画像は、スラウェシのパリーオオクワガタ野外個体です。
ところがスラウェシ以下の詳細な産地は今のところ、?
とても大きな個体で形も印象的に見えたので入手しました。
↓ 計り方によってはもう少し大きくなります。
↓ 前胸背板と頭部周辺
↓ 細めで直線的な大あご
↓ メス 37㎜位
産地については現在確認をお願いしているので判明することを願うばかりです。
スラウェシ島はさほど大きな島ではありませんが
とても面白い形をしており 島の殆どが山です。
スラウェシ島中北部には、パリーオオクワガタの亜種astridaeが 分布しています。
中北部の個体には大あごの先端と内歯との間に
突起状の広がった部分があったりもするようですが
この個体にはそれらしき目立つものが見当たりません。
同じくスラウェシ島南部には、もう一つの亜種ungaiaeというのが分布しています。
ウンガイパリーといわれるちょと珍しいやつです。
南部のtempeという湖あたりは比較的低地が広がっており
そのあたりを境に高地を好むパリーは分断された状態なのかも知れません。
今回入手した大きな個体は南のウンガイではありませんが
最北部あたりの個体ではないと思います。
↓ 左:入手したスラウェシ産.76up 右:スラウェシ.Malino.72㎜(産地は確認したが)
↓ 左:パラワン.Mt.Gantung.63㎜ 右:マレー.Cameron Highiands.71㎜
↓ 左:ミンダナオ.Mt.Apo.63㎜ 右:東ジャワ.Mt.Argopuro.62㎜
パリーは、地域によってはダイナミックに変化する興味深い種です。
10度後半の温室でお化けが餌を食べている姿を見ていると
久しぶりにブリードしてみたくなりました。
参考文献:
水沼哲郎・永井信二,1994,世界のクワガタムシ大図鑑.むし社.
永井信二・塚脇智成,1999,月刊むし(310),むし社.
2000,LUCANUS WORLD No18,式会社環境調査研究所.
藤田宏,2010,世界のクワガタムシ大図鑑6,むし社.
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