朝日新聞への投稿短歌・俳句で「原発」、「原爆」に関連して詠まれたものを抜き書きした。
原発の推進策に思うのは牛舎の壁に書かれし遺言
(石川県)瀧上裕幸 (4/16 馬場あき子選)
ふきのとう十三年ぶりの天ぷらは苦み懐かし春の味する
(須賀川市)近内志津子 (4/16 馬場あき子、高野公彦選)
ヒロシマと沖縄という良心がわが本棚にあり大江さん逝く
(寝屋川市)今西富幸 (4/16 佐々木幸綱選)
繋がれしまま被曝して置き去りの牛あはれみしムツゴロウ逝く
(前橋市)荻原葉月 (5/7 佐々木幸綱選)
フクシマを教訓にしてドイツでは脱原発を完了しにけり
(京都市)丹羽夜舟 (5/21 馬場あき子選)
原発を進めたような過ちを繰り返すのかカジノ誘致し
(横浜市)人見江一 (5/21 高野公彦選)
トリチウムいかほど流せど浄(きよ)むるべしとひとは気儘に
(福島市)青木崇郎 (5/28 馬場あき子選)
首脳らは悲痛な面(おも)で歩み出る原爆資料館のExit
(出雲市)塩田直也 (6/25 高野公彦選)
核の無き世界を論ずるサミットで核のボタンの真黒き鞄
(観音寺市)篠原俊則 (6/25 高野公彦選)
核ボタン運ぶ鞄も来日す目立たぬやうに被曝の地へと
(西城市)村上敏之 (6/25 永田和宏選)
反戦と反核を説き帰路につくゼレンスキーの三十時間
(千葉市)愛川弘文 (6/25 永田和宏選)
「核のなき世界をめざす」と言うけれど「核を捨てる」と誰も言わない
(朝霞市)岩部博道 (6/25 永田和宏選)
黒い雨また降らすのか人類は山椒魚は憂鬱になる
(筑紫野市)二宮正博 (6/25 馬場あき子選)
大江逝く核ある春の地球より
(横浜市)飯島幹也 (4/16 佐々木幸綱選)
(写真と記事は関係ありません)
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訂正いたしました。