ゆめ未来     

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しなやかに、のびやかに毎日を過ごそう。

日経平均、2万8000円台で値固めできるか

2023年04月16日 | 捕らぬ狸の経済


  4月14日
  日経平均 2万8493.47円(336.50円高)
  TOPIX 2018.72(10.79ポイント高)
  長期金利(新発10年国債) 0.455%(変わらず)
  1ドル= 132.21 - 132.23(0.81円高)


4月10日 2万7633円  8億2018万株 1兆9114億円
4月11日 2万7923円  10億4600万株 2兆5216億円
4月12日 2万8082円  9億9854万株 2兆4386億円
4月13日 2万8156円  9億7229万株 2兆4060億円
4月14日 2万8493円  11億2794万株 2兆9323億円

株探ニュース 2023.4.15
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今週の【早わかり株式市況】2週ぶり上昇、前週下落から切り返し急

今週の相場ポイント

1.日経平均は2週ぶり上昇、前週下落から切り返し急
2.植田新総裁が就任会見、ハト派的内容で緩和継続へ
3.バフェット氏が日本株追加投資、11日場中に伝わる
4.米CPIインフレ鈍化、PPIも予想下回り利上げ停止観測
5.ファストリが業績上方修正、全体相場は一段高


週間 市場概況
今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比975円(3.5%)高の2万8493円と、2週ぶりに上昇した。

今週は、終始買い気の強い地合いだった。
米経済指標に振り回される展開とならず、植田日銀新総裁のハト派姿勢やバフェット氏の日本株追加投資といった追い風材料が相場の押し上げに寄与。
日経平均は前週の下げ分を上回る上昇で急速に切り返した。


週明け10日(月)の東京株式市場は、主力株中心に買い優勢でスタート。
前週末の米国株市場で、3月雇用統計の結果が市場コンセンサスとほぼ一致したことから過度な不安心理が後退。
東京市場も総じてリスクを取る動きとなった。

11日(火)もリスクオン継続。
前日夜に開かれた植田和男・日銀新総裁の就任記者会見がハト派的な内容で、金融緩和環境が当面続くとの見方が広がった。
米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が日本株の追加投資を検討していることが場中に伝わると、リスク選好の流れは一段と加速した。

12日(水)も続伸歩調で、日経平均は終値で2万8000円台を回復。
前日の欧米株高や円安が好感され、東証プライム市場の7割以上の銘柄が値上がりした。

13日(木)は朝安後に切り返し、上値追い基調を継続する頑強な展開をみせた。
前日の米株市場では、注目された米3月消費者物価指数(CPI)がインフレ鈍化を示唆するもので安心感が広がったが、一方で米景気減速への懸念も台頭。
米株の軟調地合いを受けて東京市場も安く始まったが、押し目買いで上昇に転じた。

14日(金)は、なおも強調展開を続け一段高。
米3月卸売物価指数(PPI)が予想を下回り、利上げ早期停止観測が浮上して前日の米株市場が上昇。
この流れを引き継ぎ、業績見通しの上方修正を発表したファーストリテイリングの急伸も寄与する形で全体相場は大きく上昇した。


来週のポイント
来週は日経平均2万8000円台で値固めできるかが注目される。
ここまで順調に値を戻しているだけに、更に上値を追うには海外投資家による一段の買いが必要になる。
米国では一足先に決算発表シーズン入りとなるが、ここでの内容が日本株にも影響を与えそうだ。


重要イベントとしては、国内では20日朝に発表される3月貿易統計、21日朝に発表される3月全国消費者物価指数が注目される。
海外では18日に発表される中国の1-3月期GDP、3月小売売上高、3月鉱工業生産、20日発表の米国3月コンファレンス・ボード景気先行指数に注視が必要だろう。


日々の動き(4月10日~4月14日)

4月10日(月) 続伸、米景気に対する不安心理が後退し買い優勢
       日経平均 27633.66( +115.35) 売買高8億2018万株 売買代金1兆9114億円


4月11日(火) 3日続伸、日銀の金融緩和策継続で買い優勢
       日経平均 27923.37( +289.71) 売買高10億4600万株 売買代金2兆5260億円


4月12日(水) 4日続伸、景気敏感株が買われ2万8000円台を回復
       日経平均 28082.70( +159.33) 売買高9億9854万株 売買代金2兆4385億円


4月13日(木) 5日続伸、朝安も押し目買いで切り返す
       日経平均 28156.97( +74.27) 売買高9億7229万株 売買代金2兆4060億円


