新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

止まり木

2014年11月16日 18時33分32秒 | 身辺雑記

 ケイタイの着信音が鳴った。見慣れない番号だった。

 「私、〇△のM子です」 

 「―――?」 

 一瞬、戸惑った。が、すぐに、声の主に気づいた。

 「やァ、しばらく!!」 

 私が元気で酒を飲み歩いていたころ、月に幾度かは通っていた酒場のママだった。

 「こんど店を止めることにしました」 M子ママが言った。

 「―――?」

 「結婚するんです。だから、もう店は閉めます」

 「それはおめでとう!よかったねぇ~」 

 M子さんは60才をとうに越しているはず。

 数年ほど前、夫に先立たれと聞いていた。

 「相手の人は、私より二つ年下で、3年前に奥さんを亡くした人」

 ………………

 そんなことで、私の「止まり木」だった酒場が、また一つ消えることになった。

 もっとも、この頃の私は、健康を害していて意気地なし。すでに止まり木の必要はなくなっていた。

 

 

 

コメント (2)
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