さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

ニガナ

2018-11-13 22:46:19 | 草花

*2018年11月13日撮影

 秋は深まっているのですが、なぜか気温は高めです。暖かい秋です。
 なので、日当たりの良いところでは、春の野の花が咲いています。
 オオイヌノフグリやハコベやホトケノザやヒメオドリコソウといった花々です。
 全国的にサクラが開花しているというニュースも報道されています。

 今日は午前中は天気が良かったのですが、ニガナが咲いているのに出会いました。
 ニガナというのは春の花で、5月か6月ごろに咲きます。
 時には10月ごろに咲くこともありますが、11月に咲いているのは珍しいと思います。





*2018年11月13日撮影

 かなり色あせたベニシジミが季節外れのニガナに止まっていました。
 ベニシジミももう今年はほとんど終わりだと思います。
 まだ生きながらえている個体も、ほどなく命を終えます。





*2018年11月13日撮影

 ニガナの花。
 花びらのように見えるのは、舌状花と言ってひとつづつが独立した花になっています。
 キク科の特徴です。
 その舌状花が5個付いているのが、ニガナです。
 ときには6個あるいは7個のこともありますが、基本は5個です。





*2018年11月13日撮影

 舌状花が8個から10個と多いニガナは、ハナニガナと呼ばれています。
 別種なのですが、ニガナにごく近い仲間だと言っていいと思います。
 じつはこのハナニガナの方がよく見かける花で、ニガナはどちらかといえば珍しいほうだと思っています。
 ときには両種が混在して群生していることもあります。
 そんなこともあって、ニガナそのものが珍しいのと、11月になって咲いているのが珍しいのとで、今日はニガナでした。

キタキチョウ

2018-11-12 22:29:35 | 昆虫

*2018年11月12日撮影

 秋の深まりとともにチョウやトンボの姿も少なくなってしまいました。
 それでも、日当たりの良いところにはキタキチョウやツマグロヒョウモンやキタテハなどが飛んでいます。

 今日はキタキチョウです。
 私には飛んでいる姿はなかなか撮影できないので、止まっているキタキチョウをごらんください。
 キタキチョウは一見、模様なしの黄色いチョウに見えるのですが、こうして写真に撮ってみると、こまかい点々がついていることが分かります。
 




*2018年10月13日撮影

 先月撮影したキタキチョウ。
 もともとは黄色い蝶ということでキチョウと呼ばれていました。
 それが詳細な調査の結果、南西諸島に生息するキチョウには別種が含まれることが判明し、そちらをミナミキチョウと呼ぶことになりました。
 従来のキチョウは、キタキチョウという名前に変わりました。
 2005年ごろのことです。





*2018年9月28日撮影

 9月の写真です。
 キタキチョウは表側(背中側)には翅の先に黒い模様があります。
 飛んでいるキタキチョウでないと表側は見られないので、この模様を確認するのは難しいことです。
 それでこの写真のように、逆光気味の写真で翅を透かして見ることで、黒い模様がそれなりに分かります。

 この翅の先端の黒い模様は、秋が深まるとともに消えてしまうということになっています。
 それで、一番初めの写真も翅は透けているのに黒い模様が見えません。
 不思議なことです。
 ちなみに、キタキチョウは雌雄の判別も難しくて、今回の写真も雄なのか雌なのか分かりません。

紅葉のモミジ

2018-11-10 22:18:00 | 樹木

*2018年11月9日撮影

 紅葉の季節になりました。
 我が家をとりまく里山も美しく色づいています。
 今年の紅葉はいいなあ、と過去のことは忘れて、その時見た光景が一番と思っている私です。

 紅葉の王様、モミジの写真をごらんいただきます。
 ここでいうモミジはイロハカエデなどの、カエデの一部の樹木をさします。紅葉をさすモミジではありません。

 初めの写真は、アカマツと重なっている黄色や赤のモミジです。
 背景に遠くオレンジ色の葉が写っていますが、それはサクラです。
 今年はサクラの紅葉も見事です。





*2018年11月9日撮影

 真っ赤なモミジはやっぱりインパクトも一番。
 今日の写真のモミジは、たぶんみなイロハモミジだと思います。
 ただ、葉の色は赤かったり黄色かったりいろいろです。何が違うのでしょうか。





*2018年11月8日撮影

 これは黄色いモミジ。
 葉の一部分だけが赤くなっています。





*2018年11月8日撮影

 このモミジはのんびりしていて、まだ葉の大部分が青いままです。
 日のあたる枝の先から赤くなっているようです。
 黄色いのは赤くなる前の姿のように見えます。
 この木だけのことなのか、あるいはモミジはみなそうなのか、ちょっと疑問です。





*2018年11月8日撮影

 赤いモミジの葉を見上げて、逆光で撮影しました。
 中心部には青い葉が残っています。
 黄色い葉は見当たりません。青から赤へと変化するようです。
 そうすると、黄色い葉が出現するのはやはりその木の個性のようです。

 今日はモミジの紅葉でした。
 季節が過ぎてしまう前に、山の紅葉やサクラやケヤキなどの紅葉もご紹介したいとは思っているのですが、さて。

イヌホオズキ

2018-11-07 22:30:13 | 草花

*2018年11月7日撮影

 もう11月です。今年も残り少なくなってきました。

 今日は河原でイヌホオズキを発見しました。
 ちょっと見ると、私にはホオズキよりはナスに似た感じがしました。
 ナスと違って花の色は白く、花の大きさも6〜7mmとごく小さいものです。





*2018年11月7日撮影

 よく似たアメリカイヌホオズキという外来の植物もあるそうですが、これは在来のイヌホオズキではないかと思います。

 ホオズキに似ているけれど役に立たないからイヌホオズキだという解説が、多くの植物図鑑などに載っています。
 イヌ〇〇という名前の植物はたくさんあるのですが、役に立たないから「イヌ」がついたとされているのです。





*2018年11月7日撮影

 この見解には、犬は役立たずなのかという違和感があります。

 最近、高橋勝雄という人の「野草の名前」という著書に「イヌ」は「犬」ではないという記述を発見して、大いに同意しているところです。
 「イヌ」は「否(いな)」の意味で、「擬(もどき)」と同義なのだそうです。
 イヌホオズキはホオズキに似ているけれどもホオズキではないという意味の「イヌホオズキ」だというわけです。
 私はこの説を信じたいと思います。