4月14日(金) 6日続伸、米株高でリスク選好の買い優勢
       日経平均 28493.47( +336.50) 売買高11億2794万株 売買代金2兆9323億円


セクター・トレンド
(1)全33業種中、32業種が上昇
(2)バフェット氏報道を受け、値上がり率トップは伊藤忠など商社
(3)輸出株はコマツなど機械、ソニーGなど電機、テルモなど精密機器が高い
(4)ファストリなど小売、三菱倉など倉庫・運輸、OLCなどサービスといった内需株は全面高
(5)INPEXなど鉱業、ENEOSなど石油、住友鉱まど非鉄といった資源株も大幅高
(6)金融株も堅調。オリックスなどその他金融、MS&ADなど保険、SBIなど証券が買われた
(7)値下がり率トップはJALなど空運。全業種中唯一のマイナス


【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
1(4) インバウンド GW控え思惑人気再び
2(-) カジノ 大阪IR計画認定へ最終調整との報道で
3(2) 人工知能
4(1) 水素
5(3) パワー半導体
※カッコは前週の順位

  株探ニュース(minkabu PRESS)


ウエルスアドバイザー 2023.4.15
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株式週間展望=レンジ相場の天井接近、米決算次第で上抜け機運強まるか

日経平均予想レンジ:2万8000-2万9000円


「適温」への移行をうかがう楽観ムードが広がった今週、日本株は終始強い動きとなった。
日経平均株価は、ファーストリテイリングの急騰もあり大幅高した14日に、一時2万8515円と3月9日の取引時間中高値(2万8734円)以来の水準を回復。
1年以上にわたるレンジ相場は、またしても上抜けを試す場面が訪れた。
本格化する米国企業の決算次第では、天井突破の機運も高まりそうだ。


    <インフレ圧力鈍化で適温相場も>

12日発表の米3月CPI(消費者物価指数)の伸び(前年同月比)は5.0%と前月(6.0%)から減速した一方、食品とエネルギーを除くコア指数は5.6%(前月は5.5%)に加速した。
ただ、家賃を除いたコア指数の上昇率は鈍化しており、その家賃に関しても先行指標の新規契約が低下しつつある。

こうした状況は、同国が高インフレを脱し始めたことを示唆する。
それにより、FRB(米連邦準備制度理事会)は5月にも利上げを打ち止めるという見方が一段と優勢になった。
早期利下げ転換への期待も再び強くなり、前週に市場を襲ったリセッション(景気後退)への懸念が後退した格好。
景気や金融政策が程よい状態となる適温相場も視野に入る。

日経平均の週次上昇幅が約1000円(3.5%)となるなど、今週特に日本株の値動きが良かったのは、景気敏感市場の側面を発揮した結果と考えられる。
また、ウォーレン・バフェット氏が強気のメッセージを発信した影響もやはり大きい。
株価重視の経営方針へと日本企業が変ぼうを遂げる期待が、改めて意識されたとも言えそうだ。

また、小売を中心とする2・8月決算企業の好業績が相次ぎ判明している点も支援材料になっている。
コロナ後のリオープン(経済活動再開)や、原材料高に対応した値上げの効果が着実に収益に結び付いている様子が確認された。


    <短期上昇反動こなす材料は?>

本丸の3月期企業の本決算発表がスタートするのを前に、内需については2・8月期企業の業況を通じて一定の安心感が担保された。
そして、グローバルの領域を占う上で重要なのが海外企業の決算だ。

米国では金融を皮切りに、来週にはジョンソン&ジョンソンやネットフリックス(ともに18日)、テスラ(19日)といった事業会社も直近四半期の業績や今後の見通しを開示する。
また、19日のASMLホールディングス(オランダ)、20日の台湾TSMCといった半導体関連企業も見逃せず、日本株へのインパクトが想定される。

日経平均の短期的な上昇幅が大きくなったことや、レンジ上限が迫ってきたこと、さらにはFRBの早期利下げ転換観測に伴う円相場の反発を背景に、目先は上値が重くなるという見立てもできる。
一方、米企業決算が景気に対する市場心理を改善させる内容となれば、前述した日本株独自の買い材料も相まって今週同様に上値での売りをこなしていくかもしれない。


おおむね2万6000-2万9000円に収まる日経平均のボックス相場は、もみ合いの期間が長いだけに、上下いずれにも突き抜ければその方向への勢いが加速しそうな情勢だ。
アップサイドへの条件が整いつつあるようにも見える。
来週の日経平均の予想レンジは2万8000-2万9000円とする。

