ちょうど夕食を食べ終わったころ、
携帯が鳴った。
着メロは、ドラマ『ライアーゲーム』のメインテーマ。
実は着メロ設定に失敗して、
誰からの電話でも『ライアーゲーム』なので、
画面を見るまでは誰からかかって来たのかわからない。
出てみると、
むかし僕がアシスタントをしていた漫画家のA先生だった。
アシをやていたのが17年も前だし、
最後に会ったのも7年くらい前じゃないだろうか。
そうとう久しぶり。
「先生」と言っても、年齢は僕の1コ下。
久しぶりに会ってお茶でも飲まないかという誘いだったので、
青梅街道沿いのファミレスで待ち合わせた。
漫画の話など、いろいろな話をした。
A先生の事務所に、アシとして働いていた人たちは、
今、何をしているのだろうとか、
今後、仕事をどうしていこうとか話した。
A先生は、
18歳でちばてつや賞を受賞し華々しくデビューし、
作品が、いくつもドラマ化・アニメ化されている
名前のある有名な漫画家さんだが、
それでも将来を不安に思っているようだった。
僕なんかは、もっと不安なのは当然なのだ。
でも、漫画業界がどうなっていこうと、
景気が悪かろうと良くなろうと、
自分が、いい作品を発信できなければ仕事なんて無い。
そういう結論に達したのだった。
いや、あるいは、
僕が一方的に発言しただけだったのかも知れないけど。
クオリティの低い作品を世に出し、
好景気のおこぼれみたいな仕事の仕方をしているのは、
何とも情けないものだ。
どんなに景気が悪くても、
依頼の絶えない漫画家にならなくてはならないな。
僕は、食事をすませたばかりだったので、
コーヒーを1杯分ごちそうになって、別れたのだった。
外は雨。
行きがけにローソンで買った500円のビニールのレインコートをかぶり、
帰路、自転車を飛ばす。
レインコートは、ちょっと長めだったが、
Gパンの太もも部分が、半分だけぐしょ濡れになったのだった。
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