雲のたまてばこ~ゆうすげびとに捧げる詩とひとりごと

窓の雨つぶのような、高原のヒグラシの声のような、青春の日々の大切な箱の中の詩を、ゆうすげびとに捧げます

青春18きっぷ+50歳の旅〜3日目

2023年05月26日 | ポエム


 3日目は今回の旅の第一の目的である大阪の国立国際美術館で開催中の『ピカソとその時代』展を観覧した。
 そしてその日の宿泊は今回の旅の5泊の中で唯一ホテルではなく生まれて初めてネットカフェに泊まることにしている。その未体験の予定のせいで朝から多少緊張している。
 宿泊していた尼崎駅から阪神電車に乗って大阪市内へ。途中大阪メトロに乗り換える。乗り換え時に地下鉄(OsakaMetro)と大阪シティバスの一日乗車券「エンジョイカード」を800円で買う。この日はJRの青春18きっぷは使用しない。このエンジョイカードにはいろんな特典がついていて、ピカソ展の入場料金2100円が200円引きで入場出来た。だから実質600円で一日乗り放題となった。ただ後からしまったと思ったのは、大阪市の地下鉄とバスの乗り放題のチケットなので、風景が見えない地下鉄だけではなく、バスをもっと利用すればよかったことだ。地下鉄だとどうしても方向感覚や距離感がつかみにくい。
 地下鉄が乗り放題なので、まずは美術館が開館する前の時間を利用して、宿泊する心斎橋のネットカフェを事前に確認して安心することにした。流石に日本で二番目に大きな街。何もかもがスケールが大きくて戸惑ってしまう。スマホのナビを使ってどうにかその夜に泊まるネットカフェを発見。受付の若い女性に予約を確認してもらう。荷物預かりやコインロッカーの設備はないとのこと。地下鉄の駅に戻り、コインロッカーを使用した。
 今回の旅では、大きなリュックサックと小さなショルダーバッグの二つのバッグを使用。リュックサックには6日分の着替え(カッターシャツ2枚、Tシャツ5枚、パンツ4枚、靴下5足、ハンカチ4枚、トレーナー、途中で買った雨具。パンツとハンカチはホテルの部屋で入浴するときについでに手洗いして乾いたタオルで水分を可能な限り拭き取ってから干しておくと朝には乾いていた)や予備のメガネなど基本的に昼間に携帯しなくて良い荷物が入っている。だから朝から夕方まで移動がない時は大きなリュックサックはコインロッカーに預けた。
 このコインロッカーがまたアナログの鍵がない、デジタル方式になっていて、田舎の爺さんはそれだけで戸惑い、時間がかかってしまう。使用したロッカーのバーコードが印刷された紙をくれぐれも無くさないように(最近はなくしもの、落とし物が多いのだ)また、大きな地下鉄構内のなんの特徴の無い通路にあるコインロッカーの場所に夕方再びたどり着くことができるか一抹の不安が残る。そのためにスマホで通路やロッカー、付近の所在を示した表示を撮影した。(これは京都駅のロッカーでも同じ防護策を実施して実際に役に立った。京都駅では使用したロッカーの位置がすぐにはわからず少しグルグルと広い構内を探し回った)
 そこから大阪市営の地下鉄車両を楽しみつつ、まずは中之島の美術館へ。それから途中で気に入った建物をスケッチしながら大阪城と大阪駅、道頓堀などを観光。大阪城でも少しスケッチをした。どこも外国人の旅行客で溢れていた。昼食は以前大阪に出張で訪れた時に食べて美味しかった今井とういうお店で肉うどんを。夜は串揚げを食べた。ただ夕食の時だけは孤食が辛いと思う。孤独のグルメのドラマは楽しいけど、夜は個食じゃない方がいいなと何度も思った。
 ネットカフェは手続きを教えてもらい、予約していた鍵付き個室のフロアタイプに無事チェックイン。その前にコインロッカーもスマホで再確認することもなく、ロッカーの場所にたどり着き、バーコード式の清算と解錠もできた。やれやれ。
 初めてのネットカフェは、両腕を横に伸ばすと届いてしまうほど狭いけど、足は十分に伸ばせるし、天井が普通の高さがあるので、2度止まったことのあるカプセルホテルよりも圧迫感は無かった(ちなみに部屋の広さは大体の計測で220ミリ×160ミリだった)。強いて言えば、年寄りはトイレが近くなり、フロアに一箇所の共同のトイレまで行くことが不便。でも他の部屋の物音も聞こえず、思っていた以上に快適だった。次回からも一泊ぐらいは利用ありかと思う。
 ピカソ展については、今回訪れた他の美術館の話とまとめてお話ししたい。
 大阪の印象は、覚悟はしていたけど、外国人観光客の姿に溢れていたことに尽きる。細かいことでは熊本市内ではあまり見かけなくなった、サラリーマンの歩きタバコが多く目についた(岡山や広島も歩きタバコ多かった)。単に人が多いだけかもしれないけど。それからビックリしたのは次にコンビニに行ったら必要で買おうと思っていた濡れティッシュを路上で配布していたこと。違う場所で二度もらったので、都会では普通のティッシュだけでなく濡れティッシュの配布も普通のことなのかな?
 美術館内や大坂城などでスマホで写真を撮りまくっていたら、気がついたら昼過ぎには充電のアラームが出た。普段の生活では無い事態で、これはピンチとばかり焦った。充電がてらコーヒーを飲めばよかったのだが(事実、その日の夕方と翌日の昼過ぎは充電設備のあるカフェで充電した)一番近いAUショップに駆け込んで店員のお姉さまに今回だけということで緊急充電をさせてもらたった。
 車ではないが歩きでもすっかりスマホのナビ機能が頼り。次の旅行にはモバイルバッテリーが必需品だな。

(2023.5.26)
 
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雪の日

2016年02月02日 | ポエム
 雪の日

雪が舞う
雪が踊る
頭のなかで奏でられる
モーツァルトにあわせて

いつもの景色は
みるみる白くなり
僕のこころも
きょうは
(2016.2.2)
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満月

2015年12月31日 | ポエム
 満月


音のない音が聞こえてきそうに
月のひかりが
窓から見える
家並みや木犀の木に
ふりそそいでいる

わたしは空に浮かぶ
まあるい月を見ながら
それを通して
遠くの
人々と
更新する

時空を超えて
(2015.12.31)
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天使の雨

2015年05月25日 | ポエム

天使の雨


ふたりが外へ出ると、
待っていたかのように雨が降りだした。
僕らはそれぞれに傘を手にしていた。
まず君が白い水玉模様の茶色の傘をさし
次に僕が無骨な黒い傘をさそうとしたとき、
君は僕の手を黙って抑え、
自分の傘を二人の間に差し出したのだ。

そうして僕らは君の小さな傘に入って
次の駅まで歩いていった。
それはあたかも僕の天使が僕にチャンスを与えるために
降らせた雨のように思った。
君の肩を抱くチャンスだ。
そうわかっていても
僕はそれすらできなかった。
(1975.10.19~2015.5.25)
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予感

2015年05月21日 | ポエム

 予感


きみの声を聞いたとき
僕のこころのなかの
忘れかけていたものが
目を覚ました

あまりに
やすらかな
永い眠りだったために
まだ 動けないで
じっとしている

きみの肩を抱いたとき
僕のこころのなかの
わすれかけていたものが
目を覚ました

そしてそれは

しきりに空を飛びたがっている
(1975.5.24~2015.5.20)
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