雲のたまてばこ~ゆうすげびとに捧げる詩とひとりごと

窓の雨つぶのような、高原のヒグラシの声のような、青春の日々の大切な箱の中の詩を、ゆうすげびとに捧げます

白い雲

2012年08月31日 | ポエム
 白い雲

白き白き白き輝き

透きとおっていない

汚れていない

存在感のある純白の

遠い日から変わらぬ僕のあこがれ

(2012.8.21)


▲南阿蘇村の白い雲。この雲を見た瞬間、今更ながら雲の白さに感激し、また新作の詩が生まれました。
 雲の下の方の山は、阿蘇五岳の一つ、烏帽子岳と大好きな垂玉地獄温泉の横にそびえる夜嶺山です。行ったこと無いけど、
 セザンヌの絵に出て来そうなプロバンスに似た、日本離れした風景だと思います。
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おじさん達のため息、原鉄道模型博物館

2012年08月29日 | ポエム
▲横浜みなとみらいの日本丸の帆が青空に映えていた

おじさん達のため息、原鉄道模型博物館

 毎年8月の最後の週末は学会出張となる。今年も24日から横浜市に出かけた。
 20数年前から毎年8月になると、学会準備に全力投球が始まる。年ごとに容量が狭くなっているような気がする我が頭は、学会の準備が始まると、いつも満杯でアップアップ状態。すべてに余裕が無くなり、きれいな海に囲まれた島に勤務しながら、この20数年海水浴をしたことが無い。毎年、そんな風に夏は駆け足で過ぎて行く。さらに今年はロンドンオリンピックがあった。その上になんと思いがけず18年ぶりの母校の甲子園出場。寝不足、連日の猛暑もプラスされて、今後の夏バテには要注意である。
 と、言いながら、毎年「夏バテ防止に栄養を付けなくちゃ」という言い訳をしてカロリーを取り過ぎ、1年で一番太ってしまうからご用心、ご用心。
 出張初日の金曜日は、3時位までは自由時間。毎年美術館や博物館めぐりなど、観光をする。今年は早朝6時半に家を出て、朝一番の飛行機で羽田へ。11時前には横浜に出来たばかりの原鉄道模型博物館の前に立っていた。江戸時代の人なら考えられない事だが、現代人でも6時頃自宅で家人と朝食を食べ、9時半には東京国際空港に着陸し、11時には横浜の博物館にいる、この空間移動の感覚は不思議でなられない。
 夏休みともあって、連日入場制限がでるほどの人気のようだが、展示会場自体がそれほど広くはないので、朝11時の会館時間に行けば、見られないことはまず無いと踏んだ。
 実際、1階のエントランスには、開館直後にも関わらず、入場待ちの列が出来ていたが、20分程で、会場に入る事が出来た。
 小さい頃から鉄道好き、模型好きの私にとって、一つ一つの展示に目が輝く。原氏が小学校時代に作った模型に感心し、中学時代の自作模型の技術の高さに驚く。海外のSLで一番好きなドイツ国鉄を代表する大型SLの「01」。少年の日に絵本のイラストを見てあこがれた国際特急「TEE」。
 しかし、当時の高給取りの1ヶ月分の給与と変わらぬ外国製の鉄道模型を祖母におねだりして買ってもらい、小学生の時に関西に一人で旅行に出してもらい、家族でオリエント急行に乗車できる桁違いの裕福な生活が、その後の世界的なコレクションを作る素地となったことはゆがめない。鉄道模型は「TMS」、つまり時間とお金とスペースが必要と言われる。趣味の大様という言い方もされる。裕福なことが悪いと言っているのではないし、ひがんでいる訳でもない。もし裕福であったとしても、原氏のような情熱と研究熱心な姿勢をどれだけの人が持てるだろうか。原氏の情熱と環境に感謝。
 会場には子ども達に混じり、私と同じ位か少し上の年代の男性も多かった。
 そう。多くの男子が幼い頃に鉄道や運転手や鉄道模型にあこがれる。
 古い車両が多く、あてが外れて少し退屈気味の子ども達に較べて、会場にいて、巨大レイアウトを走る列車を見つめるおやじ達の目の爛々とイキイキと輝いていることか。ため息が聞こえ、その目からは感動の涙さえあふれて来そうだ。もちろん、私もその一人。本物と同じように、鉄の車輪と、鉄のレールが奏でるかすかなジョイント音に、じっと耳を傾け、しばしすべてを忘れて夢中になった。
(2012.8.29)

