1月4日
日経平均 1万9561.96円(-452.81円)
TOPIX 1471.16(-22.93)
出来高 15億5130万株
長期金利(新発10年国債) -0.040%(-0.030)
1ドル=107.84円(2.55円高)
■株探ニュース 2019.1.5
今週の【早わかり株式市況】452円安・2万円割れ、米株急落と急激な円高で売り殺到
□今週の相場ポイント
1.日経平均は昨年末比452円安と続急落、一時770円強下げる場面も
2.前日の米国株急落と為替の急激な円高進行を受け、リスク回避の売り殺到
3.“アップルショック”と景況感悪化が米株急落の背景
4.急落による値ごろ感から押し目買いが入り下げ渋る
5.電子部品や機械株が売り込まれる一方、内需中小型株の一角が人気化
□週間 市場概況
大発会1日だけの商いとなった今週の日経平均株価は、前日の米国株急落と急激な円高が嫌気され、前週末比452円(2.26%)安の1万9561円と大幅に5週続落し、節目の2万円大台を割り込んで取引を終えた。
米アップルが18年10~12月期の売上高を大幅下方修正したことや米国の12月ISM製造業景況感指数が著しく悪化したことを受けて前日のNYダウが660ドル安と急落したことに加え、為替市場で世界景気への懸念が強まりドル安・円高が急激に進行したことでリスク回避の売りが殺到。
日経平均の下げ幅は一時770円を超える場面もあった。
□来週のポイント
来週も米株市場に揺さぶられる不安定な相場展開が続きそうだ。米株が軟調になれば日経平均は1万9000円を巡る攻防が想定される。一方、米株が反発すれば買い戻しが入るとみられるものの、世界景気への懸念が強まっているだけに上値は重い展開になりそうだ。
なお、NYダウは746ドル高と急反発しており、週初は買い戻しから大幅高となりそうだ。
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朝日新聞 2019.1.5
東証 年初2万円割れ
アップル・ショック 急激な円高 懸念
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年初の大発会を迎えた4日の東京株式市場で、日経平均株価は前日の米国株急落を受けて大きく値下がりした。
米アップルの業績悪化による「アップル・ショック」で世界経済の先行きへの不安が高まり、円相場は円高傾向となって、長期金利は低下。
日本経済は不安を抱えたスタートとなった。
日経平均の終値は昨年末の終値より452円81銭(2.26%)安い1万9561円96銭。
大発会の終値が前年末の終値を下回ったのは3年ぶり。
昨年12月25日に2万円の大台を割り、その後回復して大納会を迎 えたが再び割り込んだ。
米中貿易摩擦の悪影響がアップルの中国での販売悪化で表面化し、一気に不安が広がった。
東京外国為替市場では安定的な資産の円が買われて円高ドル安に。
午後5時時点は昨年末の同時刻より2円55銭円高ドル安の1ドル=107円84~86銭。
財務省の浅川雅嗣財務官は記者団に、急激な円高への警戒感を示した。 (和気真也、伊藤舞虹)
株安 不安の船出
投資家、リスク回避の動き
年明け4日の東京株式市場は、米国発の「アップル・ショツク」の余波に見舞われた。
円高ドル安の加速もあって輸出関連株を中心に売りが膨らみ、日経平均株価の終値は大発会の日としては3年ぶりに前年末より下落した。
4日の日経平均は359円安で今年の取引を開始。
ほぼ全面安の展開となり、一時、770円超まで下げ幅を拡大した。
前日の米ニューヨーク株式市場でダウエ業株平均が660ドル下落した流れを引き継いだ。
昨年後半の株安局面と違うのは、今回は急激な円高を伴ったことだ。
4日の午後5時時点の為替相場は、12月28日の同時刻より2円55銭円高ドル安の1ドル=107円84~86銭。
米アップルが2018年10~12月期の売上高見通しを1割近く下方修正した直後は、年始で薄商いだったこともあり、一時1ドル=104円台後半まで円高が進んだ。
背景には、これまで「懸念」として意識されてきた世界経済の減速が、具体的な数字で示されたことがある。
米アップルのティム・クックCEO(最高経営責任者)は、業績修正の理由の大半が中国経済の減速だと説明。
テレビ番組では「米国との貿易摩擦が減速に拍車をかけた」と明言した。
投資家はリスクを回避しようと、為替市場で「安全資産」とされる円を買う動きが一気に強まった。
三井住友信託銀行の瀬良礼子氏は「アップルのような例が立て続けに出てくれば、再びリスク回避で円高になる」と話す。
みずほ証券の倉持靖彦氏は今年の世界経済について「米中貿易摩擦だけでなく、日米や米・欧州連合(EU)の通商問題、英国のEU離脱などが目白押しだ」と、景気に不透明な要索が控えていることを指摘。
国内でも消費増税などがあり、先行きを注視する必要があるとした。 (榊原謙、新宅あゆみ、ニューヨーク=江渕崇)