こないだフロに入っているとき、リョー坊に訊かれた。
「なんでお父さんは体のことに興味があるとぉ?」
ボクは突然の質問に驚いた。
なんでかっていうと、この疑問はボクにとっても疑問だったからだ。
そして、そのとき、ボク自身もその疑問について考えていたからだ。
「う~ん、なんでだろうなぁ~、お父さんさぁ、学生のときから石ころとか地球のこととか勉強しててさぁ、そのぉ~、46億年前に地球が誕生してから今になるまでのことを考えるのが好きだったんだけどぉ、もし、この世に本当に時間というものが存在しているのであれば、今、こうしておフロに入っているこの瞬間、喋っているこの瞬間が時間の最先端になるワケじゃん。なんていうのかな、確かにお父さんたちは最先端を生きているように思っているけど、お父さんたちの体って長い長い歴史の中で作られてきたワケだから、昔の動物たちの機能を持っているはずで、そう考えると人間は有る部分では生きた化石みたいに思えるんだよね。自分の中にある機能全てがある意味地球の歴史じゃないのかなって思うことだってある。
たぶん、お父さんは自分のことをもっと知りたいのだと思う。自分のことを知ることが世界を知ることになるのかもしれないと思うこともあるんだよね。
あっ、それとね、もちろん体のことがちゃんとわかればさぁ、これからのリョー坊の野球や陸上にだって役に立つと思っているんだよ。」
「ふ~ん、じゃ、先にあがるね」
リョー坊はフロ場を出ていった。
ボクは湯船に身を沈めた。
「なんでお父さんは体のことに興味があるとぉ?」
ボクは突然の質問に驚いた。
なんでかっていうと、この疑問はボクにとっても疑問だったからだ。
そして、そのとき、ボク自身もその疑問について考えていたからだ。
「う~ん、なんでだろうなぁ~、お父さんさぁ、学生のときから石ころとか地球のこととか勉強しててさぁ、そのぉ~、46億年前に地球が誕生してから今になるまでのことを考えるのが好きだったんだけどぉ、もし、この世に本当に時間というものが存在しているのであれば、今、こうしておフロに入っているこの瞬間、喋っているこの瞬間が時間の最先端になるワケじゃん。なんていうのかな、確かにお父さんたちは最先端を生きているように思っているけど、お父さんたちの体って長い長い歴史の中で作られてきたワケだから、昔の動物たちの機能を持っているはずで、そう考えると人間は有る部分では生きた化石みたいに思えるんだよね。自分の中にある機能全てがある意味地球の歴史じゃないのかなって思うことだってある。
たぶん、お父さんは自分のことをもっと知りたいのだと思う。自分のことを知ることが世界を知ることになるのかもしれないと思うこともあるんだよね。
あっ、それとね、もちろん体のことがちゃんとわかればさぁ、これからのリョー坊の野球や陸上にだって役に立つと思っているんだよ。」
「ふ~ん、じゃ、先にあがるね」
リョー坊はフロ場を出ていった。
ボクは湯船に身を沈めた。