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ああ、甲子園

2012年08月23日 | ポエム
 ああ、甲子園

 気がつくと、球場で生徒や応援団、ブラスバンド部の演奏に合わせて大声を出した野球の応援歌が頭の中で鳴っている。
 今年の夏は、僕の母黌、熊本県立済々黌高等学校が、18年ぶり7回目となる甲子園出場を果たし、元気で爽やかな後輩達の姿に、たくさんのパワーをもらった。
 夏の甲子園の他の出場校の名前を見たら、天理、智弁和歌山、大阪桐蔭、光星学院、日大三校、作新学院など名の知れた強豪校が名を連ねている。どう考えても我が済々黌とは大きな実力の差があることは歴然としている。甲子園初戦の相手となった徳島の鳴門高校にしても今年の春の選抜で8強の強豪。とにかく何とか甲子園で1勝はしてほしいと先輩は願った。
 春選抜ベスト4で、県内では別格に強かった九学を準決勝で破ったのだから、チェンスが無いとも言えない。ただし鳴門に勝っても2選目は、おそらく春の選抜優勝し、春夏連覇を目指す大阪桐蔭。組み合わせを知ったときは「ああっ」と正直嘆いてしまった。ところが我が済々黌の後輩達は、強豪校との対戦を歓迎している様子。確かに、どうせなら最強のチームと檜舞台で思い切り戦う姿を見てみたい。
 もう半世紀以上も昔の話で、今回の甲子園でも触れられる事も無かったが、済々黌野球部は、春夏併せて初めて九州に優勝旗をもたらし、今でも熊本県内では唯一の甲子園優勝経験校なのだ。そのときのことは57歳の僕でさえ知らないが、優勝チームの選手だった方々の話を直接聞く機会があり、ノーマークの済々黌が選手自ら「次は負ける」と言いながら、あれよあれよと勝ち上がった無欲の勝利だったと聞いていた。
 毎年の県大会前の地元紙のチーム紹介でも済々黌の目標は「甲子園」と必ず書いてある。秋からの新人戦以来の公式戦で1回戦や2回戦負けが続き、結果を出していない年でさえ、夏になると生徒達は優勝を目指す。他の県大会の参加校が目標はベスト8、とか2勝したいと言う中、そこがいいなあと先輩は思う。甲子園出場を決めた後でも、生徒も監督も「優勝を目指して頑張る」と言い切っていることがすごいと思った。
 結果は、初戦はみごと勝利。次の試合では大阪桐蔭にチャレンジして敗れたものの、その大阪桐蔭戦でも済々黌らしさは十分出せたと思う。2試合ともにスタンドの応援がまたスゴかった。勝った地元大阪桐蔭の監督が「サッカーで言えば、アウエーの試合だった」という位、日本一の応援だと思います。本当なら僕も応援に行きたかった。生きているうちに8回目の出場はあるだろうか、とずいぶん悩んだ。が、仕事と日程上断念せざるを得なかった。
 甲子園での済々黌応援の夢は、まだ残ったままだ。仕事を引退し、元気があるうちに、ぜひ甲子園に連れていってほしい。
(2012.8.22)
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ブルーベリィが大収穫!!

2012年08月21日 | ポエム






 ブルーベリィが大収穫!!

