2020年7月にオープンしたばかりの北海道白老にあるウポポイ(民族共生象徴空間)に行ってきた。
アイヌ文化に触れたくて今回の北海道の旅では各所の民族博物館に立ち寄った。
アイヌだけではなく、縄文文化にも関心があってどうやら北海道自体もアニメ放映が話題になっていたりして盛り上がっているご様子。
この国立のウポポイは旅の集大成として位置付けて入場。
無料オンラインチケットで09:00〜を購入していて、本来は1,200円で購入しておかないといけなかったのでドキドキの入場だった。
やさしそうな係の人に
「あのー…」と事情を説明。とても親切に「大丈夫ですよ」と当日券購入を促されて安堵。
スタッフも地元の年配の人と若い人が混在しているように見えた。
アイヌ文化を残すという事はこういうことかな?と考えさせられた。
結局持続可能な働き場所がないと文化自体も寄付や公務員では良いものが残らないのかもしれない。
多くの無料および500円程度の入場料の博物館を巡った。
しかし資料自体は充実していたが、「もう一度訪れたい」とは思わなかった。
なぜならこっちは情報も欲しいのだが、エンターテインメントも少なからず求めるのだ。
学術的なことを知りたいわけではない。
その文化に触れ、現代社会をどのように幸せに生きるのかのヒントが知りたいのだ。
特に踊りを披露してくれる体験交流ホールでは映像とともにアイヌの晴れ着を着て踊りやムックリを演奏してくれた。
その若者の演者がたくさん練習して文化を残そうとしている姿に感動した。
他にも木彫りや刺繍の見学できる場所の話を聴きながら、コロナ禍の中で最大限に楽しんでもらおうとしている姿に感動するのである。
「三匹の子豚」の紙芝居をアイヌ語で紹介する屋外ステージもふらっと立ち寄ったのだが、楽しかった。
確かに資料の展示物やスタッフの不慣れな感じは否めなかった。
でもそれが僕には微笑ましく感じた。
展示に関してもおしゃれにガラスケースに展示。大きなビジョンに昔話や歴史をわかりやすく解説するものが配置されている。
恐らく子供向けの部分も多々あるのだろう。僕はそれでいいと思う。
ネットの批判は「展示物の新しさ」なんかが、恐ろしいほどに鮮烈に書かれている。
国からの補助金の受けられなかった人達の「やっかみ」も多いだろうと思う。
かなりお金がかかっている印象。
でもそれでも僕は今後に期待したい。
踊りの中でも「イヨマンテ」という有名な熊送りの儀式を再現したものなのだが、結局実際観られたのはウポポイだけだった。
今回北海道で10箇所ほど博物館や民俗資料館などを回ったが、実際の踊りを肌で感じられたのはここだけなのだ。
資料は日本よりも海外の方がたくさんあるらしい。
だったら踊りや言葉を観られるウポポイの価値はアイヌの人達にとっても大切なのだと思う。
とてもいい1日を過ごせたウポポイを3年後にもう一度訪ねたいと思う。





