山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

蕗の薹の煮物には時間をかけて

2021年04月20日 | 山菜料理
 何となくなんですけど、山形でフキやフキノトウを採っていると、月山で採れるフキって違う種類なんじゃないの?と思うことがしばしばあります。北海道なんかに生えている「アキタブキ」ほどではないんですけど、他の地区で採れるものよりも間違いなく大きいんですよ。


今回戴いてきたフキノトウ      

 この一群は、おそらく雄花。そんなに背丈が伸びないものです。それなのに、いつも通り『今週食べる分』と思って採った20本が、いつもよりも遙かに長くて太い大ボリュームなんです。
 この辺のフキも「アキタブキ」の遺伝子を受け継いでいるのかな。ま、マタギとしては嬉しいばっかりなんですけどね。
 さて、この子達を美味しくいただく料理を工夫してみることにしました。

  ≪フキノトウの煮物とピリ辛炒め煮≫(茎の方です)

 詳しい説明は後に回します。まずはレシピから。

 下ごしらえの部
 ・フキノトウの葉を外して、鍋に入る長さに切り分けます


  葉っぱをこそげ落として


 ・切ったら沸騰した鍋で煮ます
 ※前回紹介したときは、茹で時間10分だったんですが、10分でも火が通り切らない


 ※約半分は10分でできたけど、残りは + 5分かけました


 ※細い組と太い組(各200g)に分けました
 ・しばらく水にさらしてから、寸切りにします

 料理の部
 まずは煮物の方から始めます。


 ・水1カップに酒大さじ2と醤油みりん各大さじ1と顆粒だし少々を加えて煮きります


 ・ここにフキノトウの太い組を入れたら、ほぼヒタヒタになりました
 ・落とし蓋をして、汁が半量になるまでじっくりと煮るんですけど、ここからお料理遊びと実験開始です。


 ・落とし蓋がわりに網じゃくしと耐熱グラスを乗せます
 ※沸騰したら体重測定(830gありました)
 ※ここからダイエットを開始します。目標体重は700g!
 (ひたすら弱火で煮続けます)


  10分後の体重は770g
 ※10分で60g減りました。ということは・・・
 ※途中、一回だけ混ぜ返して、更に12分後


  ダイエット成功!!
 ・火を止めて、鰹節1パック(3g)を混ぜてできあがり


  自信作!・・・かな?
 これまでに紹介してきたフキノトウ料理に比べると、煮詰めない分だけかなりマイルドですが、代わりにフキノトウの風味を堪能することができます。強いて弱点をあげれば、少々時間がかかることと炒め煮ほど日持ちしないことかな?機会があったら試していただきたい料理です。

 さて、随分長くなっちまったぜ。『ピリ辛炒め煮』の方は、後日、葉っぱの料理の中で紹介します。今回は、画像だけにさせていただきます。悪しからず。


  すみませんです。

春おぼろ

2021年04月19日 | 山菜採り
 明日は休み。周囲は春爛漫。
 玄関のフジがほころび始めた。


ちょっとだけ咲き始めました      

 そう、フジが咲き始めたのだ!
 この花が満開になると、遙か月山の裏側を流れるT川の山菜も盛期を迎える。ということは、あちらでも山菜が出始めているはず。そんな仮説を立ててしまう。
 加えて、天気予報は雨だけど、夜明けまでは曇りらしい。だったら出掛けてみるべきでしょう。朝のひとときだけで構わないから、山菜の成長がどんな具合だか見てきましょう。
 実は、来週末に山菜仲間達と訪れることが決まっているんだけど、こうなってしまうと、それまで待ってなんていられません。様子を見るために出かけることにしました。
 前々回、下流域の様子を少しだけ観察してきたのですが、今回は、やや上流部に入って様子を見ることにしてみます。

 日の出の時刻と共に身支度を調えて活動開始。川沿いの林道をなぞってみる。


林道は雪の中      

 あちゃあ~。雪だらけじゃないの。まあ、歩けるから先に進む。間もなく、


これは、ちょっと怖い      

 この先に、いつもの採り場があるんだけど、やめておいた方がいいみたいです。Uターンして、日当たりの良さそうな斜面を探す。


ちょっと緑が見えます      

 この時期の斜面では、その下部に落ちた雪が積もるし、日当たりもよくないので、日当たりのよい上部を探ってみることが大事。ホールドを探りながら登っていくと、


可愛いコゴミと      



こちらも可愛いクワダイ(イヌドウナ)です      

 少々早すぎたみたいですね。・・・岩崎宏美の歌が頭に浮かんできました。
   「まだ早い・若すぎる。たった、それだけ~」
 やっぱり、出始めでしたか。予定通りに来週末に遊ばせてもらうことにしようかな。もしかしたら、もう少し後になるかな。


雪の消え際から黄色い春の精      



岸辺にも良いフキノトウが
 極めて品質のよいフキノトウなので、少しいただいて帰ります。

 今回の下見では、奥山には残雪が思いの外多いことを教えられました。次の同窓会に楽しみを残して車に戻りましょう。

 出発すると雨が降り出しました。これは、ラッキーということですね。
 当地を覆っている冬を拭い落とし、山菜たちの成長を促す雨になりますように。



はるいろのかあでぃがん(さんぽうた71)

