専用品は困る

2014-08-11 23:15:14 | Daily Life
職場で使っているハサミの切れ味が悪くなったので、交換してほしいとお願いした。

刃の方が傷んだのではなく、噛み合わせ部分のリベットが緩んで『カタカタ』になってしまっているのだ。
ご存じの通り、ハサミは上下二枚の刃がクロスして紙などの切りたいものを挟みこんだ瞬間に切れる。
リベットが緩んでいる…つまり、上下の刃がクロスする瞬間に隙間が出来るってこと…当然切れない。
長いこと使ってきたハサミだ、消耗してこうなってしまうのは納得…もうお役御免で良いだろ。

暫くして、ニューハサミがやってくる。
『HOTAS さんのことを考えて、左利き用のハサミを買ってきたよ。』…そう、おいらは左利き。

左利き用のハサミとは、普通のハサミ(右利き用)と、刃の組み合わせ向きが正反対のもの。
普通のハサミはハサミを持つように縦に見ると、親指がかかる方が左側に来るように出来ている。
左利き用はこの逆だから、親指が掛かる方が右側に来る。
右利き用と左利き用は、ちょうど鏡に映した関係。

でね…おいらは、その左利き用のハサミを苦笑いして受け取る…果たして使いこなせるか?
というのも、おいらは左利き用のハサミを使用したことがないのだ。

野球のグラブみたいに、どうしても右手にはめないと困るようなことになるものは専用の左利き用を使うんだけどさ…ましてや、グラブは個人の所有物で、自分のもの以外のグラブを使うって、先ずない。
でもさ、ハサミって基本的に個人の所有物じゃなくてさ…。

小学生の道具箱の中と違う、家庭や職場のハサミって、基本的には共有。
おいらの家族の話をしてしまえば、左利きはおいらだけで、連合いも子どもたちも右利き。
当然、少数派のおいらが家族に合わせるワケで、自宅の備品でも…仮に左利き専用品が販売されているようなものでも、左手で右利き用を使えるものなら基本的に右利き用で済ます。
ハサミなんて、その最たるもの。

左利きが右利き用のハサミを使うには『ちょっとしたコツ』があってね。
普通に右利き用のハサミを使うと力の入り方で刃先が開きやすいから、親指で刃を操作する…右利きの人はハサミを握る動作を人差し指と中指でするはず。
左手でハサミを握った時、刃先が開かないように、親指をハサミに引っかけて、握るのではなくて『親指を手首側に引き込む』ようにハサミを使う。
そうすることで上下の刃先が確実にクロスするようにしているのだ。

この操作で慣れているおいらが、左利き用のハサミを使うとどうなるか?…というと、普通のおいらの使い方では、左利き用のハサミの刃先は逆に開いてしまう。

…かえって切れない。
『ダメです、使えません。』
折角『高価な専用品』を用意してもらったのに(笑)。

左利きは、右利き社会の中のマイノリティでも、それなりに順応して生きている。
変な気を利かさず、フツーに対応してくれればいいんだよね。
どうしても『専用品』が欲しい時は、こっちから言うし。



右手と左手を見比べて、苦笑い。

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