  提供:ウエルスアドバイザー社



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AKABU 純米吟醸

2023年04月15日 | さらに酔うもう一杯の日本酒に
赤武酒造 岩手県盛岡市 23.4.15

     NEWBORN


          AKABU 純米吟醸

      原材料名 米(国産)・米麹(国産米)
      精米歩合 50%
      アルコール分 15度
      赤武酒造(岩手県盛岡市北飯岡1-8-60)



まろやかで芳醇な生酒。
開栓後、日を追うごとに旨さが輝きます。
口に含むとほっとする後味、微かなガス感を感じます。爽やかなお酒です。

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アスパラと豚バラのレモン塩炒め 脇雅世

2023年04月14日 | お昼のおひとり様ご飯
色鮮やかなアスパラ 2023.4.14


今回も『 きょうの料理 』3号に掲載された、脇雅世さんの料理です。
作りやすくてしかも美味しい。
今、瑞々しいアスパラが存分に楽しめた美味しい一品でした。



レモンの爽やかな香りに、アスパラの鮮やかな緑、見た目も味も大満足。

  きょうの料理 2023年3月号
  アスパラと豚バラのレモン塩炒め : 脇雅世


アスパラガスとパセリの風味と色合いがきいた、味も見た目も爽やかな一品です。

  材料(2人分)
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  グリーンアスパラガス(太いもの)5本(140g)
  豚バラ肉(しゃぶしゃぶ用) 120g
  レモン汁 1/2コ分(約大さじ1)
  パセリ(みじん切り) 大さじ1
  レモン(国産/輪切り) 2~3枚
  塩・黒こしょう(粗びき)
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  作り方

1.アスパラガスは根元の堅い部分を切り落とす。
  皮の堅い部分をピーラーでむき、斜め薄切りにする。
  豚肉は長ければ2~3等分に切る。

2.フライパンに豚肉を1枚ずつ重ならないように広げ、中火にかける。
  肉の色が変わったら上下を返す。
  アスパラガス、塩小さじ1/2を加え、強火にして1~2分間炒め合わせる。
  豚肉が丸まらないように1枚ずつ広げて焼く。
  一度に焼けなければ、2~3回に分ける。



3.レモン汁を加えてサツと混ぜ、火を止める。
  パセリ、黒こしょう少々を加え、器に盛ってレモンを添える。

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山内HPで人間ドッグ

2023年04月13日 | ゆめ未来
山内ホスピタル 岐阜市一橋 2023.4.13

うちのKさんと『 山内HP人間ドッグ 』を、受けてきました。
血圧、心臓、前立腺といろいろ良くないところが見つかったようです。
詳しくは、結果が、後日、郵送されて来ます。

  山内HP人間ドッグ後のお昼の弁当




昨年暮れに、怪我で入院しました。
人間ドッグの結果も問題が見つかりそうです。
後期高齢者になってから、健康面で問題山積です。
当ブログも「 老人日記 」になってしまいます。



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浜木綿で、ランチ

2023年04月12日 | 食は文化だ
浜木綿 岐阜県庁前店 岐阜市 2023.4.12

コロナも少し収まってきたようですが、依然として家に閉じこもりがちです。
久しぶりに、うちのKさんと 『 浜木綿 』 で、ランチをいただきました。

  先ずは、ビールをいただきます


  豚ヒレ肉の黒酢酢豚


  大粒帆立の宮保炒め


  ふわとろ湯葉のあんかけ飯


前回は「 おなじみのスブタ 」をとりましたが、今回は「 黒酢スブタ 」にしてみました。
ぼくは、黒酢酢豚のほうが好みです。
大粒帆立の宮保炒め 」は、期間限定の料理です。
大粒とありますが、本当にでっかい貝柱でした。美味しかったです。
最近、湯葉のあんかけご飯で〆にすることが、多いのですが今回も。
デザートは、なし。

前回も感じて、今回も失敗したこと。
浜木綿さんは、注文すると料理が、即、出されます。
最初にすべてを注文すると、一度に、全部出てきてしまいます。
これがいやだ。
いただく順番を想定して注文しているのだが、想定外となる。
テーブルには、タブレット端末が置かれている。それで順次、注文すべきだった。
次回は、心しておこう。