2021年04月18日 | いきもの

  はるいろかあでぃがん   さとやま りん

めざめたのね
みんな

ちっちゃい すみれも
おおきな こぶしも

みんな
うれしいのね

みんなのきもちを
はおっただけで
はねがはえたみたい

わたしのからだも
かるくなる


ああ

みんなが かけてくれる
はるいろの かあでぃがん

うれしい いろだね
はるの いろだね

こころまで あたたまるよ
ありがとう




散歩コースのスモモ?が花盛りです。遠くの我がホームグラウンドは、まだまだ雪の中。


菜の花が花盛り。その向こうの「さとやま りん」ちゃんも色が変わってきました。白い色は、コブシだと思います。


よく見ると、常緑樹に混じって黄緑色が広がりつつあるようです。奥山の新緑もいいんだけど、里山の新緑もいいねえ。


山際の散歩道に入ると、木々が春の到来を喜んでいるのが分かります。


足元の草花(タチツボスミレ?)もきれいです。

 この散歩コースでは、季節の発見がいろいろあって楽しませてもらっているんですけど、何よりも「りん」ちゃん自身が楽しんでいる感じ。歩く私も元気になれます。
 しばらくは、この爽やかな季節を一緒に楽しみましょう!


イタリアンコゴミ?

2021年04月17日 | 山菜料理
 保存してあったコゴミの消費について目途が立ったので、今回から心置きなく収穫できる。喜んで戴いてきたのがこちら。


いいコゴミ     

 下ごしらえをしていると、クルクル巻きになっている枝先が茶色くなっている個体が少々ある。これは、遅霜にあたってしまった爪痕でしょうな。可愛そうだけど、普通におひたしにする分とは別にする。


おひたしは十分できました     

 で、少々霜焼けしてしまったコゴミちゃん達、どうする?

 ポクポクポクポク チ~ン
  ≪コゴミのソテー オリーブ風味≫

 日本の伝統食材をイタリアンでなんて不謹慎な!とおしかりを受けそうだが、今回の痛んだコゴミ料理なら許して貰えるんじゃない?というよりも、絶対に合うと思うんだよなあ。で、早速やってみます。

 ・コゴミをひと茹でして重さを量ってみると100gありました(寸切りに)。
 ・フライパンにオリーブオイルを敷いて加熱。


加熱済みなのでそんなに頑張らなくてもOK     

 ・短冊に切ったベーコン(3枚)を加えます
 

 ・バター(10gぐらい)と塩・コショウを適量加えて、一通り火が通ったら出来上がり


 アスパラのソテーを頭に思い浮かべながら炒めました。しかし、出来上がってみると全く別物です。コゴミの香りがたまらなく食欲をそそります。
 家族も喜んで食べていました。ああ~。うまくできてよかった。
 山菜採りの本番 = 山菜料理も本番を迎えました。『定番』もいいけど、チャンスがあったらアレンジも楽しみながら、バリエーションを広げていきたいと思います。

初物山菜料理(シドケ・タラの芽)

2021年04月16日 | 山菜料理
 本日持ち帰った山菜のうちで初物は、


シドケ     

 こちらは素直におひたしにします。

3分ほど茹でました     

 独特の風味がたまりません。初めて食べたときは、「なんじゃこれは?」という気持ちになるかもしれません。でも、病みつきになってしまうんですねえ。
 次です。


タラの芽です     

 色々な料理方法を見聞きしているので試してみたいんですけど、初物の料理はこれでしょう。

  ≪タラの芽の天ぷら≫

 下ごしらえの部
 ・ハカマを外して軽く汚れを洗い落とします


こんな感じ     

 ・付け根の部分に十文字に切れ目を入れて
 ※十文字は、熱の通りをよくするため。したがって、大きいほど深く。


 ・大きいものと小さいものとに種分けします
 ※天ぷらの揚げ時間に、ばらつきが出ないように

 調理の部
 ・卵黄と冷水を合わせて120ml
 ・片栗粉30と薄力粉120mlをふるいかけます


  これをふるいにかけて


  サラッと混ぜて衣完成
 ・今回は「低温でじっくり」がテーマ


 ・中~弱火で泡が小さくなるまで     


 左の皿が今回のレシピで揚げたもの。
 実はですね、片栗粉の在庫が足りなかったので苦肉の策で作った料理です。右側は、片栗粉が完全になくなってしまったために、マヨネーズと薄力粉を使って揚げたもの。
 当初考えていたサクッとした感じではなくなったのですが、低温で時間をかけたタラの芽の甘みが、柔らかめの衣と相まって、美味しく出来上がりました。


本日も山菜定食  かな?     

 やっぱりタラの芽は旨いっす。これから暫く、いろんな場所で収穫する予定だけど、天ぷらよりも美味しい料理法って見つかるかなあ。見つかったら嬉しいな。