むかーし昔、あるところにマタギという心優しい男がいました(うそ)。
マタギには、家族がおり、幸せに暮らしていたのですが、何時の頃からか、妻も子も病気がちになってしまいました(うそ)。
マタギも、薬を買ってきたり、お医者さんに診てもらったりしたのですが、病は一向に癒えず、家族は日に日に痩せ衰えていきました。
「このままでは二人とも死んでしまいます。神様、どうすればいいのでしょうか!」
マタギは、神様に救いを求めました。
すると、天から声が聞こえてきたのです。
「マタギよ、そんなに家族の命を救いたいか。」
「もちろんです!」
「それならば、西の海へ行け。そこで、新鮮な恵みを見つけ出し、家族に食べさせるのだ。」
「分かりました。神様、ありがとうございます!」
マタギは、早速、西の海に向かいました。
「この時期の自然の恵みと言ったらタコだよな。おおい!タコさんよ。いたら俺と一緒に来てくれないかあ!」
けれども、返事はありませんでした。
通りすがりの村人が、言いました。
「お前さん、この辺のタコは、とっくの昔にいなくなっているぞ。諦めなさい。」
「そうだったんですか。」
マタギは、首をうなだれて引き返し始めました。
すると、足元から小さな声が聞こえてきました。
「優しいマタギさん(うそ)、それなら私を連れて行ってくださいな。」
驚いたマタギの足元には、青い花が並んでいました。
それは、まだ顔を出したばかりのフキノトウたちでした。
「そうか、君たちも新鮮な自然な恵みだよね。ありがとう!」
そう言ってマタギはフキノトウたちを連れて帰り、家族に食べさせました。
するとどうでしょう。
今まで、起き上がることさえ大変そうだった家族が、途端に元気になったではありませんか。
「ありがとう、フキノトウさん。ありがとう、神様!」
それから、マタギ一家は、病気にかかる事もなく幸せに暮らしました。
めでたしめでたし。
ということで、本日の夕食は、
フキノトウを戴くことになりました
これは、今シーズンの初物なので、一番食べたい料理にします。
そう、天ぷらです。
フキノトウを周りから支えるお仲間も加えて楽しませていただくことにしました。
下ごしらえ・調理の部
先ずは、ちくわから。
・軍艦巻き用の海苔の短冊を折りたたんで、詰めてみました
※磯部揚げが旨いんだから、これだって旨いはず
・ソーセージを詰めても美味しいんじゃないかな
※1本のソーセージを4等分にして詰めたら、丁度いい感じ
・エリンギを厚さ7mmぐらいに切ってみました
※これは、前からやってみたかった食べ方
マイタケもあったんだけど、ここは主役のフキノトウを立てます。
・レンコンが巨大だったので、半月に切りました
・フキノトウは、汚れを落として水気を切っておきます
衣を作ります。
・薄力粉110gと片栗粉30gをふるいにかけると
こんな感じになります
・卵黄1個分(20gあった)に冷水を足して200gにしました
・泡立て器で、押すように合わせたら、冷蔵庫で冷やしておきます
※これまでの経験から、衣と具材を冷やすことが大事なので
・揚げる順番に冷蔵庫から出して、衣を絡め170℃の油で揚げました
・浮いてくるまで放置。その後揚げ玉を掬い取って、
・揚がったら次へ
※揚げている間は、その都度、衣を冷やしておくようにしてみた
真打ち登場!
・花穂を下に向けて、押し付けるように入れると綺麗に仕上がるみたい
あらら
結構多いですね
それに、予定していたメインディッシュが加わってしまったから、
ちょっと贅沢過ぎました
でも、春の恵みが口の中でフワッと香りを広げ、幸せな気分。
おかげで、病に伏していた家族も、みんな元気になりました(うそ)。
でも、食べ過ぎたマタギは、起き上がることもできなくなってしまったとさ(ほんと)。
チャンチャン
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