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P分署捜査班 寒波/マウリツィオ・デ・ジョバンニ

2023年04月10日 | もう一冊読んでみた
P分署捜査班 寒波 2023.4.10

不祥事のあった“ピッツォファルコーネ署”は、“吹き溜まり”。
鼻つまみ者の刑事たちが冷や飯を食らう所。
市警各署の “ろくでなし” の捨て場になるはずだった。

ろくでなし刑事たちは、それぞれ悩みや人生の課題を抱えながらも意外に真面目できわめて有能。
事件解決に誠実に精一杯取り組む。

 つまるところ、同僚たちは役立たずどころか有害な欠陥品をうまく排除したと悦に入っていて、それが間違いだったと認めたくないのだ。とくに、パルマのような新米署長がろくでなしどもを捜査班と呼ぶにふさわしいチームに変身させたなどとは、頑として認めない。
 シチリア人警部はマフィアの内通者だと疑われてサン・ガエターノ署に飛ばされ、コンピューターでカードゲームをして時間つぶしをしていた時期もあるが、超一流の捜査官だった。ポジリッポ署で口の達者な容疑者を素手で絞め殺しそうになった凶暴な男は、じつは規律に忠実で知性的だった。分署のなかで発砲した頭のいかれた若い女は、思いやりと決断力を兼ね備えた警察官に変身した。有力なコネがなければ、無能を理由に警察から追い出されていたに違いない道化師まがいの若造は、直感が鋭く抜け目がない。そして、スキャンダルの嵐の生き残り組ふたり----常軌を逸した夢追い人の老副署長と、秘書程度に見られていたコンピューターの達人にしておだやかで賢明な女性警察官---は悄報の宝庫だった。だが、バカは死ななきゃ治らないと決めつけている人々は、容易に納得してくれない。
 パルマは分署に戻る車中で、県警本部長との会話を思い返した。部下はみな優秀な刑事だと断言したのに対し、本部長は見切りをつけろと忠告した。老年の直属上官は、熱心で頑固なパルマに若き日の自分を重ねているのか、目をかけてくれる。キャリアに傷がっきかねないと案じて、名誉ある撤退を勣めているのだ。だが、きっとできる。部下たちは優秀であるばかりでなく、白分たちの力を世間に知らしめたい意気込みを持っている。


ピッツォファルコーネ署の生き残り、副署長のピザネッリと副巡査部長のオッタヴィアは署の癖のある刑事たちをよくまとめ、情報収集にもたけている。

ピザネッリには、悩みと自分ひとりでコツコツと追いかけている事件がある。
これを追いかけることが生きる糧になっている。今、退職するわけにはいかない。
ピザネッリもまた、悩みを抱えて生きている。

 オッタヴィアは余計なことを訊かずに、さっさとメモを取っていく。きわめて優秀だが、異性を好み、母性が強く、ロマンチックで繊細とあっては、わたし好みではない。でも、友人としてなら、歓迎できる。
 前任署で発砲騒ぎを起こしたのちに飛ばされたいまの署の同僚たちは、いい意味で予想を裏切った。市警の全員から“ピッツォファルコーネ署のろくでなし”とさげすまれる、過去に傷を持ち、持て余されていた同僚たちはみな、仕事に精通していた。アレックスも含めて。
 それぞれに欠点があることは認める。だが、欠点のない人間はいない。ロマーノは激怒すると理性を失う。ロヤコーノは故郷のシチリアで、マフィアの内通者と糾弾された。アラゴーナはとめどなくしゃべり散らし、うっとうしい。ピザネッリは偽装自殺に執着し、オッタヴィアはどうやら息子に問題があるらしく、しょっちゅう勤務中に帰宅する。小さいにしろ、大きいにしろ、それぞれが十字架を背負い、永遠に消えない悔悟の念を抱えて生きている。ときに仲間のぶんも少し肩代わりして。


 お客さん。
 その言葉につられたかのように、ピザネッリはトイレに駆け込んだ。排尿は例によって困難で苦痛を伴い、便器に血が滴った。お客さん----前立腺がんのせいだ。
 このことは内緒にしている。うつ病や、何年も前に他界した妻に話しかける奇癖を内緒にするのと同じだ。知られれば退職を余儀なくされ、殼に閉じこもっての孤独な闘いを強いられる。
 闘いの結末は明らかで、それがいつになるかがわからないだけだ。
 無理やり笑頗を浮かべてキッチンに戻った。カルメンに悲しい顔を見せたくなかった。
 妻はいまだにこの家にいると、ピザネッリは信じている。床に伏す前の明るくほがらかな妻だ。ミイラのように痩せ衰え、生きている価値はないと決心する前の妻だ。夫を見守り、その言葉に耳を傾け、一緒に考えてくれていると信じている。手と目を持っていたときと変わらずに、皺に触れ、表情を読み取っていると信じている。
 愛は偉大だからだ。ピザネッリはそう考える。美しくて意義深く、重要で、生きているかどうかは関係ない。
 話したいことがたくさんあるんだ。きみ。きょうは大変な一日だった。パスタを作るあいだ。そこに座って話を聞いておくれ。
 ピザネッリは、まさに家に帰ったのだった。


