万緑に病める老躯を晒したき ひよどり 一平
(ばんりょくにやめるろうくをさらしたき)
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弟が逝って以来、故郷への道のりは遠くなった。
親しかった旧友たちの多くも、今や鬼籍の人。
その上、近親者に高速道運転を禁じられ、故郷はさらに遠くなってしまった。
以前なら、辛いことがあれば、故郷の海や山と会いに戻ったこともあったが、さすがにこの歳になればそれはない。
当然ながら、故郷の海や山や川は遠くなってしまった。
時折り、末の弟が送ってくれる田舎の名物饅頭を食べて、故郷の山や川やその頃のことを思い出している。
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明日は都心方面へ。
電車が混みあってきたように思う。日常が戻ってきたのだろうか。
細心の注意を払って行くつもりだ。