21日(月)からは二十四節気「夏至」、七十二候では「乃東枯(なつかれくさかるる)」です。ちょうど、立夏から立秋にかけての中間にあたり、暦の上では夏の盛りの頃となります。夏至の日は、1年で太陽が最も空高く昇り、最も昼の時間が長くなる日。昼の長さが最も短い”冬至”と比べると、東京などではおよそ「5時間」の差があります。しかし、昼の長さが最も長いからといって、日の出時刻が最も早く、日の入り時刻が最も遅くなるわけではないのをご存知でしたか?
こちらは、夏至前後の日の出時刻と日の入り時刻の関係を表した模式図です。
実は、日の出が最も早いのは夏至の一週間ほど前で、日の入りが最も遅いのは夏至の一週間ほど後となっています。夏至はあくまで、昼間の長さが(日の出から日の入りまで)が最も長い日のことなのです。
これは、地球が太陽のまわりを回る面(公転面)に対して自転の軸が傾いていることや、太陽のまわりを回る軌道(公転軌道)が真円形でないことなどが理由です。
日の出が最も早い日と日の入りが最も遅い日は、南へ行くほど差が大きくなり、沖縄付近では10日ほどずれますが、北海道付近では5日ほどしかずれません。ただ、一日で数秒の差なので、実際に私達が変化を感じることは難しそうです。
難しい話になってしまいましたが、「まだ明るいのに、もうこんな時間なんだ!」と驚くのもこの時期ならではのこと。太陽のエネルギーあふれる夏至前後のこの時期を楽しんでおくのも良さそうです。