8月27日
日経平均 2万7641.14円(-101.15円)
TOPIX 1928.77(-6.58)
出来高 8億6985万株
長期金利(新発10年国債) 0.020%(+0.005)
1ドル=110.10円(0.06円高)
8月23日 2万7494円 9億4416万株 2兆3103億円
8月24日 2万7732円 9億5942万株 2兆3378億円
8月25日 2万7724円 9億1254万株 2兆1187億円
8月26日 2万7742円 8億6075万株 2兆0060億円
8月27日 2万7641円 8億6985万株 2兆1135億円
■株探ニュース 2021.8.28
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今週の【早わかり株式市況】大幅反発、週前半は前週の反動高も後半伸び悩む
■今週の相場ポイント
1.日経平均は2週ぶり大幅上昇、新型コロナや政局不安のなかも買い戻し優勢に
2.週初は480円高と急反発、全体の9割近い銘柄が上昇する全面高商状となる
3.週前半は国内に買い手掛かり少ないものの欧米株高やアジア株高などが追い風
4.半導体製造装置関連が買われ全体指数に貢献、週末は海運株の上げ足が際立つ
5.週末はパウエルFRB議長の講演を控え見送り、アフガン地政学リスクも意識
■週間 市場概況
今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比627円(2.32%)高の2万7641円となり、2週ぶりに大幅上昇となった。
今週は引き続き新型コロナウイルスの感染拡大や政局リスクなどが警戒されたが、前週の反動で週前半に大きく買い戻されリバウンドに転じた。
ただ、週末はジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を見極めたいとの思惑から手仕舞い売りで軟調だった。
週明け23日(月)は日経平均が3営業日ぶりに急反発。
前週後半の下げで値ごろ感が生じていたことから、押し目買いや空売りの買い戻しで480円高の大幅上昇となった。
アジア株の上昇なども追い風に全体の9割近い銘柄が上昇する全面高商状に。
24日(火)は前日の欧米株市場の上昇を引き継いで先物主導で続伸。
半導体製造装置関連などハイテクセクターに物色の矛先が向かい全体指数を押し上げた。
25日(水)は前日の米株高を受け朝方は買い優勢で始まったものの、その後は値を消す展開に。
下値も固く、結局わずかに前日終値を下回って着地した。
26日(木)は前日同様に狭いレンジでのもみ合いとなり、大引けは小幅ながらプラス圏で引けた。
米株市場でナスダック総合指数やS&P500指数などが過去最高値を更新したことは追い風となったが、新型コロナ感染拡大が経済に与える影響や政局不安が上値を重くした。
そして週末27日(金)はジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を前に買い手控えムードの強い地合いとなった。
アフガニスタンの首都カブールでの爆破テロを受け、地政学リスクも意識されている。
ただ、朝方の売り一巡後は徐々に下げ渋る展開となった。
後場寄りにいったん下げ幅を広げたものの、その後は底堅さを発揮した。
業種別では海運株の上昇が際立った。
■来週のポイント
新型コロナ感染拡大による経済への影響や政局リスクが意識される中、週末にかけて伸び悩んだだけに、来週は底堅いながらも方向感に乏しい展開になりそうだ。
重要イベントとしては、国内では31日朝に発表される7月の有効求人倍率と鉱工業生産や9月1日朝に発表される4~6月期法人企業統計調査が注目される。
海外では31日発表の中国8月製造業PMIや9月1日発表の米国8月ISM製造業景況指数、2日発表の米国7月貿易収支、3日に発表される米国8月雇用統計に注視が必要だろう。
■日々の動き(8月23日~8月27日)
8月23日(月) 急反騰、米株高やアジア株の上昇で全面高
日経平均 27494.24(+480.99) 売買高9億4416万株 売買代金2兆3103億円
8月24日(火) 続伸、欧米株高を受けリスク選好の買い継続
日経平均 27732.10(+237.86) 売買高9億5942万株 売買代金2兆3378億円
8月25日(水) 3日ぶり反落、朝高も利益確定売りで値を消す
日経平均 27724.80(-7.30) 売買高9億1254万株 売買代金2兆1187億円
8月26日(木) 小反発、半導体関連や景気敏感株の一角が買われる
日経平均 27742.29(+17.49) 売買高8億6075万株 売買代金2兆0060億円
8月27日(金) 反落、ジャクソンホール会議を前に様子見姿勢
日経平均 27641.14(-101.15) 売買高8億6985万株 売買代金2兆1135億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種中、29業種が上昇
(2)値上がり率トップの郵船など海運をはじめ日本製鉄など鉄鋼、住友電など非鉄といった景気敏感株が買い戻された
(3)トヨタなど自動車、東エレクなど電機、ダイキンなど機械といった輸出株は大幅反発
(4)楽天グループなどサービス、住友不など不動産、JR東日本など陸運といった内需株も総じて高い
(5)オリックスなどその他金融、野村など証券、第一生命HDなど保険といった金融株も堅調
(6)大ガスなど電力・ガス、武田など医薬品といったディフェンシブ株は低調
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
1(15) デジタルトランスフォーメーション 生命力満点の「DX関連好望株」5連弾
2(1) 半導体製造装置
3(7) 医療用ガス コロナ医療強化を担う救世主株リスト
4(3) 海運
5(2) 再生可能エネルギー
