昨日は立ちっぱなしの体育祭で疲れた体をヨガですっきりさせてから、お勉強に行きました。
児童精神科医 高木一江先生の講演がお目当てです。
チャーミングな高木先生とは何度もお会いしていますが、講演形式でのお話は初めて。わかりやすいとの前評判通りでした。
お隣の席の方は机が揺れるほどの筆圧で懸命に真剣にメモを取っていましたが、資料もあったし、ひつじはほとんど何も書かず美しいお顔を見てじっくり聞きました。
Gaze Finder(社会性発達評価装置)も見てきました。
Gaze Finderは自閉症リスク評価の参考になり超早期発見を可能にするというもの。
ママに抱っこされてモニターを見てるだけで社会性の発達がわかるという評判の装置です。
そだちの科学22号 ASD児の超早期療育は、このシステムを導入した佐賀の実践。
自閉症の特徴のひとつに「目が合わない」と言われる特徴があります。
ひつじも「目が合うからうちの子は(自閉症スペクトラムとは)違いますよね」、といったご質問を受けます。
ASD(自閉症スペクトラム)の特性で早期に明らかになる症状は、単純に視線が合う、視線が合わないというものではなく、ジョイント・アテンション(共同注視)といわれるもの。
受信:母親が指し示したものに目を向けることが少ない。
発信:「ほら見て」と指示しながら相手を見ることが少ない。
また、中高生でガン見してしまい適度に見られないなど、これらはどれも相互理解に問題が見られます。
休憩時間に成人当事者さんが親御さんにつき添われてモニタリングしていましたが、JCV KENWOODの方にお聞きしたら、療育によって幾何学模様を見なくなる訳ではなく、人の目・顔・指し示された対象をよりよく長く見るようになるのだそうです。
特性が消えてなくなるのでなく、社会性に必要な見る力が育つのですね。
療育後の社会性評価を行うことで、療育が効果的に行われているかをはかることができるとのこと。これで疑わしい療育まがいのサービスが減ればよいのに・・・。
「支援者の手腕が評価されますね。」と高木先生にお話したら、「そう。ここ(と二の腕をポンポンたたく)。適切な療育環境の保障が無ければ、導入しても意味がないの。」とチクリ。
私のお食事講座~離乳食の食べさせ方~は、共同注視が練習できてるなあと再確認しました。
高木先生は、学校では教えないとても大切でとても必要なこともお話し下さいました。
それはね 頼り方を知る です。
発達障害支援のゴールは、すべて自分でできるようにすることではないともおっしゃいました。
一人で生きられる人間はいないのです。
「支援者の人間力が問われる」とところどころに記してあったので、今後の川崎の療育に期待したいです。ええ。
アスペルガーの堀川ひとみさんのライブもありましたが、歌詞は切実な当事者の声でした。
ありがとうございます。