ろくでなしの刑事たちも、人の子であり親である。
家族との悩みも抱えている。

 ヴィニーとパコが同性愛者であることは、服や仕草、言葉にことさら注意を払うまでもなく、ふたりのあいだ漂う空気でわかった。そして、ふたりに親しみを覚え、またうらやましくも、誇らしくもあった。最近は、こうした感情を頻繁に持つようになった。自分を偽って人生から目を背けていることへの不満、ほんとうの自分、ほんとうの気持ちを正直にさらけ出す勇気がない悔しさがとみに増していた。
 なぜなら、アレックス・ディ・ナルド巡査長補もまた、同性を愛するからだ。レズビアンと呼ぶのよね----分署と電話がつながるのを待ちながら、思った。わたしはレズビアン。
 それを意識したのは、思春期に寄宿学校に入っていたときだった。発達段階でもなければ、環境の影響でもなかった。失恋したためでも、性的暴行を受けたためでもない。知ったかぶりの批評家が同性愛を病気であるかのように語っているのをテレビで見るたびに、アレックスは内心で苦笑する。わたしの病気はレズビアンであることではなく、それを公言する勇気がないことだ。


人生には、恋がつきもの。

 ロヤコーノは、昼食はレティツィアのところにしようとアレックスを説得した。
 レティツィアとはこの街に赴任してすぐ知り合い、たちまちのうちに友情が育まれた。ある夜、帰宅途中にゲリラ豪雨に見舞われて店に入り、雨宿りを兼ねて夕食をとったのがきっかけだ。長身で引き締まった体躯と東洋人のような容貌を持ち、隅のテーブルにぽつんと座って料理をむさぽるロヤコーノを目にしたとたん、レティツィアは興味を引かれた。価格に恐れをなして来なくなっては大変と、スタッフがあきれるのをよそに、ほぼ半額しか請求しなかった。
 経営軒なので、そのへんのところは自由が利く。
 レテイツィアの庶民的で素朴なトラットリアは、ロコミでどんどん人気が高まって、いまでは常にキャンセル待ちの状態だ。最高の料理と申し分のないサービスに加え、看板メニューのいくつかは街の名だたる食通を惹きつけてやまない。評判を耳にしてお忍びで訪れた高名な評論家ふたりは、雑誌やガイドブック、ウェブマガジンで店を絶賛した。
 料理の味だけでも通う価値があるが、店主の存在が店の魅力をさらに増していた。レティツィアは四十路で豊満な美人、おおらかな笑顔が周囲を明るくする。毎日、自ら市場に出向いて、母親が家族のために選ぷように注意深く食材を厳選し、入念に下ごしらえをしたあとは信頼する助手に厨房を任せ、心を込めて客をもてなすのが常だ。夜が更ければギターを抱えて、広いレパートリのなかからひとつ、二つを方言で歌い、その腕前はプロの歌手もかすむほどだった。最後に残った食事客はこれを目当てに、なかなか腰を上げようとしない。
 当のロヤコーノは自分がどれほどの恩恵に浴しているか、まったく自覚していなかった。レティツィアにとても好意を持たれていることにも----助手から下働き、ウェイターに至るまでの全員に明らかなのだが----まったく気づいていなかった。決まった恋人のいないレティツィアは、どの男性客にも愛想よく接し、ひとりひとりに微笑とともにナポリの伝統的なケーキ、パスティエラをサービスするが、気を持たせるような振る舞いはしなかった。いっぽう、ロヤコーノはいくらレティツィアが興味を持ってもどこ吹く風だ。いまや、店の外に順番待ちの長い列ができようと、隅のテーブルは常に空けられていて、“予約席”と書かれた小さなカードと新鮮な花を一輪入れた小さな花瓶が載っている。今回のようにロヤコーノがしばらく顔を見せないと、レティツィアの心は沈む。だが、彼の娘マリネッラとは女どうしの複雑な友情で結ばれ、彼女を通じて警部の様子や恋敵のピラース検事補の動向を知ることができた。検事補は自分と違って、言い訳を必要とせずに警部に電話できると思うと、レティツィアは気が気ではなかった。


