あきオジの風景

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「ブッダはなぜ子を捨てたか」山折哲雄著

2008-09-28 17:37:49 | 日記
興味を引くタイトルなので読んでみました。

学者ですから、知識をうまく裁いた本です。

でも、最後には親鸞や西行などを引き出して教養書にしてしまいました。

話しのタネになるような面白い内容はありませんでした。

ブッダに子がいたことは、イエスになかったということくらいに

興味あることです。

仏典でも、聖書でも

事実をどのように扱うか、弟子達の苦労でした。

もちろん、聖フランチェスコも同じです。

事実を隠すか、事実を美化し、脚色し、必然性の物語にするか

苦労するものですが

ブッダは息子を弟子にしてしまいました。

不思議なこじつけですが

イエスの父、そして、いたかもしれない兄弟は

聖書から切り捨てられました。

今の時代の代理父にして消されました。

ブッダはどうだったのか、

その後の人たちの「美化」苦労物語ですね。

でもこの本では何の意味を見出せず

それなりのもっともらしさで終わります。

まあ、そんなことでしょう。

そんなことなら「雨ニモ負ケズ」を

仏教的に取り上げてもらいたかった。

昭和記念公園のベンチで読みました。


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茨木のり子の詩

ほかにもないか、と聞かれました。ネットで拾うことができます。
とりあえず、ネットから引用します。

部分



日に日を重ねてゆけば

薄れてゆくのではないかしら

それを恐れた

あなたのからだの記憶

好きだった頸すじの匂い

やわらかだった髪の毛

皮脂なめらかな頬

水泳で鍛えた厚い胸廓

ゴツ字型のおへそ

ひんぴんとこぶらがえりを起こしたふくらはぎ

爪のびれば肉に喰い込む癖あった足の親指

ああ それから

もっともっとひそやかな細部

どうしたことでしょう

それら日に夜に新たに

いつでも取りだせるほど鮮やかに

形を成してくる

あなたの部分

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放送大学「西洋音楽の諸問題」

日本における宗教音楽を取り上げた講義を聞いていました。

生島に残る「オラショ」を紹介していました。

音楽的に取り上げられていましたが

キリスト教の日本に伝来し

熱心な信者ができたら

キリスト教弾圧

そして、隠れキリシタンとして生き延びます。

しかし、時間は残酷にも伝承は形式をゆがめ

キリスト教とは別のものになってしまいます。

「サンダカン八番娼館」の女性と同じ運命なのですね。

そんな事実は、キリスト教だけでなく仏教にもありますね。

宗教の残酷さと怖さを感じました。

でも、宗教音楽は、気持ちの浄化にいいですね。

講義では、ゴシック期の宗教音楽を夕焼けの海を映しながら

流しました。

これぞ宗教世界ですね。

講義とは関係なく、感動しました。

お調子者の私は、その後

「マタイ受難曲」を流して居眠りしていました。

いい日でした。