紅葉やら落葉では、それが今の季節感とは言っても、やはり華やかな花も見て頂きたくなった。今年の早春に咲いていた水仙である。
風の強い朝だったが、レンズのほうを見てくれた一瞬を捉えたつもり。少しブレたかな。
先入観は恐ろしい。とんでもない事実誤認をしでかすことがある。
昨日の夕方、都内の私鉄車内でのこと。
土曜日だったのだが、夕方だったせいか少し混んでいた。
池上駅から鎌田駅までの2区間だったし、私にはもともと座りたいと思っていなかった。
でもまあ、優先席付近に乗り込んだ。ホームの都合上、乗り込みやすかったのだ。
案に違わず座れなかった。若い人や老人たちが、すでに座っていた。
座れなかったことが不満だったわけではない。念のため。
このブログは、またもや携帯電話の問題。
その私鉄の優先席は、4人掛けの向かい合った椅子だから、8人が座っていた。
座っている8人のうち、3人がケイタイを手にしてなにやら操作をしていた。
ケイタイを見せ合って操作をしていたのは、絶対に60歳を越えているはずの2人の老女。
白髪婆が霜降り薄毛婆に操作を教えている様子なのだ。メールのことが課題だったのだろうか。しきりにお互いのケイタイを覗きあいながら、なにやら熱心に話している。
もう1人は50代女性。こちらもメールだ。やはり、ピコピコと操作している。
ヤレヤレ、若ものだけが非常識と思っていたのは、私の大きな思い違いであった。
白髪婆も霜降り婆も婆候補も、なんの躊躇いもなくケイタイメール操作をしているのだ。
白髪婆と霜降り婆にいたっては、メール操作を説明しあっている。罪の意識も遠慮の雰囲気もない。
つまり彼女たちは、「優先席付近では、携帯電話の電源を切って下さい」という注意事項を知らないでいるらしい。知っていたら、あのように堂々としてはいられない。
分別ある年代なのだ。しかも、いい加減に生きてきた人生を持っているとも見えない。
車内では再三再四放送している。電車に乗るたびに聞いている。
しかし、「そのほかのところでは、マナーモードに切り替えて下さい」だけを聞いて、「話をしなければ迷惑かからないわ」と思い込んでいるのではないか。
私に十分な知識があるわけではないが、ペースメーカーは微弱な電波によっても誤動作をする。
メースメーカーを埋め込んだ人は、電磁波を使うMRI検査は受けられないと聞いている。
だから、そのような人が乗り合わせているかも知れない「優先席」では、携帯電話を使ってはいけないのだ。音を出さないメールでも、やってはいけないのだ。
音の迷惑とは違う。電波によりペースメーカーが誤動作し、健康障害を起こすのだ。
多くの人はそれを知らない。だから、マナー問題だとだけ思っている。メールは音をださないのだから、迷惑をかけていないと思い込んでいる。
放送内容が不十分なのだろうか。
それとも聞く側の理解不足なのだろうか。
それとも、知りながら平気でやっている間なのだろうか。
若者の携帯電話使用を、無礼、非礼、傍若無人とばかり思っていたが、昨日の私鉄車内の模様から、私の不明を知った。
不明に基づいた誤った先入観で、若者を批判していた。
申し訳ないと思う。お詫びをしたい。
だが、悩みはさらに深くなった。
どうなっているんだろうねえ。
このようなハンチクな人が、息子・娘、時には孫にも影響を与えるのだから、いい世の中は期待できないなあ。
万事が万事なのでしょうから……。