河童アオミドロの断捨離世界図鑑

ザスドラス博士の弟子の河童アオミドロの格安貧困魂救済ブログ。

八田八郎物語 第何話か忘れた 6話程度

2014年08月20日 | 八田八郎物語
「でも、あの謎の事件はなんだったの
又三郎おじさんのお父さん、この場合、大叔父さんていうのかな
又二郎さんのお葬式の時、たくさんいる親戚の中から
お坊さんが又三郎おじさんだけを指さして
『お前には悪魔がついておる、この数珠で悪霊を払いなさい』
って言って数珠を渡されたよね、お坊さんには何かが見えていたのかな
仏教に悪魔っていたっけか」

「あっ、あれは俺にも謎だ、あの時はピンクの服は着てなかったし
髪の色も黒くて長さも普通だった、ただ、お経の間中
デビッドボウイの歌を口ずさんでいたから
それが異国バテレンの邪教のように聞こえたんだろう」

「ある意味、又三郎おじさんからはすごいオーラが出ていたということだね
たぶん爬虫類系の緑色のオーラだったんだ」

「俺は自分ではヒマワリのようなタンポポのような
風にそよぐ黄色で柔らかなオーラを出しているつもりだったんだよ
でも、みんな貧乏がだめにしてしまった
貧乏は爬虫類の好物なんだよな」


なんのこっちゃわからない実話の文章に
読者はあきれかえり、どん引きした
ただ、夜の気温が少しずつ下がっていく事には
秋が忍び寄ってきたことを感じ取り
九月を通り越して
十月はたそがれの国だと思うのだった
ハロウィンにはまだ遠い

8月19日(火)のつぶやき

2014年08月20日 | 八田八郎物語

八田八郎物語 第何話か忘れた 5話くらい

2014年08月20日 | 八田八郎物語
「八郎君、居候の俺は確かに、君の家族に迷惑をかけた
一日中押入れに閉じこもっていたり、屋根の上にいたり、
日本中の小学校の教科書を全部買ってきてその重さで部屋の床が抜けたり
ピンクのドテラは君の母さんに燃やされた
でも、わかってほしかったんだ
『この世にはそうじゃない世界がある』ってことをね
だから、装甲車のタクシーを呼んだんだよ」

「いや、十分わかってますよ
又三郎おじさんのおかげでウェスモンゴメリーのギター奏法も覚えたし
Fコードの人差指も押さえられたし、白土三平のカムイ伝も読破できたし
自転車にも乗れたし、サーターアンダギーも食べられた」

「でもな、『そうじゃない世界』に長く居ると国民年金ももらえないし
君は上場企業のサラリーマンになって定年までがんばって
少なくても厚生年金をもらうべきだよ
それが安定安心というものだよ」

「でも、あの頃、又三郎おじさんと村上春樹さんの頭上には
同じ風が吹いていたんでしょ、春樹さんとの距離は
わずか数百メートルの差だったと言うじゃありませんか」


又三郎おじさんは何も答えず芦屋浜にたたずみ
松林からのヒグラシの声を聞いていた
夙川の空の色は青の彩度が増して
季節はゆっくりと夏にさよならをしていた