告白

中には薄々気づかれていた方もいるかもしれないが、正式決定してしまったので『告白』。

転勤である。
４月の定期異動で『本社業務課』への異動が言い渡された。
1999 年 8 月に大阪支店営業職で関西に移り、
2002 年 4 月に滋賀の工場勤務になってから 10 年間の関西生活、8 年間の滋賀での生活にピリオドが打たれる。

今年の異動は無いと思っていた。
『関西業務課』から『製造間接』に移った最初の１年…『石の上にも三年』という言葉の通り、右も左もわからない一年目では何もできない修業の身だったはず…。
名目上は一応『引抜き』とされた。業務課スペシャリストとしての異動…おいらは製造に配転されていたが、本社の方で業務課適任者を本社管内で探しきれずに関西へ引抜きに来た…という説明。
どこまで本当かは解らないが、業務課に『出戻り』。
何れにしても、春には本社のある新潟へ引越す。

嬉しくないわけでは…ない。
そもそも、親父もお袋も新潟の人で新潟に家もあり、長男としての考えもあって選んだ『新潟の会社』。
…でも、『出先』での勤務が 10 年以上、しかも滋賀に 8 年もいれば、仕事上で偶然住んだこの場所でもそれなりに根が生える。

今まで歩んできた関西での 10 年間が、一気に愛おしくなっていく。
あの山も、この道も、その湖も、その川も。

お世話になった、あの人も、この人も。
一緒に仕事をした、あの人も、この人も。
一緒に走った、あの人も、この人も。

『もしも』は禁物だが、来年転勤を言われたら…家族は滋賀に残ったかもしれない。
子どもらの将来もある…もう動けないギリギリの選択の時だったのは事実。
幸か不幸か、本来望んでいた新潟勤務をこのタイミングで言われるなんて…。

複雑な想いが、交錯する。

あと、ひと月。
思い出を噛みしめる日々。