 アレックスはくすくす笑った。
「ふうん、ところで、警部はシ二ョ-ラ・レティツィアに好意をもたれているって、わかってます?」
「なにをバカな! ただの友だちだよ。男と女のあいだに友情は成立しないと信じているのか? この街に来たばかりのとき、偶然知り合っただけだ。彼女とのあいだにはなにもない」
「成立しないなんて、言ってませんよ。でも、彼女は警部に夢中だわ。女はこういうことはピンとくるんです。とてもいい人みたいだから、傷つけないでくださいね」
「そいつはどうも。ロマンスに関する忠告までしてくれるとは、ピッツォファルコーネ署は至れり尽くせりだ。ろくでなしに加えて、聖人、詩人、道案内まで取りそろえている」
 アレックスは吹き出した。
「アラゴーナに聞かせたいわ。こわもて刑事を自負しているのに、聖人にたとえられたと知ったら、かんかんになる。アラゴーナと言えば、ロマーノと調べている女生徒の件はどうなったのかしら。訊いてみなくちゃ」


 「どうぞ」
 「ありがとう」
 あーあ、これでおしまい。心をとらえて離さないイリーナと再度親密な会話を交わすのは、あすの朝まで待たねばならない。一日とは、この「ありがとう」と「どうぞ」とのあいだに挟まれた瞬間でしかない、とアラゴーナはしみじみ思うのだった。


『P分署捜査班 寒波』は、人生と家族愛を詩情ゆたかに謳い上げたミステリでした。

 『 P分署捜査班 寒波/マウリツィオ・デ・ジョバンニ/直良和美訳/創元推理文庫 』


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日経平均、順調に推移していたが突然に変調を来した 

2023年04月09日 | 捕らぬ狸の経済


  4月7日
  日経平均 2万7518.31円(45.68円高)
  TOPIX 1965.44(4.16ポイント高)
  長期金利(新発10年国債) 0.455%(-0.010)
  1ドル= 131.87 - 131.90(0.52円安)


4月3日 2万8188円  11億7975万株 2兆8278億円
4月4日 2万8287円  11億6147万株 2兆8867億円
4月5日 2万7813円  11億6563万株 2兆8161億円
4月6日 2万7472円  11億4651万株 2兆8165億円
4月7日 2万7518円  8億2049万株 1兆9995億円

株探ニュース 2023.4.8
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今週の【早わかり株式市況】3週ぶり下落、米景気に先行き懸念が浮上

今週の相場ポイント
1.日経平均は3週ぶり下落、米景気懸念高まる
2.週初は楽観ムード、欧米のインフレ鈍化で
3.米経済指標受け地合い一変、原油市況の高騰も
4.ディフェンシブ銘柄に底堅さ、電力・医薬品など
5.米休場と雇用統計控え、週末は様子見姿勢強まる


週間 市場概況
今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比523円(1.9%)安の2万7518円と、3週ぶりに下落した。

今週は、週半ばを境に相場の地合いが一変した。
週初は欧米のインフレ鈍化が好感され楽観ムードが漂っていたが、米経済指標の悪化を受けて一転、米国景気の減速懸念が浮上。
週後半は売り圧力の強い展開を余儀なくされた。


新年度相場入りとなった3日(月)の東京株式市場は総じて買いが優勢となり、幸先の良いスタートを切った。
インフレ指標の鈍化を受けて前週末の欧米株市場が高く、これが投資家のセンチメントを強気に傾けた。
プライム市場全体の8割近い銘柄が値上がりした。

4日(火)も買い優勢の展開が継続。
ただ、米経済指標をきっかけとする米国景気の先行き懸念が浮上していたこともあり、上値は重かった。
鉄鋼株のほか、小売りやサービスなど内需関連株が総じて下落、一方で原油市況の高騰により資源関連株や海運株が上昇した。

一転、5日(水)は大きく売りが先行し、日経平均は一時500円超の下げで2万8000円台を一気に割り込んだ。
前日の米株市場で経済指標を手掛かりに改めて景気減速懸念が高まり、NYダウやナスダック総合株価指数が下落。
米株安に加え、為替市場での円高も重なり、東京市場はリスク回避の動きが強まった。

6日(木)も引き続きリスク回避の地合いに。
日経平均は大幅続落し、2万7000円台前半まで水準を切り下げた。
全般買い手控えムードではあったものの、そのなかで電力株や医薬品株などディフェンシブ銘柄の一角が底堅さをみせた。

7日(金)の東京市場はようやく反発。
前日までの下落の反動で値ごろ感からの買いが入った。
ただ、この日は日本時間夜に米雇用統計の発表が控えていたほか、米株市場が祝日で休場となることもあり、買い一巡後は様子見姿勢が強まった。