 今年は、南阿蘇村の山小屋に植えているブルーベリィが、かつてない程の大収穫だ。
 ここ3回の日曜の度に、収穫する。あまりにたくさんなっているので穫るのに時間がかかり、喜びを通り過ぎて、農家の仕事をしているような気分になる。
 薄緑色の実、赤い実の中に、ポツポツと熟れた濃い紫の実がなっている。表面は白い粉がふいたようになっている。
 目で見て一粒一粒収穫する作業は大変だ。売っているブルーベリィが高価なのも頷ける。買えば両手の掌一杯が300円から500円。それが小さめのボールいっぱいの収穫が続いている。しかも粒が大きく、小梅ほどの大きさから中には葡萄の大きさをしたものもあり驚いた。味も甘くて美味しい。毎日生のままヨーグルトに入れて食べているが、妹などにお裾分けし、それでも食べ切れないので、いよいよソースかジャムを作ろうと思う。下草を刈り、冬はマルチングをするだけの世話だが、ありがたい。あと1、2回は収穫できそうだ。
(2012.8.21)
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私のロンドンオリンピック

2012年08月17日 | ポエム
▲夏の空はバラエティー豊かで、見上げると楽しいですよ。

私のロンドンオリンピック

 ロンドンオリンピックに参加した日本選手の個人団体種目を併せて38個のメダルは、史上最多の記録だそうだ。それにしては、何だか心残りがするのは、当然のように金メダルを期待されていた種目でいくつかの金メダルがとれなかったせいだろう。柔道男子は史上初の金メダル無しで終わったし、男子体操もあと数個はメダルがとれていてもおかしくなかった。
 それに対して、予想外の選手や種目でのメダルが多かった。
 日本人やマスコミは、あまりに騒ぎ過ぎると思いませんか?金メダル水準の記録や結果を国際試合で一度でも出した選手や種目に対して、オリンピックでも金メダルと騒いでしまう。期待が大きく選手の肩にのしかかってしまう。予想外の接種や種目でメダルが取れたのは、そのことに無関係ではないと思う。
 考えたら、例え準決勝で敗れ、3位決定戦でも破れたとしても、世界の4位ですよ。スゴイことですよね。世界中の国や選手がオリンピックでメダルととりたいと一生懸命なのです。出場するだけでもスゴイことです。
 柔道は、オリンピックでメダルをとるために、日本の柔道を変えて欲しくない。ポイント稼ぎのスポーツとしての横文字の「JUDO」は、それはそれで良いとして、日本はあくまでも一本をとりに行く、「道」の付いた日本の柔道をオリンピックでも世界に示して欲しい。「それでメダルをとれなくても、私は文句を言わんけん」と、私は言いたい。そりゃあ一本で金メダルをとってくれたら、もっとうれしいだろうけど。
 ああ、やっぱり凡人は、各試合メダルをとった逃したで一喜一憂してしまう。準決勝や決勝は、メダルの数や色がちらついて、応援にもずいぶん力がはいってしまい、つい真夜中に大声をあげたこともありました。
 私の中のロンドンオリンピックベストシーン。
 地元企業に所属するバトミントン女子ダブルス銀メダルの「フジカキ」ペアのメダルを決めた準決勝。
 フェンシング男子団体フルーレの準決勝の対ドイツ戦。敗北1秒前の同点ポイントにはしびれました。
 サッカーは男女とも全試合生放送応援をし、現実には届かない声をパワーにして時差8時間のイギリスに送りました。決勝で敗れ、泣き崩れたナデシコが表彰式で見せたチャーミングな笑顔でのパフォーマンスを見て感激しました。
 オリンピックを通して、一番興奮しうれしかったのは、男子サッカー予選で優勝候補のスペインに勝ったとき。サッカーが大好きなので、やはりサッカーが一番楽しみだったし、力を入れて応援しました。
 サッカーは結果的には、少し残念な結末でした。男子ベスト4は、予想以上の好成績だし、女子の銀メダルも立派です。
 一度に頂点に立たずとも、少しずつ前進しましょうよ。オリンピックという世界の大会の3位決定戦で誰がアジア同士のチームが戦うことを予想したでしょう。観戦しながら感慨深く感じました。
 ロンドンオリンピックに拍手!!日本選手の活躍に拍手です。
 ああ、それより今は、母校の甲子園での2戦目の明日の試合が楽しみです。
(2012.8.17)
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