※カッコは前週の順位
株探ニュース(minkabu PRESS)
■フィスコ 2021.8.28
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国内株式市場見通し/米雇用統計前に再び様子見ムード、米中経済指標にも改めて注目
■週初から大幅反発もその後一進一退
今週の日経平均は反発。
前の週末に金融緩和縮小に積極的だったダラス連銀のカプラン総裁が新型コロナウイルス
変異株(デルタ株)の感染状況次第では、自身の緩和縮小の考えを変更する可能性を示唆
したことで、早期の緩和縮小への警戒感が後退。
米株式市場が反発した流れを受けて、週明け23日の日経平均は480.99円高と大幅に反発し
た。
22日に行われた横浜市長選において菅首相が支援していた小此木氏が敗北したことについ
ては、政権求心力の低下を挽回するために今後大胆な経済対策が打たれるのではとの期待
感から、むしろ相場にポジティブに働いたとの指摘があった。
24日も戻りを試す展開が継続。
食品医薬品局(FDA)が米国内で初めてファイザー・独ビオンテック製の新型コロナワ
クチンを正式承認し、今後接種が一段と進むとの期待感から週明けの米国株が上昇したこ
とが追い風となった。
軟調が続いていた原油先物相場が大幅に反発したことも後押しし、日経平均は237.86円高
と続伸。
週半ば25、26日にかけては、27600~27800円台でのもみ合いが続いた。
ワクチン接種進展への期待感や原油先物価格の上昇、連日のナスダック総合指数の史上最
高値更新など、米国での好材料が引き続き相場を下支えした一方、日経平均の27800円台
では戻り待ちの売り圧力が根強かった。
また、27日に開催される米経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」を前に様子見ムー
ドも強まり、こう着感を強めた。
週末の27日は売り優勢の展開。
ジャクソンホール会議を目前に控えるなか、複数の地区連銀総裁が年内の緩和縮小開始を
支持したことで改めて早期緩和縮小への警戒感が台頭。
空港での爆発を受けてアフガニスタンを巡る地政学リスクが再浮上したことも重しとなり、
金融政策イベントを前に利益確定売りを誘った。
日経平均は朝方一時261.06円安の27481.23円まで下げ幅を拡げる場面が見られた。
ただ、中国上海などアジア市場の堅調推移を受けて、すぐに下げ渋ると、その後は手掛か
り材料難のなか、27600円台でのもみ合いが続いた。
■週初反発も手控え要因は継続
来週の日経平均は週初上昇スタートも28000円手前に上値の重い
展開か。
注目のジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演は、
年内の量的緩和縮小(テーパリング)開始が適切となる可能性に言及したものの、緩和縮
小のタイミングやペースが利上げを示す直接的なシグナルにはならないとし、利上げには
引き続き慎重な姿勢を示した。
想定線とはいえイベントを無事に通過したことやFRBのハト派スタンスが確認されたこ
とで、週初はあく抜け感から上昇して始まりそうだ。
ただ、景気減速懸念や新型コロナ感染動向、近く控える自民党総裁選や衆議院議員選挙な
ど、これまで日本株を手控える理由になってきた要素が消えたわけではない。
日経平均は心理的な節目の28000円に近くづく場面では上値が重くなりそうだ。
週末にはFRBの金融政策方針を決める上で重要な8月米雇用統
計が控えている。
テーパリングについては相当に織り込み済みとはいえ、史上最高値圏で推移している米国
株にとっては、テーパリング開始の時期に関する思惑で神経質になりやすい。
米国株の動向の影響を受ける以上、日本株も雇用統計を前に様子見ムードが強まりやすい
だろう。
日経平均など指数はレンジ相場となり、小まめな逆張り戦略が功を奏しそうだ。
そのほか、米中の経済指標が多く発表される。
中国では国家統計局が発表する8月製造業/非製造業購買担当者景気指数(PMI)のほ
か、民間版の8月財新製造業PMIが、米国では米サプライマネジメント協会(ISM)
が発表する8月の製造業/非製造業景況指数などが予定されている。
米中の経済指標の下振れ傾向を受けて景気減速懸念が強まってきたこれまでの経緯を踏ま
えれば、注目度は今まで以上に高い。
仮に中国製造業のPMIが好不況の節目である50を割り込むとなると、中国の景気動向と
特に結びつきが強い機械株などにとっては更なる重しとなるだろう。
米ISM製造業景況指数も、前月比で鈍化が続けば、広く景気敏感株の売りにつながりそ
うだ。
■幕間つなぎでアフターコロナ
日本国内の新型コロナ新規感染者数は8月半ばをピークに鈍化し
てきたとみえる兆候が出てきている。
社会的にはピークアウトを議論するのは時期尚早だろうが、株式市場では早くも転換点と
して捉えられそうだ。
直近では、米国でのワクチン接種進展への期待感もあり、今週は、陸運や旅行関連などア
フターコロナ関連銘柄が久々に動意づいていた。
来週も、米雇用統計を前に景気敏感株やハイテク株の売買が手控えられれば、消去法の選
択肢として、アフターコロナ関連銘柄に引き続き物色が向かうことが想定される。
■米ISM、中国PMI、米雇用統計など
来週は30日に7月商業動態統計、31日に7月有効求人倍率、7月
鉱工業生産、中国8月製造業/非製造業PMI、米6月S&Pコアロジック・ケース・シ
ラー住宅価格指数、米8月消費者信頼感指数、9月1日に4~6月期法人企業統計、8月
新車販売台数、中国8月財新製造業PMI、米8月ADP全米雇用統計、米8月ISM製
造業景況指数、2日に米7月貿易収支、3日に米8月雇用統計、米8月ISM非製造業景
況指数などが予定されている。
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