮影

 ありがたいことに会津の鶴ヶ城には連日たくさんのお客様がお見えです。
 ところが皆様を悩ませるのが桜の木から垂れ下がっているたくさんの毛虫たち。
 よく見ていないとぶつかってしまいそうで、ウワー、キャーと声があがっています。
 マイマイガという蛾の幼虫なのですが、今年は大発生して、関係者は駆除や消毒に汗を流していますが焼け石に水という状況です。

 そのマイマイガの幼虫の写真がこれです。
 体長3cmくらいでしょうか。もっと小さくて1cm未満くらいだと殺虫剤が効くそうですが、大きくなると効果がありません。
 丸い顔に細長い目のような模様があって、なかなかかわいい毛虫です。
 首の後ろがちょっと見えなくなっているのは手前に草の葉があって隠しているのです。





*2015年5月18日撮影

 こうして見るとかわいい虫に見えますが、なかなかそうはいきません。
 7月頃には成虫になるので、今年の夏の鶴ヶ城公園はマイマイガに悩まされることになりそうです。
 マイマイガの大発生は全国各地でおこっていて、効果的な対策はないとされています。
 現地の人は懸命に駆除に取り組むのですが、マイマイガの増える勢いがそうした努力を圧倒してしまうのです。
 人間の努力を横目に、数年で自然におさまるとされていて、そのメカニズムもよくわかっていません。

 *マイマイガについて知りたい方はこちらをどうぞ。

ギシギシ

2015-05-19 22:13:39 | 草花

*2015年5月19日撮影

 今日も曇り空で雨は降らないだろうと出かけたら、ポツポツと降ってきて小雨の中の散歩になってしまいました。
 夏のような暑さはおさまって、爽やかというよりは少し肌寒い日々になっています。

 ギシギシが花を咲かせています。
 ギシギシはスイバの親分のようなものと思って、赤い花が咲くのが当然と思っていたのですが、どうも違うようです。
 この赤いのは実で、花は緑色なのだそうです。





*2015年5月15日撮影

 花盛りのギシギシ、と言いたいところですが、これは実がたくさん実っている図なのですね。
 それでもう一つ、ギシギシの花は緑色で、実も緑色で、白っぽくなることはあっても赤くはならないという解説を発見しました。
 熟したのちは茶色に枯れるそうですが、それはこの赤い実とは違います。
 なので、この写真の草はギシギシではなく、エゾノギシギシかナガバギシギシなのではないかということになります。





*2015年5月15日撮影

 草地にひとかたまりになって立っているギシギシ。本当の名前はなんでしょうか。
 茎が赤いのでエゾノギシギシかもしれません。
 ギシギシ類の判別は実の形を比較する必要があるそうです。
 
 いつの日かギシギシの仲間たちを正しく紹介したいものと願っています。

クロヒカゲ

2015-05-18 23:30:33 | 昆虫

*2015年5月18日撮影

 今日はクロヒカゲという珍しい蝶に出会いました。
 珍しいというのは特別に数が少ないとかそういうことではなくて、林間の暗い場所にいるはずの蝶を普通の野原で見たからです。
 今日は曇り空だったので日差しは強くはなかったのですが、それでも普通に明るい場所にクロヒカゲはちょっと場違いの感じがしました。
 ま、そういうこともあるのでしょうね。





*2015年5月18日撮影

 表側(背中側)を見せてタンポポの綿毛にとまっています。
 表側はじつに地味な濃い茶色です。

 日陰を好むヒカゲチョウという蝶がいて、このクロヒカゲとたいへん良く似ています。
 模様などもほとんど同じなのですが、全体の色調がクロヒカゲよりずっと明るい茶色をしています。
 クロヒカゲはヒカゲチョウよりさらに暗い場所を好むとされています。





*2015年5月18日撮影

 翅の裏側にある模様は蛇の目模様というもので、この模様を持つ蝶はたくさんいます。
 黒目の真ん中には瞳を示す白い点、外側は黄色い輪というわけで蛇の目に例えられるのは納得です。
 これがなぜ蝶の模様になったのかが不思議ですが、蛇の目を模すことで敵(特に鳥)を脅して身を守ろうとしているという説が有力です。