来週のポイント
来週は、米国の景気後退懸念から積極的な買いは入りづらい展開となりそうだ。
日経平均株価は下落局面では押し目買いも期待できるが、2万8000円台乗せのような上昇気流は望み薄と思われる。
12日に発表される米3月消費者物価指数や14日発表の米3月小売売上高など、米国指標の発表に注目が集まるだろう。


重要イベントとしては、国内では10日に行われる植田日銀新総裁の就任会見、12日朝に発表される2月機械受注が注目される。
海外では上記の米経済指標のほか、11日に発表される中国3月の消費者物価指数と生産者物価指数、13日発表の中国3月貿易収支に注視が必要だろう。


日々の動き(4月3日~4月7日)
4月3日(月) 続伸、欧米株高を受けリスク選好の買いが優勢
       日経平均 28188.15( +146.67) 売買高11億7975万株 売買代金2兆8278億円


4月4日(火) 3日続伸、資源関連が上昇も上値は重い
       日経平均 28287.42( +99.27) 売買高11億6147万株 売買代金2兆8866億円


4月5日(水) 4日ぶり急反落、米株安を受け2万8000円台割れ
       日経平均 27813.26( -474.16) 売買高11億6563万株 売買代金2兆8161億円


4月6日(木) 大幅続落、米景気の先行き懸念で売り優勢
       日経平均 27472.63( -340.63) 売買高11億4651万株 売買代金2兆8165億円


4月7日(金) 3日ぶり反発、米雇用統計を控え様子見姿勢
       日経平均 27518.31( +45.68) 売買高8億2049万株 売買代金1兆9995億円


セクター・トレンド
(1)全33業種中、26業種が値下がり
(2)下落率トップは日本製鉄など鉄鋼。信越化など化学、住友電など非鉄といった素材株は大きく売られた
(3)コマツなど機械、アドテストなど電機、トヨタなど自動車といった輸出株も大幅安
(4)内需株も安い。セブン&アイなど小売、トランコムなど倉庫・運輸の下落率が大きい
(5)金融株は野村など証券が軟調の一方、みずほFGなど銀行が買われた
(6)原油市況の高騰を受け郵船など海運が上昇率トップ。INPEXなど鉱業も高い


【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
1(16) 水素  水素基本戦略6年ぶり改定で再脚光
2(1) 人工知能
3(7) パワー半導体
4(13) インバウンド
5(2) 半導体
※カッコは前週の順位

  株探ニュース(minkabu PRESS)


ウエルスアドバイザー 2023.4.8
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株式週間展望=金融から景気にシフト、リセッション意識も下値固い

日経平均予想レンジ:2万7000-2万8000円


今週は米国の雇用指標などの鈍化を受けて、急速に世界景気の後退不安がマーケットに反映された。
円高も進み、日経平均株価は4日の高値2万8287円をピークに週半ばから大きく調整。
再び2万7000円台に押し戻された。
7日日本時間夜には本丸の米3月雇用統計の発表を控え、もう一段の売り圧力にも備えておきたい。
一方、景気減速はFRB(米連邦準備制度理事会)の早期の利下げ転換期待にもつながり、下値を支える要因になりそうだ。


    <米3月雇用統計、IMF経済見通しが関門>

マーケットの関心が金融システム不安や米金利の動向から、実態経済にシフトした。
今週出た雇用系や景況系の指標が軒並み市場予想を下回ると、米長期金利は低下しドル・円が売られた。
株式市場でも景気敏感株の上値が重く、ディフェンシブ株に資金が逃避する場面が見られた。

こうした中で発表される3月雇用統計では、従来までの「市場予想下ブレ→利上げ減速期待で株高」といったパターンが通用しない可能性がある。
コンセンサスは非農業部門雇用者数が前月比23.5万人増で失業率3.6%、平均時給が前年同月比プラス4.3%となっている。

また、来週はIMF(国際通貨基金)と世界銀行の年次総会が10-16日の日程で行われ、11日にはIMFが世界経済見通しを明らかにする。
これに先立ちゲオルギエワ専務理事が、低成長が向こう5年続くという見解を示しているため、上値の重しとして警戒される。
今年については前回1月の公表値は2.9%だった。

日本株に関しては、3月期企業の本決算発表を前に外部環境に不透明感が強まった格好。
このため、主力株を中心に買いが手控えられやすい状況が目先は継続するおそれがある。
ただ、景気敏感のグローバル企業で、7日に打ち出された安川電機の今2月期の連結業績計画は売上高が前期比4%増、営業利益が同3%増という堅調な見通しだった。


