最初のチャイロマルバネの産卵セットを組んでから今日で2週間がたちました。
その間、母虫はほとんど潜っていたのですが、数日毎に出てきてもいました。
恐らく産んでいるだろうと思い今夜掘り出してみたところ、卵の確認ができました。
*マットの作り方は記事「難関種マットの作り方」をご参照ください
↓ 計11個
今夜が初回の掘出しでしたが、卵が見つかった場所は集中しており
他の場所は全く潜った形跡がありませんでした。
もしかすると、マットを硬く詰めていたので母虫が潜りにくかったのかもしれません。
2回目のセットは初回よりやや弱く詰め
木の枝も少し埋め気味で潜るきっかけを作ってみました。
↓ 枝を少し埋めてみた
↓ 落ち葉で転倒防止
メスの栄養源は何か?
チャイロマルバネは後食をしなくても産卵できる種です。
しかしながら、本当に幼虫期にため込んだ(?)栄養分だけで
数十〜3桁に及ぶ卵を産めるとしたならそれは脅威です。
昨年5月の「コルリクワガタ」の記事にも少し書きましたが
クワガタムシの中にはコルリクワガタのように複数のオスと多回交尾する種や
交尾時間の長い種がいます。
そもそも1回の交尾で受精するのに必要な精子の数は十分足りていると思えますが
昆虫は最後に交尾したオスの遺伝子が多く残されるため
オスは本能に突き動かされます。
これを受け入れ、多回交尾するメス(種)や交尾時間の長い種の中には
交尾を通してオスから卵育成のための栄養寄与があるのではないかと
勝手な想像を私はしています。
↓ コルリクワガタは多回交尾タイプ
例えば、チャイロマルバネの飼育観察をしていると
産卵のためマットに潜ったメスがある期間を過ぎると
地上に出てきて静止・徘徊することがあります。
一般的にはクワガタのこういった行動は新たな産卵場所を求めているとか
卵の成長に必要な栄養を補給に出てきたと考えられています。
確かにそういった事情らしきことはありますがチャイロマルバネの場合
本来後食に消極な種であり後食なしでも数十個の産卵ができるには
それなりの”からくり”があるのでは?
・・・そんな気がします。
↓ 交尾時間約30分
羽化不全のメス
今年採卵を予定しているもう1頭のメスは羽化不全です。
↓ あえて喧嘩をさせ、メスと気づかせる
↓ 羽化から1か月のメスにようやくオスが反応
↓ 腹板をオスに傷つけられないよう注意!
↓ 無事に交尾を終えセット中
今年も何とか採卵はできましたが その後の幼虫の生存率が極めて低いという
大きな課題を残したままです。
help !!
チャイロマルバネ、無事に産卵が行われてますね。
あとは孵化後、いかに三齢までいくかですね。羽化不全の雌も無事に潜れるといいですね。
自分も西表のものをお願いしてるのですが、こればかりは採れればの事なのでなんとも言えないですね。
沢山産んでくれる様、祈っております。
羽化不全のメスも今日掘り出してみたら7卵産んでました。
セットの日数からして羽化不全のほうがたくさん産んでいたのでびっくりしています!
これで2メスとも産み始めたのでほっとしています。
問題は、やはり幼虫の生存率ですね。
今の種親は自作マットで卵から羽化まで行ったんですが、同じマットでも落ちる個体が多数出ました。
何が原因だったのかわからないままです。
今年は何とか克服できればと思っています。
西表、新鮮でよいのが入ればいいですね。