    <企業価値向上策や日銀新体制を注視>

一方で、日本株は経営陣の株主価値向上の取り組みへの期待が根強い。
東証はPBR(株価純資産倍率)1倍割れの企業に対して改善策の開示を正式に要求した。
アクティビスト(物言う株主)などの圧力も相まって増配や自社株買いが一段と拡大するとみられている。

東証の投資部門別売買動向によれば、23年3月期の事業法人の日本株の買い越し額は過去最高の5.5兆円と前期の2倍となった。
今期についても一定の相場の支えとなりそうだ。

もう1つの内部要因として注目される日銀をめぐっては、8日に黒田総裁の任期を迎え、9日に植田新総裁が任命される。
10日には就任会見が予定され、新指導部がスタートする。
緩和路線を引き継ぐ意向とみられる半面、一部では4月27、28日に行われる最初の金融政策決定会合での政策修正を思惑視する向きもある。
会見の内容次第でそうした見方が強まれば、金融セクターには追い風になりそうだ。


日経平均の予想レンジは2万7000-2万8000円とする。
引き続きリセッション(景気後退)警戒が重荷となる公算(ただし雇用統計次第で状況一変も)だが、FRBの引き締めスタンス後退も同時に意識されることで、下値は限られると考える。


国内では11日に3月工作機械受注(速報値)、12日には2月機械受注と設備投資系の統計が出る。
また、同日は3月国内企業物価指数も。
海外は米国で12日に3月CPI(消費者物価)、13日に3月PPI(生産者物価)が控える。
中国の3月貿易統計(13日)には、リオープン(経済活動再開)の効果が反映されているかが注目される。
このほか、12、13日にG20(主要20カ国地域)財務相・中央銀行総裁会議が行われ、14日は米3月小売売上高など。

  提供:ウエルスアドバイザー社



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DAIGOも台所 キャベツと豚肉のアーリオ・オーリオ

2023年04月07日 | お昼のおひとり様ご飯
春キャベツが旬 2023.4.7

DAIGOも台所
3月8日放送の「豚肉のアーリオ・オーリオ」を作りました。


  2023.3.15

春野菜が旬です。
料理理番組や雑誌で「柔らかくて甘い春キャベツ」と聞くと、とっても食べたくなります。
そこで、簡単に料理できる「DAIGOも台所」から、「キャベツと豚肉のアーリオ・オーリオ」を作りました。

パスタが使用されていなくても「にんにく」と「オイル」を使った炒め物などは、「アーリオ・オーリオ」と言われます。

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雅味近どうに先輩をお招きしました

2023年04月05日 | 食は文化だ
雅味近どう  岐阜市東鶉 2023.4.5

現役の時、大変お世話になった先輩を『 雅味近どう 』にお招きしました。

滋賀の先輩から電話があり、久しぶりに会いたいとのことです。
先輩は、数年前に奥様を亡くされましたので、岐阜には娘さんとお二人で来られました。
うちの家族と五人で美味しい料理を囲みました。
奥様のことを偲びながら、思い出話に花が咲き、楽しい一時を過ごすことが出来ました。

  [ 前菜 ]


  [ お造り ]


  [ 煮物 ]


  [ ふぐの焼き物 ]


  [ のどぐろのしゃぶしゃぶ ]



  [ 蟹の料理 ]


  [ 〆のご飯 ]



  [ デザート ]


華やかで多種な前菜。美味なカラスミ。
新鮮なお造り。
焼き白子とふぐの焼き物。
なんといっても圧巻だったのは、のどぐろのしゃぶしゃぶ。美味しかった。
〆は、ウニの炊き込みご飯で。
至れり尽くせりの美味しい料理でした。

           『 雅味 近どう  』

         住所 岐阜市東鶉3丁目106-1
         TEL ( 058 ) 272 - 5563

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窓辺の愛書家/エリー・グリフィス

2023年04月03日 | もう一冊読んでみた
窓辺の愛書家 2023.4.3

このミステリーがすごい! 2023年版
海外編13位 窓辺の愛書家/エリー・グリフィス/上條ひろみ訳/創元推理文庫


エリー・グリフィスの『 窓辺の愛書家 』を読みました。
13位ぐらいだとこんなものかなあ~と思わせる面白さです。
現代英国の社会現象や性の現実なども絡められたミステリでした。
この歳になると登場人物が多いと、悩まされます。

 「殺人者はたいてい家族のだれかなんだ。現実の世界ではね。犯罪小説のなかではちがうけど。いちばんそれらしくない人が犯人だから」
 「現実の世界でもいちばんそれらしくない人物だ」


 『 窓辺の愛書家/エリー・グリフィス/上條ひろみ訳/創元推理文庫 』


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